第三話 「合わせ鏡 -You and I-」 01
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【今回予告】
嬉野冬也、一ノ瀬豊前が誘拐された。
誘拐したのは、ネヴァーモア所属部隊の“イクリプス”だ。
しかしこの誘拐は、リーダーである神前尊の独断であった。
何の思惑があってのことだろうか?
その場で出会うイクリプスの面々――――。
そこには、等身大のチルドレンの姿があった。
DX3 オントロジ 第三話 「合わせ鏡 –You and I– 」
変熊(以下 GM): では、各々のハンドアウトを読み上げていくので、成長報告をお願いします!
【PC1 一ノ瀬豊前用ハンドアウト】
シナリオロイス:神前尊 連帯感・任意/不快感・憐憫
あらぬ油断があったか、嬉野冬也と共にさらわれた。
気がつくと見覚えのない施設に囚われていた。
そこに姿を見せた神前尊。彼は君に言う。
「君と少し話がしたい」――――と。
彼は自分や嬉野と話をする為にこの作戦を実行したのだという。
これ程のリスクを犯してまで話をしようとする神前の真意を図るとしよう。
Mind(以下 豊前): 前回残していた4点と前回で得た35点で、《守りの弾》1レベル、《勝利の女神》2レベルを獲得しました! そして<射撃>が2レベルになりました! これで、1D+2で《守りの弾》を撃てます!
GM: ちなみに《守りの弾》を撃つ物は?
豊前: ありません。なので、オコジョがパチンコを持ってて、それを使うことにします。(一同笑)
GM: 残したロイスは?
豊前: 関係・おっぱいの白鳥美琴と関係・Fの大瀬琴音です!
GM: ロイスから嬉野が消された……。
豊前: なんか、もういいかなーって(笑)。あ、シナリオロイスは□連帯感/憐憫でとりました!
【PC2 嬉野冬也用ハンドアウト】
シナリオロイス:神前尊 執着/猜疑心
無力化され、否が応なく施設に連れて来られた。
おそらくFHの施設の一つなのだろう。
そこでイクリプスのリーダーと名乗った男、神前尊。
春日部と一緒に居た物腰柔らかなあの青年が、FHのチルドレンだという。
そんな彼が放った言葉に衝撃を受ける。
「嬉野夏樹に会いたいかい?」
GM: では、成長報告を!
かずさ(以下 冬也): 前回の30点で《リフレッシュ》というバッドステータス回復エフェクトを取りました。そして、《蒼き悪魔》が最大レベルの7に、《氷盾》が3になりました。
GM: おかしくね? それ、こっちが攻撃したら何点食らうの?
冬也: 27点。(一同笑)ロイスは前回残ってたのが2つしかないので、弟・嬉野夏樹と級友・春日部敏夫に!
GM: はい、わかりましたー。
冬也: GM、神前が“イクリプス”のリーダーってこと、もう前回で分かってると思うんだけど、その前提で動いていいの?
GM: はい、それで構いません。
【PC3 菅野道明用ハンドアウト】
シナリオロイス:嬉野冬也 庇護/責任
嬉野冬也・一ノ瀬豊前の両名と連絡が取れなくなった。
状況の前後から判断するに、何かしらのトラブル――――特にFHに関連したものに巻き込まれたと考えるのが妥当だろう。
彼らを失うわけにはいかない。
特に嬉野は、八重樫の忘れ形見とも言うべき存在。面倒を見てやる必要を感じている。
ただ、そんな自分の姿を八重樫はどう思うだろうか?
GM: では成長報告をお願いします!
Dios(以下 菅野): <白兵>が5レベルに、<情報:UGN>が2レベルになりまして、《真なる雷》を3レベルで新規取得しました。
GM: 【HP】が減るって、菅野に合ってるエフェクトだよね。ロイスは?
菅野: 八重樫と大神さんです。
【PC4 八雲明星用ハンドアウト】
シナリオロイス:嬉野冬也 庇護/不安
愛する嬉野の為にはるばるレネゲイドウイルスが濃く集まるホットスポットにやって来た。狙うはサラダに使う新鮮な生鮮食材。
みずみずしい緑物で皿を彩るために、今まさに戦っていた!
そして、食材を仕留めた君に連絡が入る。
なんと嬉野が居なくなったという。それもトラブルが伴うものだと。
新鮮なうちにサラダを食べてもらうために、早く嬉野を救出しなくてはならない。
……冷蔵庫でどれだけもつのだろうか? それだけが問題だ。
GM: では、成長報告~。
朝比奈(以下 八雲): はーい。<白兵>が9レベルになって、《時の棺》を取得! ユニークアイテムの悪食の好物をとりました! そしてイージーエフェクトの《十徳指》を取ったので、料理の腕が上がりました!
GM: あれ?《十徳指》ってそういうエフェクトだっけ?
八雲: <精密作業>を行うエフェクトなので、人参を鶴の形にしたり大根を亀の形にしたり出来るようになりました!
GM: あー……なるほどね(笑)。
八雲: ロイスは霧谷と八雲昴にとってます。シナリオロイスの嬉野さまには、感情は憧憬/■偏愛で取りました!(一同笑)
GM: では、PC間ロイスを豊前→冬也→菅野→八雲→豊前で結んでください。
豊前: 嬉野冬也に関係:約束で、□遺志/隔意でとりました!
冬也: 俺は菅野さんに有為/■不信感です。
菅野: 八雲明星に好奇心/■恐怖で。
八雲: それ、どゆこと?(笑)私は豊前に□連帯感/嫌悪ね。おっぱいおっぱい言ってるから。
豊前: お前の前じゃ言わねーから大丈夫だよ(笑)。
GM: なんか、ネガティブが表になってるのが多いな……。びみょーに仲悪いパーティーだよね、今回。
八雲: でも私と豊前は結構仲いいよ? 嬉野さまとは言わずもがなだし。(一同笑)
豊前: GM! 俺が拉致されてる状態で、オコジョは《ハンドリング》で操れますか?
GM: 不可です。オープニングで演出されるんですが、エフェクトを使える状態に無いので。
豊前: なるほど。了解です。じゃ、俺がエフェクト使えるようになるまで、オコジョは野生化してます。(一同笑)
Opening Phase
01◆ 監禁 シーンプレイヤー:嬉野冬也&一ノ瀬豊前
GM: では、冬也と豊前は登場してください!
冬也&豊前: はーい!(ダイスを振る)
冬也が目を覚ますと、そこには見覚えのない空間が広がっていた。
打ちっぱなしのコンクリートの壁に囲まれた、ひんやりとした空気が漂う部屋だ。
殺風景なその部屋には、最低限のものしか置かれていない。
手には手錠が掛けられており、その手錠で椅子に固定されているようだった。
炎で椅子を壊そうとした冬也だったが、何も起こらなかった。
どうやら現在、強制的にエフェクトが使えない状態にされているらしい。
冬也: とりあえず周りを見回す。
GM: 教室大の広さの部屋の真ん中で、椅子に座らされた君達二人が背中合わせに座っているね。
冬也: じゃあ……おい。って後ろの人に声を掛ける。
豊前: むにゃむにゃ……はっ! その声は…………ん、(キョロキョロと見回して)何処だ? どうなってるんだ、一体!?
冬也: 俺にも分からない。
豊前: そうか。二人とも状況が分からないということは、捕まったということだろう。
GM: 理解が早くて助かるよ(笑)。
豊前: 犯人は……1.八雲。2.FHエージェント。3.UGN内の裏切り者のどれかだろう。とりあえず固定はせずにおこう。
八雲: その順番おかしくない!?(一同笑)
豊前: 大丈夫だ。こういうときにはそう遠くない内に誰かが来る。のんびり待とう。
冬也: 随分落ち着いてるな。
豊前: まあな。五感を全て奪われた状態でどういう手段が取れるかも、あいつ(一ノ瀬晃一)の訓練項目にはあったしな。
冬也: ああ……。
その時、部屋にある唯一の出入り口である扉が開き、一組の男女が入ってきた。
一人は神前尊。もう一人は同年代の少女だ。
神前尊が話しかけてくる。
GM: 「手荒な真似をしてすまない。」
豊前: 2が正解だったか。どうした?(一同笑)
豊前が聞くと、神前は黙って二人が座っている椅子に近づき、手錠は嵌めたままでその拘束だけを解いた。
豊前: (冬也に)よう。元気か?
冬也: 身体に異常はない。
豊前: なるほど。
冬也を一瞥すると、豊前は状況を全て解っているといった体で神前に話しかけた。
豊前: ――――で、この手錠はFHが独自開発したものか。
GM: 「いずれ、こうなることは分かっていた筈だ。」
豊前: まあ、そうだな。意外と早かったか。
GM: 「そこに拙速する必要性はないからね。正直君らの支部で、戦力の大半はこの二人に集中しているだろう。君らさえ居なければ、あの支部を制圧することなど容易い。」
豊前: その通りだな。――――ところで神前。お前はFHがこの市を支配する状態になったらどうなると思う?
GM: 「どうにもならないんじゃないかな?」
豊前: その通りだ。そしてその中では、FH内で力のある者だけが利益を得る状態になる。今は戦闘が起こっているから、お前達も多少日の目を見ているが、FHの独壇場になってしまったら――――お前達は別の場所に回されるだけだぞ?
GM: 「僕らは戦闘部隊であり、別に観鏡市で活躍することを求められてはいないからね。」
豊前: そう。で、お前自身は、何が目的だ?
GM: 「…………。」
豊前: まあいい。ところで、そっちのお嬢ちゃんは……(ダイスを振る)5だから、普通か。(見下したように)ふん。
GM: スレンダーと言ってください(笑)。
八雲: ……表の感情を■嫌悪にしておきます。(一同笑)
豊前に注意を向けられると、その少女は一礼をした。
豊前: ああ、そんな畏まらなくていいいぞ。(手錠のかかった手を見せて)俺はほら、この通りだからな。
GM: 「あまり面と向かって話をする機会がなかったからね。(豊前を見て)正直君とは少し話がしたいと思っていたんだ。」
豊前: ああいいぜ。俺は何か自分でやろうとしている奴が大好きだからな。まあ、多少手荒な部分があったとしても、そこは大目に見てやろう。
GM: 「(肩を竦めて苦笑しながら)まあ、期待しているよ。」
冬也: …………。
GM: 「(冬也を見て)君についても色々、ね。夏樹君について調べているんだろう? こちらから提供出来る情報もあるよ。」
冬也: ――――交換条件は?
GM: 「その辺もおいおい話させてもらうよ。」
冬也: ……黙って神前を睨むよ。
GM: 「では、別命があるまでここでゆっくりしてくれ給え。ま、あまりゆっくり出来る場所ではないかもしれないけれどね。」
豊前: おーい、何か暇つぶしくらい置いてってくれないか?
GM: そうですね。まあ、いつものように情報収集とかは厳しいと思いますが、医療キットとか囚われてる前提でも入手出来そうなものは調達可能にしましょう。
豊前: クリスタルシールドは?
GM: 不可です!(一同笑)というところでシーンを切りましょう!
豊前: ――――なんだか、大変なことになっちまったな。
02◆ 発覚 シーンプレイヤー:菅野道明
GM: では、菅野のシーン!
菅野: ほい。
“グランギニョール”の事件から10日程が経った。
支部長室で“グランギニョール”事件の事務処理と、それに関連した支部予算の増額や支部員増強の上申書を作成している菅野の右手に、クロが噛み付いている。
と、そこに大神が急いだ様子で部屋に入ってきた。
GM: 「嬉野冬也・一ノ瀬豊前とコンタクトが取れません!」
菅野: いつからだい?
GM: 「昨日です。学校からの帰宅の様子が無く、その後の会議への欠席を考えると、学校において何かしらのトラブルに巻き込まれたものと考えられます。」
菅野: ――――なるほどね。
GM: 「相手がFHでは、通常の犯行声明や要求は行われないと思われます。取り急ぎ、足取りの調査と近隣のFH施設への監視強化をしたいと思いますがどうでしょうか?」
菅野: 確か、あの学校にはFHチルドレンが通ってたよね?
GM: 「はい。一ノ瀬さんからの報告で、生徒会長の神前尊という生徒がFHチルドレンであることは判っています。」
菅野: じゃあ、まずはそこから探っていくのがベストかな。――――と、この件を八雲くんにも知らせておいてくれ。
GM: 「はい。」
足早に支部長室を出て行く大神を見送ってから、手元に視線を戻そうとしたそのとき。
菅野は一葉の写真に目を留めた。
旧観鏡支部時代に、八重樫・西森と共に写った写真だ。
菅野: お前は笑ってんのかもしれないな…………手際が悪すぎるってよ。
03◆ 捕獲 シーンプレイヤー:八雲明星
GM: では八雲のシーン!
八雲は薄暗い森の中を歩いていた。
すると突如、八雲の足元の地面が盛り上がり、テニスコート大のハエトリグサのような草がその顎を以って八雲を中に飲み込んだ。
GM: では、<白兵>で判定してください。目標値は16!! 成功すると追加経験点1点。失敗すると1D10点の【HP】ダメージです。(一同笑)
八雲: (ダイスを振る)32で成功!
しばらく後。
その葉の一部が赤くなったかと思うと大きな穴が開き、中から骨のドリルを構えた八雲の姿が現れた。
意思を持っているかのように襲い掛かる蔓草に、八雲は背中から骨を出して迎撃する。
そして、暗闇の中に幾筋かの閃光が走り――――白い皿の上に、サラダが綺麗に盛り付けられた。
八雲: 新鮮♪ まだ動いてる! 嬉野さまに食べてもらおーっと!
と、その時、八雲の持っている携帯端末が着信を知らせた。
発信者は大神だ。
GM: 「やっぱり八雲さんの携帯をイリジウム携帯にしておいて良かったです。普通の携帯が繋がらないなんて、今何処に居るんですか?」
少し小言を言った後、大神は八雲に簡潔に状況を伝える。
「嬉野冬也と一ノ瀬豊前が居なくなりました。」
八雲: えっ!?
GM: 「今、支部長が対策を考えているので、とりあえず戻ってきてください。」
八雲: わかったわ!
そう言うと携帯を切り、八雲は強い決意を秘めた目で呟いた。
八雲: 新鮮なうちに食べてもらわなくっちゃ!




