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第六話 「手をとり合って -Let us cling together-」 04

Climax Phase


GM: さて、ではクライマックスです! 皆さん、登場してください!

豊前: (ダイスを振る)100%超えたぞー!!

八雲: (ダイスを振る)96%まで上昇! これで衝動判定で100%超えそうだね。

冬也: (ダイスを振る)82%まで上がった!


 夜。

吐く息は白く、空からはちらちらと雪が降っている。

葉を落とした木々の間を縫うように小道を進んで行くと、目標の洋館が見えてきた。

洋館に近づくと、マフラーをし、玄関の敷石に腰を下ろした若者の姿が見える。

その若者――――夏樹は、冬也達の姿を認めると、尻についた雪を払って立ち上がった。

門扉を挟んで対峙する、夏樹と冬也達。


GM: 「この屋敷は、僕が生きていた頃、仕事が落ち着いたら櫻や冬也、夏樹と共に暮らそうと用意していたものなんだ。(自嘲気味に)……結局こうして使われることはなかったわけなんだけどね。」

冬也: …………。

GM: 「こうした形で、今僕がここに存在したからには、何かを成さないといけないと考えている。そんな、義務感にも似た脅迫観念が、僕を包んでいるんだよ。――――何かを成して消えたい。それが僕の、唯一の欲望だ。」

豊前: とんでもねえことしてくれたな。

GM: 「(苦笑して)そうかなぁ?」

豊前: ちなみに、お前が消えた後には夏樹が残る、ってことでいいのか?

GM: 「特に問題ない。僕は夏樹をどうこうしようと思ってるわけじゃないからね。」

冬也: ……夏樹はあんたと共に消える気だけどな。

GM: それを言われると、八重樫は驚きますね。「何を――……?」

冬也: 夏樹本人から聞いたんだ。

豊前: そうなの!? って顔で冬也を見ます。

冬也: あんたの黄泉への旅路が、一人じゃ寂しいだろうって、夏樹は言ってたよ。

GM: 困惑した表情を浮かべます。「夏樹には、後で本人に聞くとしよう……。」

冬也: …………。

GM: 「まあ、こと此処に及んで、話し合いで収まるような状況じゃないことは分かっているだろうから、僕のやろうとしていることを止めたければ、実力で止めてくれ。」と言うと、《ワーディング》を展開します。衝動判定をしてください! ただし、衝動判定の時に上昇する侵蝕率ダイスは、3つにしてください!!

八雲: (ダイスを振る)例によって失敗!

豊前&冬也: (ダイスを振る)成功!!


 強いレネゲイドのざわつきを感じる冬也達。

その影響を助長しているのは、周囲に散布されているらしいディレームだ。


冬也: 何考えてんだ、あいつ……!

豊前: 俺は此処で、八重樫にロイスを結びます! こいつ、飛行船を爆破するとかって言わなかったってことで□誠意/隔意で!!

GM: こちらの行動値は18です!

豊前: 菅野のおっさんは、戦闘に参加しない、でいいよね?

GM: はい。では、いきましょう!


●第一ラウンド

GM: 先程の《ワーディング》と共に、君達に対して強い殺意が向けられます。セットアップでEロイス《殺戮衝動》を使います! このシーンの間、クリンナップの時点で戦闘不能のキャラクターは死亡します。

一同: ぎゃー!

豊前: 俺はセットアップで《ファンアウト》! 八雲と冬也を八重樫にエンゲージさせる!

八雲: 《ヒュドラの怒り》!!

冬也: 《氷の城砦》!

GM: では、イニシアチブで八重樫が《加速する刻》! 地面に手を当てると、地面から氷柱が出てきます。マイナーで《氷の加護》、メジャーで《炎神の怒り》《結合粉砕》《プラズマカノン》《氷神の悲しみ》《ブリザードブレス》《クロスバースト》《コンセントレイト:サラマンダー》!!

豊前: 範囲攻撃だな! OK!!

GM: 対象は自分にエンゲージしてきた二人!(ダイスを振る)目が走った! 74!!

冬也: 《炎陣》《氷盾》《蒼き悪魔》で、八雲さんをカバーリング!

GM: ダメージは(ダイスを振る)94!!

豊前: 《ディフェンスサポート》要る?

冬也: 結局倒れるから、要らない。タイタス化していた八雲明星を昇華して立ち上がる! ……これからは、八雲さんと新しい関係を築いていくんだ!

GM: 今までの明星との関係から変えていくってことですね。

冬也: です。で、そっちに27点ダメージね。

GM: おぅふ(笑)! では次に、行動値18でもう一度八重樫の行動! 今と同じのがいきますよ!(ダイスを振る)あれ!? 37……。

冬也: 《炎陣》《氷盾》で八雲さんをカバーリング!

GM: ダメージが(ダイスを振る)53!!

冬也: それは全部防ぐ!!

GM: 全部防ぐの!?

冬也: うん。装甲値もあるからね(笑)。


 八重樫が作り出す氷柱による攻撃を、冬也の炎の盾が全て防ぐ。

自身の攻撃を無傷で耐えた冬也に対して、八重樫は呟いた。


GM: 「成長したんだねえ……。」

冬也: 何年経ったと思ってる?

GM: 「そっか……。」

八雲: そして、今の嬉野さまには仲間が居るわ! とばかりに攻撃!! 嬉野冬也のタイタスを昇華してクリティカルを下げる! マイナーで《骨の剣》、メジャーで巨大骨フライングゲット!! これで私の侵蝕率は129%!!(ダイスを振る)53……。

豊前: 《妖精の手》!!

八雲: (ダイスを振る)80……95なので、達成値105!!

豊前: 《勝利の女神》! 達成値を+15!!

八雲: じゃあ、120!!

GM: 襲い来る肋骨をかわそうとするんですが、かわしきれず食らいます。《氷盾》でガード!

豊前: ここで《力の法則》!!

八雲: (ダイスを振る)こちらのダメージが125!

豊前: (ダイスを振る)こっちは24だから、149点の装甲無視!!

GM: 氷の盾を作り出すんですが、八雲の肋骨がそれを貫いて、八重樫は大きく傷を負います。「――――まさか、こんな傷を負うとは……。」では、次のイニシアチブ……。

八雲: ここで《時間凍結》! おもむろに懐からクリスマスケーキを取り出します。そしてそれをちゅるっ、と食べる。

一同: ちゅるっと!?(笑)

八雲: マイナーで《悪食の好物》! 同じくメジャーで巨大骨フライングゲット!!

GM: 辛いな、これは……。

八雲: (ダイスを振る)44……なので54!!

GM: 《灼熱の結界》と《氷盾》でガード!

八雲: ダメージは(ダイスを振る)98点、装甲無視!!

GM: このラウンドでどんだけのダメージ叩き出してんだよ……(笑)。八重樫は頭から血を流しながら、何とか立っている状態です。

豊前: 冬也、メジャーで何かする?

冬也: 殴っても意味は無いだろうから、喋るだけしとく。――――あんた、夏樹に俺達の為に動いてるって言ったんだってな……。

GM: 「(涼しい顔をして)そんなこと、言いましたっけ? 仮にそう言ったとしても、この状況で止まることは出来ないでしょう。」

冬也: そうじゃない。俺達を言い訳に使うなっつってんだ! 結局、あんたがやりたいことをやってるだけじゃないか!!

GM: 「その通りですよ。私の存在意義――――欲望を満たす為にここに居るんです。」というところで、クリンナップ!

冬也: 《フェニックスの翼》! これで全回復!!

GM: ではここで、ディレームが散布されていることにより、君らの中のレネゲイドが活性化されます! 1D10、侵蝕率を上げてください!

冬也: 122%まで上がった!

豊前: 俺は今、148%!

八雲: 私は150%!


 ●第二ラウンド

GM: ではセットアップ! こちらはEロイス《楔の呪い》を使います! これにより、タイタスの使用効果を、戦闘不能からの回復以外に使えなくなります!

八雲&冬也: (ハモって)1ラウンド目に使っといて良かったー!(一同笑)

GM: さらに、オリジナルエフェクト《テイクライド》を使用! 効果はお楽しみに、ということで。

豊前: じゃあ俺はここで《力場の形成》! 八雲の攻撃力が8上がる!

冬也: 《氷の城砦》!

GM: ではイニシアチブ18で、八重樫が行動します。マイナーで《氷の加護》《主の恩恵》、メジャーで《炎神の怒り》《結合粉砕》《プラズマカノン》《氷神の悲しみ》《ブリザードブレス》《クロスバースト》《コンセントレイト:サラマンダー》《主の右腕》《スターダストレイン》!

冬也: エンジェルハィロゥのエフェクト!?

GM: ちなみに八重樫はピュアブリードですよ。《結合粉砕》が制限:ピュアなので。

冬也: 夏樹もピュアなのに……。誰かもう一人居る?

GM: てことで、シーン攻撃行きますよ!(ダイスを振る)48!!

八雲: 豊前、これ食らって戻ってこれる?《時の棺》しようか?

冬也: 《閃熱の防壁》があるから、6Dは豊前のダメージ減らせるよ。

豊前: あ、それなら立ってられるんじゃないかな。俺、クリスタルシールドでガードするし。

冬也: 俺は、《炎陣》《氷盾》《蒼き悪魔》で八雲さんをカバーリング!

GM: 氷の嵐がこの一帯に吹き荒れる――――! ダメージは(ダイスを振る)61の装甲無効!!

豊前: 《ディフェンスサポート》を自分に!! これで24点のガード値!!

冬也: こっちは22点食らって、残り【HP】11点で立ってる!

GM: 立ってるんだ!?

冬也: そして豊前に《閃熱の防壁》!(ダイスを振る)23点ダメージを軽減!

豊前: 合計47点防いで、14点食らった。生きてるよ!! 怖かったぁ~。

冬也: よぉし! 俺、役に立ってる!! あ、27点ダメージがそっちにいきます!

GM: はーい。……《テイクライド》によって、明らかに八重樫の使う力が強まった気がしますね。

豊前: なるほど。今あの身体に居る意識体の、全ての力を上乗せしたんじゃないかな。

GM: 素晴らしい予想ですね。

冬也: でも、他に誰が居るんだろう?

八雲: エンジェルハィロゥって……。

冬也: ――――伊勢さん?(一同笑)まあ、考えても分からないから、いいよ!

八雲: では私の番!《コンセントレイト:バロール》《漆黒の拳》《魔王の理》! これは、また技名を考えないといけないんだね。――――よし、新必殺!!『スカートぐにゃり』!!(一同爆笑)(ダイスを振る)ああ!? 20で止まった!!

豊前: 《妖精の手》!

八雲: (ダイスを振る)……でも、35で止まっちゃった。

豊前: 《勝利の女神》! 達成値を+15して、50に!!

八雲: てことはダメージが(ダイスを振る)94!

豊前: 《力の法則》(ダイスを振る)! 28!!

八雲: じゃあ合計が、122点の装甲無視!!

GM: さすがに【HP】が0になるので、《燃える魂》! ……累計ダメージ300超えてるとか、すげーなぁ……。

豊前: ――――ちなみに、俺のエフェクトレベルは、更に1上がったぜ……。

GM: 160%超えたんだ……。

八雲: あ、私も超えてるよ(笑)。

GM: では、行動が残っている方は?

冬也: (GMに)夏樹に呼びかけたら、夏樹が目ぇ覚ましたりしない?

GM: あー、今は不可ですね。《テイクライド》の効果なんですが、予め用意した別キャラクターのエフェクトデータを追加上書きする。本エフェクトを使用する際には、任意のロイスをタイタス化すること。という効果で、今は意識を上書きしている状態です。

冬也: 任意のロイスをタイタス化するって効果を八重樫が使った? ……てことは、誰がジャームなんだ?

豊前: ほんとだー!?

GM: ……さあ、いこうか!

八雲: 理想的には、ここで嬉野さまに一度殴ってもらっておいて、次のラウンドの私の攻撃で倒すって感じかな。

冬也: あっち《氷盾》あるからダメージいかないと思うけど……一応ヴェイパーウォールで殴っておこうか?(ダイスを振る)あ、クリティカルした! 12!!

GM: 《氷盾》でガード。

冬也: (ダイスを振る)ダメージは18点。

GM: 流石にそれは通らないですね。

冬也: でしょうね。

GM: 「そんなパンチが僕に通ると思ってるんですか?」

冬也: ――――思ってないよ。ただの布石さ。

GM: というところでクリンナップ! 侵蝕率を1D10上げてください!

八雲: (ダイスを振る)現在170%!

豊前: (ダイスを振る)166%!!

冬也: (ダイスを振る)俺は144%!


 ●第三ラウンド

GM: ではセットアップ! こちらは《テイクライド》を使用します!

八雲: 《ヒュドラの怒り》!

冬也: 《氷の城砦》を!

豊前: 俺は《力場の形成》を、嬉野冬也に使います。ダメージ+10点ね。

GM: 追加ダメージが増えている……(笑)。では、こちらの番! 先程のエフェクトにプラス《ダークマター》と《魔王の理》!(ダイスを振る)達成値47で、範囲攻撃ですね。

冬也: 《炎陣》《氷盾》《蒼き悪魔》で八雲さんをカバーリング!

GM: ダメージは(ダイスを振る)76!!

豊前: 《ディフェンスサポート》!! ガード値+15!! そして俺の侵蝕率は171%に!!

冬也: それで73点まで防ぐから、3点くらって残り【HP】8点!!

八雲: おおぉぉぉ!!

GM: 過剰とも言えるエフェクトでの攻撃を炎の盾が守り続けている感じですね。

豊前: 今、この状態で嬉野冬也が殴れば、落とせるんじゃないかと思うんだ!

冬也: じゃあ、ヴェイパーウォールで殴るよ?(ダイスを振る)お、一個クリティカル。11でとまっ……。

豊前: それに《妖精の手》!!

冬也: じゃ、20、(ダイスを振る)なので達成値は26!!

豊前: それに《勝利の女神》! 達成値が41になる!!

GM: こちらはガード!

冬也: ダメージは(ダイスを振る)……《力場の形成》分も含めて41点。

豊前: 《力の法則》!!(ダイスを振る)36点プラス!

冬也: てことは、77点!?


 「おおぉぉぉっ!!」

咆哮にも似た叫びを上げながら、普段は身を守るのに使用している盾を、八重樫に向けて大きく横薙ぎに動かす冬也。

その動きに合わせるように動いた豊前の支援で、冬也の攻撃は、堅固な盾を持つ八重樫のガードを突き抜けた。


GM: ――――では、冬也のその攻撃が、八重樫に届きます。これで、八重樫は戦闘不能です。

豊前: 復活エフェクトは?

GM: ございません!

豊前: よし!!

冬也: 良かったあぁーーー!!!

八雲: さすが主人公!

GM: ではここで、八重樫が《テイクライド》していた意識のEロイス《砕け散る絆》を使用し、八重樫のロイスをタイタス化します。本来、効果は単体なんですが、演出ということで、八重樫にロイスを結んでいる人全員に対して使います。なお、これは演出上のことなので、バックトラックの際には、ロイスの分として数えて構いません。



Back Track


八雲: 私、ここで菅野にロイスを結びます。

GM: はい。ではまず、Eロイスなんですが、《楔の呪い》で2つ、《殺戮衝動》で1つ、《砕け散る絆》で1つ、《尽きせぬ力》で1つ、あと実は《悪意の伝染》を持っていたので、全部で6個ですね。

一同: 振ります!!

GM: では各人のロイスの数で、戻ってきてください。……ここまで来てジャーム化とか、ヤメてね?

冬也: 二倍振りします!(ダイスを振る)71%まで下がった。

八雲: 私も二倍振り~!(ダイスを振る)今日は、目がすっごい走ってる……。余裕だったね。71%まで戻った。

豊前: 俺も二倍振り!(ダイスを振る)85%まで戻って来ましたー! いやー、楽しかったね。最後、攻撃力6しかないボンクラを77点ダメージまで引き上げた。

冬也: ちょ……! ボンクラって、酷くない!?(一同笑)



Ending Phase


01◆ 決着


GM: では、エンディングにいきます!


 気がつくと、冬也と夏樹が殴り合いをしていた。

八雲や豊前は手を止めて、その様を見ている。

夏樹が殴りかかると冬也が捌く――――という兄弟喧嘩のようなやり取りが、幾度と無く続く。

 深々と雪が降る中、互いに互いの拳が当たり、相打ちのような状態になったところで、夏樹がポツリと言った。

「…………行っちまったよ、八重樫。」


GM: 自分の中の八重樫の存在が消えたのを、認識したようですね。

冬也: ――――うん。

GM: 「どうも、冬也の姿を見て安心したらしい。――――お前をよろしく、だってさ。」

冬也: うん……。(ちょっと意地悪そうに)お前は行かなくていいのかよ?

GM: 「行こうとしたんだけど、怒られた。」

八雲: じゃあこれで、夏樹は元の状態に戻ったってことだね?

GM: はい。さっきまで入っていたもう一つの意識もひっくるめて、八重樫が持っていったと思ってください。

八雲: じゃあ私は、暴走状態だったんですが正気を取り戻して、――――良かったですね、嬉野さま。と、後ろから声をかけます。

冬也: うん……八雲さんのお陰だよ。ありがとう。

豊前: えっと、夏樹君、だよね? 上の飛行船は止まったんだよね!?

GM: 「ええ、結論から言うと、大丈夫だそうです。」

豊前: ふむ?

GM: というのもですね、実は用意してあった飛行船は全部デコイ――――だったらしく、この騒動を作ること自体が、八重樫の目的だったようですね。

豊前: (大きく息を吐いて)――――ったく……。八重樫へのロイスの表の感情を隔意に変えて、タイタス化します。

GM: ということで、このシーンはひとまず終わりです。


02◆ 大切なもの      シーンプレイヤー:嬉野冬也


GM: では、数日後。


 UGN上層部を巻き込んだ混乱は、4割の評議員の退任と新任という激震を持って幕が下ろされた。

中枢評議会については、件の暴走について、抑止力を設けるべきという意見が内部で起こり、一つの改革が行われた。

霧谷雄吾や、穏健派と言われていた中枢評議会のメンバーがそれを認めた形で、中枢評議会に対して選抜権を持つ内部組織――――支部長や本部長レベルの要員で構成される連合が創設され、互いに抑止力を発揮させようということになり、UGNも組織として緩やかな変革を迎えることとなったのだ。

八重樫の暴挙から始まった一連の騒動は、確実に収束に向かっていた。そんな中――――。


GM: 場所は、観鏡市内のこぢんまりとしたレストランです。春日部の尽力により、貸切でクリスマスパーティーが行われています。


 立食のバイキング形式で行われるそのパーティーには、春日部を初めとした冬也のクラスメイトや神前、蓮根も参加していた。

テーブルには綺麗に盛り付けられた料理が並び、ノンアルコールのシャンパンでの乾杯から、パーティーは始まった。


冬也: ちょっと、春日部に聞きたいんだけど、学校の人じゃなくても呼んでいいの?

GM: 「ああ、全然オッケーだぜ。」って言いますね。呼ぶのは、八雲?

冬也: うん。

GM: 八雲なら知り合いだし、全然構わないと思いますよ。

冬也: いやほら、一応学校関係ってことだったから、どうなのかなって。

GM: 春日部はそういうの全然気にしない人ですので、問題ないです。

冬也: 俺が気にする人なんです(笑)。じゃあ、八雲さんを誘います。来るかどうかは任せるけど。

八雲: では私はひたすらに料理を食べています。(一同笑)

GM: なかなか品のいい料理が並んでいますね。味も評判のレストランのようです。

豊前: (男子生徒になって)おい! ちょっとあの子かわいく……っ!?(一同笑)

八雲: ガツガツガツ、むしゃむしゃ。

GM: 「(他の男子生徒になって)なあ、今目の前にあったタンドリーチキンが消えたんだけど……。」

八雲: バキ、バキ。

冬也: 骨まで食ってんのか。

八雲: いっぱい戦うとお腹減るわー(一同笑)。

冬也: ……なあ、春日部。

GM: 「お? なになに? なんだよ?」

冬也: マフラーを指しながら、(小声で)……これ、もらったんだけどさ。お返しってどんなのがいいとか、あるのかな?

GM: 「(小声で)相手は誰よ?」

冬也: ちらっと八雲さんを見ます。

八雲: ガツガツガツガツ。(一同笑)

GM: 「あれかー……。」

冬也: うん……あれだ(笑)。

GM: 「ギフト券、とかいんじゃね?」

冬也: ギ、ギフト券……か。

GM: 「ま、何送っても喜んでくれるんじゃね?」

冬也: そうだといいんだけど……。

GM: とかって話をしている君の視界の端では、蓮根が神前にプレゼントを渡していますね。

八雲: そしてそのプレゼントは被っているのです……。(一同笑)

GM: 神前は、もらったマフラーを何気なく身につけますよ。

冬也: !! ……同じマフラーだ。ってちょっと複雑な心境になる。

GM: (笑)さて、冬也君から何か動きますか?

八雲: バキン! ゴク、ゴクン。(一同笑)

冬也: じゃあ意を決して、パーティーの直前に買ってた、ちっちゃいトップのネックレスを渡しに行こう。――――八雲さん。

八雲: ふゎい? ……あ! 嬉野さま!! 今日は楽しいパーティーですね!! と言って、嬉しそうにチキンを食べています。

冬也: (笑って)そうだね。……これ、こないだのお礼。と、小さい包みを渡します。

八雲: (満面の笑みを浮かべて)これ、今開けてもいいですか?

冬也: うん、どうぞ。

八雲: では、包みを開けてネックレスが入ってるのを見て、私はさめざめと泣き始めます。

冬也: え!? ……おろおろします。

GM: ざわつくパーティー会場。

冬也: (八雲に)――――ご、ごめんなさい?(一同笑)

八雲: いえ、クリスマスに人に物をもらったことなんてなかったから、嬉しくて……。と言いながらネックレスをつけます。――――似合いますか?

冬也: うん、すごくかわいいよ。

八雲: おぉ!? なんか、男子力上がってない? 冬也。

冬也: 今ねー、色々と吹っ切れた感じなの。

GM: そんな感じはしますね。

冬也: あ! ねえ、夏樹は呼んだら来る?

GM: じゃあ居ることにしましょう。君とそっくりの姿をしてる夏樹が来たことで、クラスの女子達にキャーキャー言われながら色々聞かれてますね。

冬也: 春日部に言っとこう。……あいつ、前に話してた俺の双子なんだ。

GM: 「ああ、前に言ってた弟さんか! 無事見つかったのか、良かったな!!」素直に喜んでくれますね。

冬也: ――――うん。


03◆ 黒幕          Master Scene


 冬也達がパーティーに参加しているその頃。

とある高層ビルの最上階で、その部屋の主は、眼下に広がる摩天楼を見下ろしながら、笑みを浮かべていた。

「なかなか気骨のある奴だったようだが、所詮は人の子。――――家族愛に迷いおったか。……そんな考えでは、この世界の調和は保てない。FHとの調律された争いも然り。――――五十年後、百年後に於いても、この調和は必要なのだ。」

独白する老人。

その時、部屋の扉がノックされ、秘書が一礼と共に入室してきた。秘書は手に持っていた小包を老人の座る椅子の前にある机に置くと、そのまま退室していく。

部屋の主――――アレイスター・ランカスターは、その包みを手に取り、封を開けた。

そこには、何も入ってはいなかった。

 しかし次の瞬間、アレイスターは自分の存在が音を立てて塗りつぶされていく感覚に襲われる。

その状況を理解したのか、アレイスターは含み笑いのような笑い声を上げた。

その笑い声は残響音を伴い部屋中に響き――――やがて、その部屋は無人の部屋となった……。


冬也: 誰が送ったんだろう?

GM: さあ……?


          ◆        ◆        ◆


GM: さて、皆さん個々のエンディングなんですが、時期は4月頃を予定しています。どうなってるかは、皆さんに決めてもらおうと思ってまして……。

豊前: 俺としては、観鏡市にどれくらいの戦力が残るかによって変わるんだよねー。

冬也: じゃあ、俺からいっていい?


04◆ 変化                      シーンプレイヤー:嬉野冬也


GM: では、冬也君のシーンです。

冬也: じゃあ、夏樹を引っ張って学校に行ってます。

豊前: おぉー!!

GM: では、冬也と同じく制服を着た夏樹が言ってますね。「……いや、おかしくね? つい数ヶ月前まで俺ら、戦場に居たよね?」

冬也: おかしくないない! 大丈夫、大丈夫!!

GM: 「……女の子が寄ってきたときにどう対応していいか、俺分かんないんだけど。」

冬也: それは俺も分かんないから、とりあえず春日部に対処法を、聞こう(笑)。


 新学年の新学期が始まり、春日部とまた同級生としての生活が始まる。


冬也: ちゃんとUGNエージェントやるよ。

GM: お。イリーガルではなく?

冬也: うん。

GM: 分かりました。因みに観鏡市支部なんですが、菅野は一応復職していて、彼としても思うところがあったのか、非常に精力的に動いてますね。で、足りないところは大神さんがサポートしていると。

冬也: うんうん。

GM: 菅野は「色んな思いが詰まったこの町を、今更離れることなんか出来ないよ。」と、(うそぶ)いていたようです。

冬也: 夏樹はどうする? UGNに関しては。

GM: えーと、夏樹からちょっと相談を受けますね。というのも、夏樹としても思うところがあって、ずっと冬也とつるむのもなぁ……と考えているようです。

冬也: そうだよね。

GM: なので、どっか節目で世界を見てみたいと言い出しますね。

冬也: 俺としては、豊前が俺に教えてくれた“日常”の大切さをお前に知って欲しかっただけだし、夏休みとかでこの町を出て行ってもいいよ?

GM: 「まあ、折角学校ってやつに来たからには、卒業式ってのをやってみたくね?」

冬也: 確かに。初体験だもんな。

GM: 「――――てことでまあ、これからまたよろしくな。」

冬也: (笑顔で)おう!!


05◆ 出発           シーンプレイヤー:一ノ瀬豊前


豊前: 菅野も居る、嬉野兄弟も居る、更に春日部も居る! もう観鏡市は磐石だな!! よし、俺は世界に行こう!

GM: では、神前との話になるのかな?

豊前: 出来れば最後に、菅野に出てきて欲しいな。

GM: じゃあ、アメリカに出発する日の空港ロビー、ですかね。

豊前: お! じゃあUGN職員(学生達除く)は、皆来てくれる感じだな。

GM: そうですね。菅野や大神さん……と、白鳥さんも来るのかな?

豊前: おー! 白鳥さん来てくれた!! よかったー!!

GM: というところで菅野が、苦笑しながら君に対して手を差し出します。「君のお陰で、色んな意味で助かったよ。」

豊前: その手をじーっと見て、菅野の顔を見て、――――また俺が必要なときなんて、来るんじゃねーぞ。って言う。

GM: 「肝に銘じとくよ。おっさん一人じゃ何も出来ないけど、この辺にはいっぱい頼り甲斐のある仲間が居るからね。」

豊前: (にやっと笑って)分かってきたじゃねーか! と、右手を差し出して、握手する。

GM: 大神さんが聞いてきますね。「豊前君は、あちらに戻ってどんな仕事を続けるつもりなの?」

豊前: まあ、俺がやりたいようにやるだけなんだが――――また会社を立ち上げたり、そこで困ってる奴を助けたり……かな。

GM: 「豊前君の新しい場での活躍を、祈っています。」

豊前: ま、今度は相方も居るし――――と、先に飛行機に乗り込んでる神前の方を見て、あいつらの手助けでもしながら、ぼちぼち稼いでいくさ。

GM: フライト時間が迫ります。

冬也: そこでオコジョが肩に乗ってきます。

豊前: おお! そうか、お前も一緒に行くか! じゃあ空港のおねーさんに、これ、危険な動物じゃないんで、先に乗せといてもらえますか? って渡す。(一同笑)

GM: 涙ながらにケージに入れられるオコジョ。

豊前: 向こうで会おうぜー。…………白鳥さん、またねー!!

冬也: 手を振る白鳥さんの胸は揺れています。

八雲: なんか深夜アニメみたいだな……(笑)。

GM: では、豊前を乗せた飛行機が、新たな地に向かっていく――――と。

豊前: 飛行機の中で俺は、――――いいか? 神前。アメリカはな、とにかくスケールがでけぇんだよ、スケールが!! と、両手で何かを持ち上げる仕草で語ってる。

冬也: 最後まで胸の話してんなよ!?(笑)


06◆ 想い         シーンプレイヤー:八雲明星


GM: では明星のシーンですね。

八雲: 私は、盥回しの結果、栄転でデザートミラージュとかと一緒に居る感じになるんだろうな。

GM: なるほど。では、中東のとある紛争地域ですね。

八雲: 筋肉ムキムキのおっちゃん達の中に一人、かわいい女の子が混ざってる。

GM: じゃあ「――――ヘイ、アケボシー!」

八雲: ああ! ジョンソーン!! 元気ぃ?

GM: 「アケボシ。ソノむねニツケてるネックレス、ダレのー?」

八雲: いいでしょー?

GM: 「オウ、きれいネー。」

八雲: ちょっと、無駄に外国人に求婚される感じはどうかな?

GM: 「トコロで、マエにオレがしたプロポーズのヘンジ、きかせテクレナイのー?」

八雲: 答えはノーよ(一同笑)。

GM: 「オーゥ! アケボシ、つめタイねー……。」

八雲: とかって言ってると、向こうからグレネードが飛んでくる。

GM: では、小康状態にあった戦闘が活性化して、辺りに銃声が響き渡りますね。


 同じように周囲で繰り広げられる命のやり取り――――。

だが以前とは違い、八雲明星を“こちら側”に繋ぎとめてくれる何かが、確かに胸に光っているのだった……。


                                   終

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