表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/23

第四話 「最果ての敗残者 -Loser in The End-」 02

Middle Phase


01◆ 探り           シーンプレイヤー:嬉野冬也


GM: では、ミドルの最初は冬也から!

冬也: はーい(ダイスを振る)。春日部と話をしたいな。翌日の学校とかで話せるなら。

GM: では、そうしましょう。春日部も、何事も無かったかのように登校してきます。


 いつものように明るく振舞う春日部。

だが冬也には、ふとした瞬間に春日部の表情が暗くなっているように思えた。

そして、その日の休み時間。

春日部に話しかけるタイミングを計っていた冬也に対して、春日部のほうが話しかけてきた。


GM: 「ちょっといいか?」

冬也: ああ。俺もお前に話があったんだ。


 どちらからでもなく、屋上に繋がる階段の踊り場まで移動する二人。

春日部は頭をかきながら、何を話したものか悩んでいるようだった。


冬也: しゃがみこんで、聞く。――――春日部。オーヴァード、って知ってるか?

GM: 「…………俺が横文字苦手なの、知ってるだろ?」春日部は嘘を言っている様子ではないですね。

冬也: 春日部がFH側に居る危惧を抱いていたんですが、その答えにちょっと安心しました。

八雲: まだ覚醒前なのかなという印象を受けるけど……。誰かから感染したのかな?

冬也: まあ、覚醒する要素は色々あるので、河合祥子の死がきっかけかもしれないよね。

八雲: そっか。死なないと発症しないわけじゃないんだ。

GM: そうですね。強烈な感情によって覚醒することはあり得ます。

冬也: ――――にしても、そうかー。知らないのか。……上手く説明出来る自信がないぞ(笑)。

GM: では会話に詰まった君に「とりあえず簡単に聞くけど……何なんだよ、アレ?」と春日部が聞くね。

豊前: GM! 登場していいですか?

GM: どうぞ。

豊前: では本体が登場!(ダイスを振る)そのことについては俺が説明しよう! と、屋上に居た俺が登場する!

GM: 「え!? あ、転校生……。」

豊前: ……よし、これを使おう。『よく分かるオーヴァード(UGN編)』!! ――――いいか? 世界は既に変貌しているんだ。と、話し始めます。

GM: 胡散臭そうな目で見てます(笑)。

豊前: ハンドブックを春日部に渡して、いいか? これの32ページだ。

GM: 言われたページを見ますね。

豊前: オーヴァードの特徴の一つとして、《ワーディング》というものがある。その中で動けたということは、君は感染者で、既に覚醒しているのかもしれない。

GM: 「…………。」

冬也: 小さく《ワーディング》を張って、……今、何となく空気が変わったの、分かるか? って聞きます。

GM: 「?」《ワーディング》を認識出来ていないように見えますね。

冬也: ――――ふむ……。

豊前: ああ、難しい話は止めておこう。君は強くなったんだ。

冬也: その説明でいいのか!?(笑)

豊前: その力を正しいことに使うか、自分の好きなように使うかは自分次第なんだが……好き勝手にこの力を使う奴らを止めようとしている奴らが、92ページに載ってるUGNという組織だ。で、力を好き勝手に使うFH――――あ、112ページに載ってる組織な。

GM: 「…………。」言われたところをなんとなく眺めてますね。

豊前: まあ、力をどう使うかは君の自由だが、もし良ければ世界を守る為に我々に協力して欲しい――――。という話でいいのか? 冬也君。

冬也: まあ、頷いておく。

豊前: その力の使い方など、詳しいことは学校では説明出来ない。ここに来てくれるかな? と名刺を渡す。そこには、UGN観鏡支部の住所とかが書いてあります。

GM: 名刺を受け取って、懐に入れつつ「(苦笑しながら)とりあえず、お前らが嘘をついてるとは思えんだけど……。」

冬也: まあ、信じられないよな。

豊前: 信じる信じないは、まずそこに来てもらってからだ。そこに来ればきっと君は、世界が広がる経験をすることになる。

GM: 「…………。とりあえず一つ、聞かせてくれないか?」

冬也: なんだ?

GM: 「仮に、そんなワケわかんないものが存在するとして、だ。……こないだ祥子が死んだことと、何か関係があるのか?」

冬也: ――――ああ、あるよ。

GM: 「んー……そっか、分かった。とりあえず、教室戻ろうぜ?」

冬也: ああ。……ところで、あいつのことはUGNに報告してなかったのに、何でお前知ってるんだ?

豊前: ん? 屋上に居たら、お前らの会話が聞こえてきたから来たんだけど、駄目だったか?

冬也: いや、助かったけど! (嘆息して)そうか、学校内では話す場所に気をつけなきゃいけないな。

豊前: ちなみに屋上ではコレを受け取ってたんだ。ってことで、クリスタルシールドを調達します! ミーミルの覚え書きを使って<コネ:手配師>を取得!(ダイスを振る)36で成功!(冬也に)あ、戦いに備えておけよ。

冬也: ん?

豊前: 襲撃者の名前は嬉野夏樹だ。と言って、牡丹ちゃんから受け取った写真を見せる。

冬也: …………。

豊前: まあ、出来れば春日部君にも協力して欲しいところだが、その辺は任せる。あとは、彼が何をしたいのかだけ聞いてくれ。

冬也: ――――そうだな。

GM: では、シーンを切る前に再度聞きます。レネゲイドとかUGNとかって情報は一方的に伝えた状態ですが、春日部のことをUGNに報告しますか?

冬也: ここで、UGNに報告を上げます。

GM: 分かりました。ではここで、現状調べられる情報項目をあげますね。

 ・“エンブリオ・オーバーライド”について

      →<知識:エンブリオ>または<知識:生命工学>

 ・嬉野夏樹について

      →<情報:FH>

 ・神前の所在について

      →<情報:FH>


02◆ 消失と獲得         シーンプレイヤー:八雲明星


八雲: GM! どうしても気になって気になって仕方ないことがあるんです!!(一同笑)

GM: うん、何となく予想はついたよ。どうぞ。

八雲: (ダイスを振る)では、私は黒焦げになった、かつての私の部屋の前に佇んでいます(一同爆笑)。どうしよう……私の嬉野さまコレクションが燃えてしまった。ヒドイ……。

GM: ではそこに大神さんがやってきて、部屋を見るなりファイルを落として項垂(うなだ)れます。「……orz」(一同笑)

八雲: 私は、かろうじてかつてキッチンだっただろうと思える場所に歩み寄ると、ああ……豚骨はいい感じに柔らかくなっている。と呟いて、それを布袋に詰めます。

GM: そこで大神さんが復活します。「そうじゃないでしょ!? な、なん……(絶句)。貴方、小さい頃に親から教わらなかったの!? 火の元には注意しなさいって!!」

八雲: 私には、親が居ないから……。

GM: 「もう! ああ言えばこう言う!!」(一同笑)

八雲: ん? そういえば明星があの研究所に居たのって、誰からの命令だったの?

GM: あー、誰からというか、前回の資金流出に関連してたと思ってください。

八雲: て、ことは大神さん関係ないんだ。じゃあ……実は、潜入捜査をしていたんだけど――――繁華街のクラブにね?

GM: 「はあ。――それで?」

八雲: そしたらね、ふと気になっちゃって。

GM: 「何が?」

八雲: 火の元が。……それでね、大神さんに電話したのはスマート家電っていって、外出先からスマートフォンで家電を操作出来る方法があるらしいから、そのやり方を大神さんに聞こうと思ったんだけど――――でも、寝てたみたいで。ごめんね?(一同笑)

GM: 「なんか、その話聞くと私のせいみたいに聞こえますけど……私、関係ないですよね? しかし、なんで……こんな、ことに。」

八雲: 恐らく、ガスをつけっ放しにしたから。(一同笑)……でもね? 豚骨って10時間くらい煮込まなきゃいけないのよ。

GM: 「でも、部屋を丸焦げにする必要は無いですよね?」

八雲: 私もそんなつもりはなかったもの…………もういい! 大神さんと話していても何も解決しないわ! と、大神さんを部屋の外に追い出して、ドアを閉めます!!(一同笑)

豊前: (大笑いしながら)今、部屋真っ黒だけど?

八雲: (力強く)何は無くとも嬉野夏樹よ! 情報を集めます!!

豊前: お! じゃあ俺も登場します!(ダイスを振る)8あがった! うおぉ!? こりゃあ何だ!?

冬也: 豊前が牛丼以来の動揺を見せてる(笑)。

豊前: (八雲に)君にはいつも驚かされる……。

八雲: 実は、かくかくしかじかということがあってね? と全部話します。

豊前: 潜入してたのか。凄いな、八雲。

八雲: で、このUSBは私が持っていても仕方ないから、渡しておくわ。

豊前: おお! 一気に調べる項目が増えた気がする……。

八雲: でね? 嬉野さまの写真を見つけたのよ(と、画像を見せる)でも、これ違うよね?

豊前: ああ、これは嬉野夏樹だろう。オープニングでもらった写真と見比べると、同じ人物だよね?

GM: そうですね。

豊前: ほら、目つきがちょっと違うだろ?

八雲: そっか! 何か違うと思ったけど、双子だったんだー! ……ってとこで、お兄ちゃんと情報共有しつつ調べようかな。では昴お兄ちゃんに火事のことは伏せて報告します。

GM: 「……大神女史から火災保険の申請が来ているんだが、何が起きたんだ?」

八雲: ……さすが、耳が早いわ査察部(笑)。ということで<情報:FH>で!(ダイスを振る)8だから……財産ポイント全部つっこんで、12!!

GM: すげぇ……(笑)。では、全部分かります。

 ・某国で嬉野冬也と共に襲撃を受け、生死不明。

 ・生前の嬉野夏樹と非常に良く似た人物が、FHセル・ネヴァーモアのエージェントとして所属している。

 ・主にセルリーダー“レースノウァエ”に付き従う形で活動しており、懐刀的存在と目されている。

 ・戦闘能力は非常に高く、“レースノウァエ”に非協力的なセルの殲滅ミッションの際には、戦闘後の現場に人型の燃えかすしか残らないという苛烈さだった。

 ・“レースノウァエ”のボディーガード的存在でもあり、またネヴァーモアの研究内容にとって非常に重要なファクターでもあるらしい。その研究内容は“エンブリオ・オーバーライド”と呼ばれており、FH内でも全容を知る人間は限られているらしい。

 ・「同時に複数の嬉野夏樹を異なる場所で見た」という証言がある。


冬也: 前回、拉致された場所で見かけた奴らも、その「複数の嬉野夏樹」に入るってこと?

GM: まあ、そうですね。

八雲: それはきっと、春夫と秋男ね。(一同笑)部屋を丸焦げにして、全財産を失ってまで得た情報には、価値があったわね(笑)。

豊前: まあ、春夫だか何だかについては、“エンブリオ・オーバーライド”を調べれば出てくるだろうから、調べるか…………<知識:エンブリオ>だとぉ!?

GM: かつて持ってた奴が居ただろう?

冬也: ああ、いましたねぇ。

豊前: んー……じゃ、FH関連の話が出てたから、流れで神前の所在についてを調べる!

GM: では、一度ここでシーンを切ります!


03◆ 蓮根牡丹の献身         シーンプレイヤー:一ノ瀬豊前


GM: ということで、FHの伝手(つて)を使うということなので、蓮根が調べてくれている情報を受け取りに行くシーンになります。

豊前: お。じゃ、生徒会室に行くか。八雲も来る?

八雲: うん、あの流れだとついて行くかな。


 豊前が生徒会室の扉を開けると、蓮根牡丹がパソコンの前に突っ伏していた。

どうやら、寝てしまっているらしい。


豊前: (つつきながら)……牡丹ちゃーん? 起きてー。

GM: すると、蓮根は急に立ち上がって、戦闘態勢をとります。

豊前: でも牡丹ちゃんは防御系だということが分かってるので、全く無視します(笑)。

GM: 「…………。」頭から足の先まで見て、豊前だということが判ったのか、蓮根は戦闘態勢を解除しますね。

豊前: 気を緩めるのはまだ早いんじゃねーか?(ちらっと後ろを見る)

八雲: 豊前の背後からぴょこんと現れる。(一同笑)

GM: 「!!」

豊前: まあ、てことでだ。牡丹ちゃん。俺のFHの伝手っていうのは此処しかなかったものでな。――――神前の居場所、もう調べてあるんだろ?

GM: 「……ええ。」ということで、情報を教えてくれます。<情報FH>で振ってください!

豊前: では! ミーミルの覚え書きを使って、<情報:FH>を2回振るっていう新しく出たコネを使用! 能力値強化【社会】を使用して達成値が+1、強化ビジネススーツで達成値+2!(ダイスを二回振る)うわ、クリティカルしない! 最大値が8だから11……。財産ポイントを4点使用して15!!

GM: ではある程度分かりますね。

 ・神前は現在、観鏡市郊外にあるO生化学研究所に収容されている。

 ・同研究所はFHのペーパーカンパニーの一つが運営しており、主にオーヴァードに対する生理学研究が行われている。

 ・FHの戦闘部隊が、大隊レベルで常駐しており、正面からの強襲は困難と予想される。

 ・同施設に対するアプローチ方法は2つ考えられる。

 ・1つは強襲をかける。目標値は不明。攻撃に使う<技能>で判定し、参加する人員全てが一定値以上を出す必要がある。

 ・もう一つは潜入。判定毎に、潜入する人間のうち、誰か一人が目標値に到達すればOKだが、目標値は強襲よりも高い。

 ・なお、同施設に行く場合、話がある程度強制的に進行し、クライマックスに向かうことになる。


豊前: 強襲は無理だな。

八雲: ま、潜入だろうね。

GM: 当然、失敗すれば何らかのペナルティがありますので、そのつもりで。

豊前: なるほど。あ! そういえば八雲に、神前と“オーバーライド”がどう関わっているかって説明してなかったよね。

八雲: うん。

豊前: じゃあ、神前が“オーバーライド”の研究素体にされそうになってるらしいから、神前の捕まってる場所を調べれば“オーバーライド”の核心に迫れるんじゃないかと踏んだんだ、って話をする。

八雲: リストの中に神前の名前があるかって確認したっけ?

GM: してませんね。

豊前: そうか。そのUSBも調べなきゃだな。

八雲: うん。……ちょっとここで牡丹ちゃんと話したいな。――――ねえ、牡丹ちゃんは、尊君のことを助けたいんだよね?

GM: いきなりそう聞かれると、戸惑ったような表情になるんですが、少し逡巡した後に頷きますね。

八雲: 彼、結構カッコいいよね。

GM: 「…………。」平静を装います。

八雲: じゃあ牡丹ちゃんの手をとって、何かあったら協力するからね! と言います。

GM: 「――――……。」困ったような顔で豊前を見ます(一同笑)。

八雲: 牡丹ちゃんに一つ、教えてあげる。女の子っていうのはね、恋をすると信じられない力が出るものなの! ソースは私(笑)。ということで、牡丹ちゃんにロイスを結びます!

豊前: 俺は悪い笑いを浮かべつつ、神前は預かった――――UGN、っと。これで“イクリプス”は動くかなー? と、研究所の地図をその紙に添付してます。

GM: ではここで、情報項目の追加です。

 ・適合者リストについて

     →<知識:機械工学>

 ・暗号化されたファイル「“エンブリオ・オーバーライド”中間報告」の解読

     →<知識:機械工学>

   ※この項目を調べることで、“エンブリオ・オーバーライド”について新しい情報が得られるようになる。


04◆ 要請          Master Scene


 とあるバー。

薄暗い店内のバーカウンターに、一組の男女が座っている。

女性の目の前にあるグラス内の氷が、小さくカランと音を立てた。

それを見ながら、女性が呟く。

「久しぶりね。まさかまたこの街に来るとは思って無かったわ。」

「わざわざ呼び出して、すまない。」

 軽く頭を下げる男に対して、女は軽い調子で別に、と返す。

「久しぶりにあった元チームからの誘いを断るほど野暮じゃないわよ、私も。」


GM: 二人は知り合いっぽいですね。

八雲: これ、男は菅野だよね? 女性は?

冬也: ……(ポンと手を打ち)西森さん!


 グラスに入った酒を遊びながら、西森が少しいたずらっぽく尋ねる。

「で? どんな面白い話を聞かせてくれるのかしら?」

「…………いや、な。」

言いづらそうに口ごもる菅野。

「はっきりしない男は嫌われるわよ? むっつりって。」

やがて、意を決した菅野は、西森に対して本題を切り出した。

「――――“エンブリオ”について調べ直して欲しい。恐らく、UGNの上層部に行き着く。……正直、非常に危ない話なんだが。恐らく八重樫もそれで始末されたんだろう。」


豊前: 菅野……どうしちゃったんだよ?

GM: 僕の中の菅野像って、こんな感じだけどなあ。

冬也: プレイヤー菅野さんは、そういうこと言わなそう。

八雲: でも、菅野ってキャラは、言いそうだよ。

GM: まあ、GMがジャックインしてるってことで(笑)。


 西森は軽くグラスの酒を煽ると、いいわよ、と返事をする。

「――――……すまない。」

西森の方を見ずにそう言うと、菅野もまた酒を煽り、心の中で呟いた。

(八重樫……。大変なことになっちまったよ――――。)


GM: ということで菅野はこれ以降、君達とは別個に、西森を使って調査をします!


           ◆       ◆       ◆


八雲: あ! ここで恒例の「これをやったらSロイス化」の条件ね!(GMに紙を見せる)

GM: (紙を見て)…………これ、難しくない?

八雲: 毎回同じ難易度じゃ意味が無いので、今回はぐっとハードルを上げてみました!

GM: いやー……でも、これは無理だと思うなぁ。

冬也: …………。(←Sロイス化の鍵を担っていると思われる人)


05◆ お膳立て          シーンプレイヤー:嬉野冬也


GM: では、冬也のシーン!

冬也: 夏樹のことは気になるんだけど……。

八雲: じゃあ、情報項目は全部開いてるから、私が登場して情報共有しようか。

冬也: はーい。

八雲: じゃあ、ここは自宅のマンションですか?

冬也: え? 自宅で調べものするかな? ……ああ、でも今は支部が大変なことになってんのか。じゃ、自宅で!(一同笑)

八雲: ではいい感じに色あせた布袋を背中に担いで、私が登場!

GM: 恐ぇーな、その絵……(笑)。

八雲: で、珍しく部屋のチャイムを押す。

冬也: (少し警戒した声で)……どちらさまでしょう?

八雲: 私です!

冬也: あぁ……。(ドアを開けて)どうぞ?

八雲: ああ♪ 嬉野さまが私を部屋に招き入れてくれた……! 地味に初。(一同笑)

冬也: ええと、八雲さん? その背中の荷物は?

八雲: これは具材です! お腹空いてるでしょう?

冬也: ああ、そういえば食べてなかったな……。

八雲: じゃあすぐに用意しますから、待っててくださいね? と言って……。

冬也: 勝手知ったる他人の家、って感じ?

八雲: そう。床下収納から、第一話で牛丼作るときに使ってた寸胴鍋を取り出す。

冬也: あれ、この部屋に置いてあったんだ(笑)。

八雲: そして布袋の中から、下拵えした野菜とかグズグズに柔らかくなった豚骨とかを取り出して、鍋に入れます。

冬也: ちょっと警戒しながら八雲さんのほうを見つつ、調べ物をしようとします。

八雲: ではそこで、あ! ねえねえ。嬉野さまは双子なんですってね? と話し掛ける。

冬也: ああ、うん。

八雲: 実はかくかくしかじかで、この間その夏樹さんの写真を見ました! と、待ち受け画面を見せる。

GM: 冬也の頭の中で夏樹が、「あ! 俺だ。」と声をあげる。

冬也: …………。

GM: 「こんな写真撮られた覚え、ねーんだけどなー……。」

冬也: ちなみにその写真って、隠し撮りした風? それとも、証明写真みたいな正面から撮った写真?

GM: ……後者、ですね。

八雲: つまりその夏樹さんっていうのは――――いえ、夏樹さんに限らず、春夫さんとか秋男さんとかっていうのは……(笑いを堪えている冬也を見て)何を笑ってるんですか! 真面目な話をしてるんですよ、私は!!(一同笑)

冬也: (笑いながら)いや……、なんていうかわざわざ個々に名前をつけてるのが、八雲さんらしいなって。

GM: では実際に写真を見たことで、夏樹であることは認識出来ますね。

冬也: んー…………まだ“エンブリオ”は動いてるってことだよね。

GM: かも知れませんね。

豊前: ねえ、前回だかの伊勢って誰が連絡とったんだっけ?

冬也: 俺が一人で会いに行ったね。

GM: ですね。なので、“オーバーライド”について伊勢経由で調べることは可能です。

豊前: なら、ここでリストと暗号ファイル調べちゃって、“オーバーライド”についてを調べに伊勢のとこに行くってのも……。でも、このシーンに出ると、牛丼出てくるからなー(悩)。

八雲: 今回は豚骨ラーメンですよ?

豊前: 豚骨ラーメンかぁ。なら、イケるか……?(一同笑)よし、《ハンドリング》で登場!

冬也: んー……。

豊前: どうした? 何か悩んでるのか?

冬也: いや、俺は情報関連には疎いから、何から調べたもんかと思ってな……。

豊前: あー、確かにな。“エンブリオ”について詳しい人間でも居ればいいんだがなー。

冬也: ――――あ、伊勢さん!

豊前: あん?

冬也: 実は――――と、伊勢四郎という“エンブリオ”に関わった研究者がいるという話をします。

豊前: てことは、今ここでお膳立てをしちまえば、そいつが何か掴めるかもしれないってことか。

八雲: そうですね。専門家が居るのなら、その人に聞くのが一番いいですよね。

豊前: おし! じゃ俺達で適合者リストと暗号ファイル、解析しちまおうぜ。

冬也: ん。じゃまずリストについて!(ダイスを振る)クリティカルして、16!

GM: 充分ですね。予想はついてると思いますが、“オーバーライド”に対する適合率の高い人間のリストですね。

八雲: さあ、名前を挙げていってもらおうか!

GM: 実は、色々な名前も載っているんですが、現在高い適合率を誇っているのは、嬉野兄弟のみです。

冬也: まあ、そうなりやすい生まれではあるしな。

GM: で、更に以下のことが判ります!

 ・適合率の相関性を調査したところ、オーヴァードとしての強さ――即ちレネゲイドウイルスに対する免疫力が関係しているらしい。

 ・前項のことを鑑みるに、神前尊が高い適合率を示す可能性は低くない。


豊前: んじゃ、俺が中間報告の暗号ファイルを開けるぜ!(ダイスを振る)よし! クリティカルした!! 21!!

GM: 高いですねー。どうも八雲が潜入した研究所では“オーバーライド”に関した研究が定期的に行われていて、その中間報告書ですね。

豊前: うん。

GM: で、その報告書には、「誰それに因子を植え付けて失敗した」という報告が何件も、淡々と書かれていますね。

冬也: はー……(項垂(うなだ)れる)。

豊前: 失敗した後の処理については?

GM: 書かれていません。ま、要は前回のキャンペーンで出た“Dillemme”みたいのを植えつけて適合者を増やそうとしてるんだけど、第16次中間報告の時点では失敗に終わっているようですね。

八雲: なんか、“エンブリオ”計画の全貌が見えてきた気がするんだけど、ざっくり言うと、前回の“エンブリオ”がガン○ムを作る計画で、“オーバーライド”はそのガ○ダムのデータを使ってジムを作ろうとしてるんじゃないかな?

豊前: あー、なるほど!

冬也: 量産型ガ○ダム?

豊前: そ。ま、誰でも乗れるガン○ムを作ろうってのが“オーバーライド”で、そもそもガン○ムを作ろうってのが前回出てきた“エンブリオ”だったと!

GM: ああ、そんな感じかも。

八雲: じゃあ最後に私の料理の達成値を出そうか!

GM: いいですよ(笑)<芸術:料理>とか?

八雲: かな。でも<芸術>は歌とダンスしかとってないの(ダイスを振る)お! 28!!

冬也: すっげー!!

八雲: 大盛りの丼を冬也の前に置いて、オコジョさんの前にはお椀でちょこんと置く。

豊前: うめー! これなら本体で食べたかったぜ!!

冬也: 美味しいよ。ありがとう、八雲さん。


 八雲の作った豚骨ラーメンで英気を養った冬也は、“オーバーライド”の詳細を調べてもらうべく、伊勢に連絡をとるのだった――――。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ