表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

嘘の日に生まれ

私が生まれた日は、4月1日火曜日。4月バカの日。嘘をついてもいい日。

そんな日の午前1時、私は「犬より楽なお産」と、後に祖母に繰り返し笑われるほど、じつにあっけなく母の股ぐらからこの世に顔を出した。

ワケの分からない神道にハマっていた父は、41歳にして初めて授かった娘の誕生を喜び、ゴミ捨て場で拾ったご神体にうろ覚えの般若心経を何度も唱え、柏手を打った。先に我が家にいた施設育ちの6歳の養女は、〝妹〟と呼ぶべき存在に複雑な心境を覚えただろう。

すでに夫婦仲の冷め切っていた母は、私に初乳を含ませることもせず、退院後すぐに私を実家に預けた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ