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あいたい  作者: 平井和希
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出会い

太陽は僕らを優しく包む

木々は光を反射しきらめく

雲は高く雄大で

あたたかな春の日に

僕は進級した


僕の通う佳保里小学校は田舎な雰囲気で裏山なんかもあったりする。

1クラス34.5人の1学年3クラス。

割と平均的な小学校だと思う。

毎年クラス替えはあるけど3クラスしかないから大体の子とは同じクラスになったし、なってない子でも大概仲良くなる。

でも、今日のクラス替えで僕はほとんど初対面の人に出会った。

木下伊織 そう自己紹介した彼女はとても活発そうで、だけど美しくって、凛としてて、悪戯っぽい笑みを浮かべていた。

うん、きっと僕はその時から彼女のことが気になっていたんだと思う。彼女は色んな相反する魅力を持っていてそれでいてその魅力は互いを引き立てるんだ。

始業式が終わり、帰り道。僕は幼馴染の詩子(うたこ)敦貴(のぶたか)と帰りながら彼女のことをぼんやり考えていた。

木下伊織。そういえば、名前は聞いたことがある気がする。確か2年生の時に転校してきたんだっけな。学芸会みたいな歓迎会をみんなでやったっけ。顔は見るの多分初めてだな。

そんなこと考えてると

「ユウタ、なにぼんやり考え事してるの?ガラじゃないよ」

詩子に顔を覗き込まれていた。慌てて弁解する。

「実は今日同じクラスになった木下さんのことを考えていてさ…」

しまった、弁解になってない。

「ふーん、そっかぁ。ユウタにもようやく春が来たのかね」

詩子がニヤニヤしながらこっちをみてくる。

「新しい学年始まって初日に一目惚れとか、街角でパンくわえた少女とぶつかるくらいベタだぞ」

敦貴までニヤニヤしている。

「そういうのじゃないから!6年生にもなって、全然知らない人がいたからびっくりしただけ!」

敦貴と詩子は何も言わずに顔を見合わせてニヤニヤしている。

僕は弁解を諦めて話を変える。

「そういえば、3人ともまた同じクラスになれてよかったね。」

「おう、そうだな。といっても3分の1で同じクラスになるからそんなに珍しいわけでもないんだが」

「のぶくんも素直に喜べばいいのに。私はうれしいよ。」

詩子はちょっとバカなところはあるが言葉がストレートだ。話を振った僕もちょっと照れて顔を赤らめる。ともあれ3人とも同じクラスでよかったな。

「じゃあ、また明日ね。明日は席替えかな?ユウタは苗字灰原なんだから、名前順じゃ、席近くなれないよ?くじ引き頑張ってねー」

この1年間、僕はこのネタでからかわれ続けるのかもしれない。

少し憂鬱になるかと自分で思ったが、何故かそんなに悪い気のしていない自分がいた。


次の日は席替えは行われなかった。

その日は教科書などが配られ慌ただしかったので、席替えのくじだけ引いて明日、席替えをすることになった。

帰り道、2人に「残念だねぇ」などとニヤニヤしながら言われたが無視しておくことにする。


そして明くる日。席替えが行われた。

僕は一番前の席になり、隣は5年生の時も同じクラスだった畑山愛佳(はたやまあいか)だった。そして僕の後ろの席は、木下伊織。彼女だった。僕は少し人見知りなところがあり、少し控えめだと自分で思っている。もっと積極的にならないと、と思うのだけど。

学期の初めは午前で学校が終わる。この日も午前で学校が終わった。

帰り道、さっそく2人にはやし立てられる。

「ちかくになれたじゃん。良かったね!」

と、詩子。

「もう喋った?」

と、敦貴。

「2人とも俺の性格知ってるだろ?あれだよ、僕の友達は少数精鋭なの!みんな親友、これぞ友情。」

「のぶくん、ユウタが壊れた。」

「ユウタ、それは友達が少ないと解釈するのだな。まぁ6年間あったし流石に大抵のやつとは友達だと思うけど」

「うーん、そうなんだよねー、1.2年生の頃の純真無垢な僕らだったらまだ喋りかけられたんだろうけど今男の子が女の子に1対1で話しかけるとみんなニヤニヤするだろう?」

「するな」

「するわね」

同時に言われてしまった。しかし僕も木下さんとは喋りたい。彼女は家が反対方面だし接点も多くはない。機会があれば話しかけるか。


読者の皆さん、初めまして。

読んでいただきありがとうございます。

初投稿なので、文章が拙かったり、主人公達が勝手に動いたりしてしまうかもしれませんがどうか長い目で見守ってやってください。

週1程度でまったり更新できたらいいなと思っております。


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