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王女が愛した男


ルサラシャは、ランカワンマクスラルク王国の第一王女。


21歳になるこの年まで、恋愛は一切していない。自らに禁じていたわけでもない。居なかったのだ、佳い人が。側近、親戚、貴族に至る全ての同年代の男がどうにも頼りない。姉弟のように育った従兄弟でさえ、婚約者とされるのはあまり心地の良いものではなく、つい、尻を叩いて騎士の養成所へ突っ込んだほどだ。


 それには理由があった。彼女は強く、人類の天敵とされる地竜を抑える力を持っていた。


 もう結婚は諦めよう。自分に相応しい道は竜と戦い、竜と共にこの世から去る事だと。そう決意した矢先、現れたのが奇跡の一族の黒い騎士。


 彼は強かった。逞しかった。なによりその大きな体に一目惚れしてしまった。あの腕に抱かれたい、と。


 顔は鎧で隠れていてずっと不明のままだった。見たのはつい最近。よくも悪くも想像はしていなかったので、はっきり言ってどうでも良かったが、思いがけず凛々しく精悍な顔だった。二度惚れしたのは言うまでもない。

 

 性格は、戦いを見ればわかる。潔く正々堂々とした方だ。そう信じて、素顔の黒騎士に会ってみれば、驚くほど寡黙で、女の機嫌を取ろうなどもしない、まさに見たまま思ったままの方だった。当然、また惚れた。


 ある時、自分の力を試すための行為が、黒騎士を窮地に追いやった。彼も地竜と同じく地脈に由る者、竜とともに葬るところだったのだ。彼を救ってくれた彼の双子の姉に泣いて詫び、もう二度としないと誓った。


 しかし、実はここでも運命を感じた。彼は竜。生くも滅ぶも一緒だと。



 

これはそんなルサラシャ ハイセリバ ランカワンマクスラルクの少々空回り的な黒騎士攻略物語である。




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