のこぎり
コンセがランプをもって洞窟にやってくると!
そこにレイスとテラの姿はなかった!
「あの、二人は暗いけど我慢するって言って中に入っていきました」
暗いけど洞窟に入っていった!
勇気!
踏み出す勇気!
考えてばかりだけでは明日はこない!
この意味わかりますか?
そして仲間と言えど、危険な洞窟に女性を連れてはいけない!
勇者の考え!
もしくは待つのが面倒だった!
「追いかけなきゃ」
「一人で、この洞窟は危ないですよ。止めた方がいい」
そんなに言うなら止めた!
危ないのはごめんだから!
仲間もそれを望んでいない!
「また、一人ぼっちか」
寂しくなるね!
あんなに騒がしかったのが、嘘のよう!
「勇者なら、必ず帰ってきますよ」
勇者なら大丈夫!
安心感が違う!
「また、盗賊に戻るか」
コンセは盗賊に戻った!
すこし虚しい!
それを振り払うように、とりあえず右に向かって走った!!!
すごいスピード!!!
すごいスピードで走っていると何かを踏んだ!!!
「ぐは」
どうやら人のようだ!
人は道に落ちていたりする!
拾っても、一割もらってはダメ!
内臓をもらっても困るだけ!
紙袋を顔に被った人がいた!!
「やあ、僕は紙袋戦士!」
戦士なのに紙袋!
「へー」
コンセは紙袋を引きちぎろうとした!!!
すごいスピード!
「おっと、止めたまえ!」
紙袋戦士はコンセの手を、持っていたノコギリで切りつけた!
ノコギリが武器だぜ!
「あう」
「斬り落とされなかっただけでもありがたく思うがいいさ!」
「あなたはいったい何者?」
コンセは紙袋を引きちぎろうとした!!!
紙袋戦士はコンセの手をよける!
そして、コンセの頭をノコギリで半分位切ったり切らなかったり!!!
「僕は紙袋戦士ポポル!旅をしている」
紙袋をかぶって不審なので、すぐ通報される!
「私はコンセ!」
「最後まで言わなくてもわかる!君の首と頭をこの、ノコギリで切り離せばいいんだろう?」
見た目以外も不審!
「なんで!?」
「おう?」
ポポルは自分の首をノコギリでギリギリして、しばらく考えている!
「ところで僕は職を探しているんだけど、いい話は聞かないかい?」
旅をしながら就職活動!
「聞かないけど、その風貌じゃ就職できないでしょ。まず、紙袋をとらないと」
「人見知りでね。紙袋をかぶらないと、人と喋れないんだ!」
繊細!
心が!
就職に向かない!