下着の色への執着
「なぁ、レイス・・・」
テラが勝手に喋る!
誰の承諾も得ずに!
図々しい!
「どったの?」
「下着の色への強い思いを抑えられなくなった・・・」
テラは安どの表情を浮かべ踊りだした!
下着の色に興味のない人間はいない!
だが、それを人前で言っていけない!
周りの人からすごい目で見られるぞ!
世間体を考えろ!
何があっても世間体だけは死守するのだ!
「こないだ下着の国から招待状がきたんだ・・・嘘だと思うだろうが、もう少し聞いてほしい」
下着の国があるらしい!
下着の国には郵便物届けてくれるサービスもあるらしい!
意外と進んだ国!
「何くだらないこと言ってんの!もう!こんな変質者おいて早くいこうよ、レイス」
コンセはため息混じりに言った!
コンセでなくても変質者だと思う!
普通なら警察に突き出してやるところ!
「おい、コンセ・・・お前の下着の色は何色だ?」
テラはコンセの下着の色が気になる!
まさか、あんな色ではないだろうか?
そんなことを考えていると、たまらなくなってしまうんだ!
答えを聞かせてほしい!
さもないと、悩んで8時間くらいしか寝れなくなってしまう!
睡眠をとらないといずれ死ぬ!
「はぁ!?」
コンセは下着の色を教えるつもりはない!
道に歩く女性に下着の色を聞いても教えてくれない!
もちろん、仲間でも教えてくれない!
つまり教えてくれる人はまずいない!
「こんなこと言って変だと思うだろ?でも聞かずにはいられないんだ・・・頭が下着の色のことでいっぱいなんだ」
頭の中に下着の色が詰まっている!
レントゲンで見てみればわかる!
完全に頭の中に下着の色が格納されている!
「おい・・・コンセ。なんだかわからないが・・・普通じゃないぜ」
勇者はわかった!
テラは普通の人ではない!
本来なら、捕まって牢屋で暮らす人だと言うことが!
「ええ、完全なヘンタイよ」
このエピソードにより、女性のファンは寄り付くことがなくなった!
でも安心してほしい、最初から女性に人気はなかった!
むしろ意味もなく憎まれていた!
「おいテラ。じゃあ聞くが、ドラゴン退治と下着の色どっちが大事なんだ?」
これはすごく重要なこと!
ここが最後の砦!
「そ・・・それは。色にもよるし、枚数、柄とかいろいろ複雑な事情が絡み合っていて一概には言えないよ」
砦は簡単に壊れた!
「そうか・・・ところで、テラはドラゴンの下着の色は何色だと思う?」
ドラゴンも下着をつける!
全裸ではみっともない!
「え!?ドラゴンの下着の色だって・・・わからない」
「俺もわからない」
「どうでもよすぎる・・・」
誰にもドラゴンの下着の色はわからない!
ドラゴンに近づき、確認するまでは!
ドラゴンの下着に比べれば、コンセの下着の色なんてどうでもいい!
どうせ汚い色だ!