斧を使って、あちこち壊して回れ
ドラゴン退治を頼まれた!
普通はこんなこと頼まれないよ、でも勇者だから頼まれる!
勇者はつらい!
重労働!
ストレスで右肘に違和感だ!
勇者で、体が強靭なのでこのレベルのダメージで済んでいるが、普通の人なら木っ端微塵に臓器が吹っ飛んでる!
さらば臓器!
臓器の方々、今まで働いてくれてありがとう!
木っ端微塵に吹っ飛びやがれ!
「待ってください王様!!!そんなヤツを行かせるくらいなら、私をドラゴン退治にいかせてください」
王様の家来の中から、あふれるパワーを見せつけ一人飛び出てきた!
筋肉がすごい!
ハリと厚みがある!
油がのっていて、今にも弾けんばかりのボディ!
たぶんステロイドで作り上げたものだろう!
ステロイドはパワーがつく薬!
薬局で売ってるよ!
薬剤師に聞いてね!
「うん。じゃあ、二人で協力してくれ」
王様はすごい仲をとりもつのがすごい!
争いは争いを生む!
憎しみは憎しみを生む!
それでも気に入らない奴を憎みたい!
成功している奴はみんな憎みたい!
自分より上の人間が大嫌いだ!
「その前に、この勇者の実力を試させてください!」
実力を疑われる勇者!
実力よりも虚像で勝負するタイプの勇者なので、実力を出せと言われても困る!
「くっ、なめやがって!!!体罰を平気でする」
レイスは剣を振り回した!
真空の刃!
厳密には真空ではない!
なぜならば真空状態を作り出すことができないからだ!
化学の力を使えばできるが、非常にコストが掛かるためしない!
コストに敏感!
近づく物はすべて切り刻む!
近づかない物には勝手に近づいて切り刻む!
すり足!
相撲時代に培った技術が生きています!
ストレスが発散されていく!
王様と家来が斬れた!
ワザとではない!
狙ったのだ!
確信犯!
「俺は勇者だ!」
アピール!
知らない人には伝えなければいけない!
伝え続けていかなければいけない、事実!
みんな口々に話してくれよな!
その口を切り刻んでやるからな!
勇者はお喋りは嫌いなんだよ!
「俺は斧の使い手だ!」
パワーがある奴は斧の使い手だった!
斧は木を切ったり、近所の嫌な奴の家を壊したりする道具!
みんなも気に入らない奴がいたら、斧を持って行って家を壊しちゃおうぜ!
壊したら謝れ!
人の物を勝手に壊すのは犯罪だ!
「斧でお前を倒す!」
斧で勇者を倒そうなんて発想がおかしい!
斧と勇者なら、勇者の方が偉いから!
こんな考え方をファンタジーの世界に持ち込むなんて、あってはならない!
「失礼だぞ!謝りなさい!」
「あっ、今のは聞き流して下さい。すみません」
謝った!
謝れば許されると思ってはいけない!
自分が悪いと思っても認めてはいけない!
認めたら負けだ!
とにかく謝るな!
言い訳をするんだ!
潔くしたらダメだ、しつこく下品に立ち回れ!
「貴様の力を見せてみろ」
要求!
力を見せろと!
斧の使い手……!
「俺を試すってのかい?ふーん、おもしろいじゃないの!!!」
おもしろい!
王様の顔がおもしろい!