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じょ、嬢ちゃん!

 リーダーのダンはオーガに吹き飛ばされて戦闘不能、ジェルも自身の最大限の魔力を込めて更に爆炎の魔力を込められた巻物を使用しての魔法もオーガの右腕を吹き飛ばすだけ。更にレッサーオーガも3匹健在。ジェルの詠唱を守る為に不慣れな大盾を持って守りに専念したけど俺の本職は斥候、ただこの場に2人を置いて逃げる事は出来ない。せめてジェルの命だけは守りたいけど厳しそうだ。

 しかしレッサーオーガが後ろの茂みの方をキョロキョロしている。何をしているんだ、アイツらは。取り敢えず向こうが何か気にしている隙にダンの様子を見る、盾を持っていた両手の骨折はしていそうだ。ジェルは魔力切れで意識を失っている、手持ちの回復ポーションでどうにかなる状況じゃないな、絶望的だ。

 レッサーオーガが気にしていた茂みの方へ歩き出すと不意に歩みが不自然に止まる。そして首が3つゴトリと落ち、レッサーオーガの後ろの大木を数本切り倒した。


 な、なんだ。風の少なくとも中級以上の魔法を詠唱や魔力の流れを感じさせず突如放ったて事か…誰かが。


「す、すみません、手伝わさせてもらいます」


 茂みから出て来たのは小さい女の子、まだ12歳位か、服装はいかにも今日村の外に初めて出ましたて感じの格好だ。

 しかも口元は吐いたのか汚れている、確かにジェルの魔法後オーガが放ったあの咆哮は本能的に恐怖を感じさせられた一声だった。吐いたり失禁をしてもおかしくはないがあの魔法の威力との辻褄が合わない。


「じょ、嬢ちゃん、早く俺の後ろへ」


 取り敢えず不慣れな大盾で守りに専念する。

 嬢ちゃんも慌てて俺の後ろへと駆け寄る。


「後、魔法は幾つ撃てる?」

「えーと、あと、火と光が1枚ずつです」


 1枚?何を言ってるか分からないが混乱しているんだろう、火と光……さっきのは風か。3属性もこの幼さで扱えるのか…


「そ、そうか、なんの魔法だ?」

「え、知りませんよ、そんなの」


 ……ダメだ、このお嬢ちゃん、完全にイカれてる。魔法の名前が分からないなんて有り得ない。さっきの風の魔法は一体なんだったんだ。と、とにかく、攻撃はこのお嬢ちゃんに頼るしかない、情けない話だが。


「取り敢えず詠唱に入ってくれ、必ず守るから」


 俺は痺れた腕と殴られて感覚の無い腹にポーションをかけ気合を入れる。せめてジェルとこのお嬢ちゃんの命だけは…

 もう一度咆哮をして俺の方へやってくる、くっ、気合を入れろ!オーガが左腕を振りかぶる、盾に当たると思った瞬間水の壁に奴の左腕は憚れる。そして、空から一筋の光がオーガの頭を貫いた。オーガはその場で力なく倒れる。なんだ、この水は、ぷにぷにしている。しかし、この水が俺の命を助けてくれたのは確実だ。そしてあの光。誰も見た事ない魔法だが…確かにオリジナル魔法の存在は知っている。高名な魔術師が莫大な時間、多くの犠牲と修練の中で習得すると云われる秘法。それをこの子は少なくとも3つも……

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