フランディーネル様は綺麗
ん?ここは……えーと、今週の締め切りをなんとか間に合わせてガチャガチャの聖地秋葉原へ向かってる途中で…あ、そっか。私死んだんだ。
じゃあここの空間はなんだろ…
私がキョロキョロしていると不意に声を掛けられる。
「豆子さん、お気づきですか?」
心地良い声が聞こえたと思ったらその子は最初からいたかの様に私の目の前にいた。その子は私がいつも漫画で表現しようとしてどこか一歩届かなかった理想の姿の様に感じた。
ははーん、これって所謂あれですよね、そう、あれ、昨今流行りの、それこそ私も書いてる異世界転生のテンプレート空間じゃないかな…
「察しが良くて助かるわ、私はフランディーネル、フランで良いわ、豆子の考えている通りね、そう私は異世界の神」
そうだよね、やっぱり。この後の流れはチートスキルよね。後私は転移なのか転生なのかも…
「察しが良いわね… えーと、豆子の場合は転移に近いわね、地球での年齢は21歳だったけどあっちでの成人の15歳にさせてもらうわね、そしてスキルねぇ……」
どうせ死んじゃったと思っていたからまさに今の状況は生きてるだけで丸儲けな訳だからチートなんてよく考えたら欲張りすぎだよね。
「あ、フラン様、よくよく考えたら生きてるだけで幸運なのでチートスキルなんて必要なかったです、説明ありがとうございます」
「あら、良いの?うーん、じゃあスキルはあっちに行ったらのお楽しみで、後は向こうの言葉や文字は分かる様にしてあるから」
「何から何までありがとうございます」
ふぅ、突然な事だったけど描きかけの漫画の事や家族や友人ともう会えない事、まだ実感が湧かないけど…
「あ、あのフラン様、もし地球にも神様がいるのでしたらお世話になった人達に御礼を伝える事ができたら嬉しいです」
「分かったわ、それじゃあ新しい世界を楽しんでね」
意識がなくなる私が見たフラン様はどこか哀しそうな顔をしていた。
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