テンプレ的なヤンキーはいない
翌朝目が覚めるとまずは顔と歯磨きをした。
その後はカードとトイを引くかな。
カードは取り敢えず3枚攻撃カードを1枚回復カード、もう1枚は防御系のカードを。
木の黒魔法 ランク3
風の黒魔法 ランク1
土の黒魔法 ランク1
回復カード ランク2
火の白魔法 ランク3
おや?魔法カードもランク3でたね。もし使わなかったらホルダーにしまっておこう。
トイの方は身の守りをしっかりしたいのでイメージは結界をはるリング。
ガードリング
ランク 4
ある程度の物理と魔法を防ぐ。消費回数は持ち主の魔力量に依存する。自動で防ぐ訳ではなく魔力を通すことで結界が発動する。
うーん、自動でやってくれるのが一番良かったけど我儘言っちゃあダメだね。でも、ガチャ引いたら今日の楽しみがもうないのかも……明日は何か攻撃に出来る物をガチャろう。
朝ご飯を食べ終わりもう一度顔と歯を磨き終えて身の回りを綺麗にしながら時間を潰しているとダンさん達が来た。
「おはようございます」
「あぁ、おはよう」
「あれ?ジェルさんはまだ体調良くならないんですか?」
「うん、思ったより良くないな…まぁ、豆ちゃんは心配しなくても大丈夫だ、こう見えても俺らベテランだしな、おし、ギルドに行こう」
「ありがとうございます」
ダンさんカインさんはそれぞれ心配そうな顔をしているけど私のギルドでの登録を優先して貰えるみたいだ。先ずは登録をしてコツコツお金を稼がないとね。昨日の感じで過ごすなら宿代とお風呂で1日5000円。昨日街までの帰り道で教えてくれたのはギルドでの冒険者の平均は月金貨30枚、10万円だね。でも、ギルドの冒険者は兼業の方が多く専業の方だけだともっと多いらしい。でも、私の能力は体力、筋力共に下の下…昨日は運が良かったけど無理はできないね。
あと、ジェルさんの容体が心配だね。ギルドの仕事終わって時間あったら何かできる事ないか見に行きたいけど迷惑かなぁ……日本の頃は漫画しか書いてなかったから人との距離感が難しい。編集者さんとのやりとりはベテランアシスタントの丸ちゃんに任せきりだってしね。ガチャの企画の時は私グイグイいっちゃってたし……
純粋な人付き合いの経験が圧倒的に経験不足。
切なくなるなぁ。
「おーい、ついたぞ、ボケーとしてどうかしたか?」
「あ、すみません、考え事してました」
「すまんが、登録後昨日のオーガの事でギルドの人から話があるから俺らは向こうの部屋で待ってるから終わったら来てくれ」
「分かりました」
「あ、ハンナさん、昨日言ってた子がこの子」
「あらぁ、本当にまだ小さい女の子なんですね、可愛い」
「豆ちゃん、この人がハンナさん、登録をしてもらって」
「あ、分かりました、ありがとうございます」
「じゃあ豆ちゃん、こっち来てね、登録しますね」
「はい、お願いします」
私は案内されるがままにハンナさんの机へ、まだ人少なくて良かった、テンプレで喧嘩売られたら朝から凹みまくるもんね。へっへっへ、ここはお嬢さんのおままごとするところじゃないぜ、みたいなやつ。
でも周りを見ると普通の主婦さんや農家のおじさんぽい人もいる、明らかな冒険者ぽい方もいるけど。
「どうしたの?キョロキョロして」
「あ、すみません、こんなに人多いのが」
「あ、山で育ったって言ってたわね、えーと、字の読み書きは出来る?」
「あ、はい、大丈夫だと思います」
ふっ、田舎者だと侮っちゃあ困りますぜ、お姉さん。なんせ私は言語マスター!
えーと、なになに、うん、人を無闇に殺したらダメとか盗んだらダメとか当たり前の事が書いてあるね。
「はい、読み終わりました」
「じゃあこの水晶に手をかざした」
「分かりました、こうですこ?」
「すこ?」
ヤバッ、緊張しすぎて噛んじゃった。なんか本当テンプレて感じだけどイレギュラーな事が起きるよりかはいいよね。
私が手をかざすと水晶が光出す。
ハンナさんが何かを紙に書いて私に渡してくれた。
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