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大学一年

作者: holly bush

去年の出来事でノンフィクションです。

愛知県から千葉の大学に来て、偶然にも仲の良い先輩がいた。

僕はその先輩のいる個人の企画に入った。

情報系の企画でプログラミングなんて何も分からない僕は先輩に頼りっぱなしで、先輩に負荷がかかっていたので先輩の友人が僕の家に来て週4回程度で教えてくれることになった。

その先輩の友人が家に来るとまず驚いたのが女性だった。

袋いっぱいのコーヒーにタバコを吸いながら「◯◯くんだよね?よろしく〜」と挨拶をして僕がタバコを煙たがるのを見ると吸うのをやめた。

早速教えてもらうと丁寧でとても分かりやすかった。

この企画というのは作業が多く、自分自身も理解してきて徐々に彼女の暇は増えた。

この頃には僕は彼女に憧れるようになった。彼女は僕の家に週2回くらいで来るようになり、しかし滞在する時間が増え、まるで自分の家のように振る舞うようになった。

勝手に鍵を持って行ったり、シャワーを浴びたり、自分の下着を勝手に洗濯して干したりした。

僕はあくまでも彼女に憧れていたので変な欲は湧かなかった。

夏休みになって僕が地元に帰ると週2回で嗅ぐことのできたとコーヒーとタバコの混じった匂いがとても恋しくなった。

未成年であるがコンビニを廻って何度も断られながら彼女の吸う銘柄のタバコとコーヒーを買った。

コーヒーを少し余らせそれに短くなったタバコの火を当て消し焦がすのが彼女の癖で、真似をすると彼女の匂いがした。

9月には彼女に会いたいと確信した。

彼女に恋をしているのか憧れでいるのか分からず不安な気持ちのまま、電話で企画の疑問やら質問を投げかけ彼女の声を求めた。

声を聞くと安堵しまた不安になってはこじつけたような電話をした。

今までの恋愛には嫉妬も性欲もあったが彼女に対してはなかった。

早く夏休みが明けて欲しかった。

僕に気を使いベランダでタバコを吸う彼女が見たい。

僕一人のものでなくていいから、今すぐにでも彼女の顔を見て声を聞いてあのタバコで焼けたコーヒーの匂いを嗅いでいたい。


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