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diabolus ex 作者:さくら

erosio

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octo

昨日は、体調不良のために更新が出来ませんでした。
申し訳ありません。
 琉架は教会へと戻ると兼続の所在を捜す。部屋にも庭にも居らず、居場所を尋ねようとした紫苑の姿もなく、苛立ちを覚えた。家の中に二匹の犬も居ないことから、散歩に出ていることに気が付き、琉架は携帯を取り出した。兼続に連絡を入れようと番号を表示した途端、帰宅する兼続の姿が窓の外に見えた。琉架は急いで玄関へと向かう。
 玄関の前に立つ琉架に気が付き、兼続は駆けだした。
「おかえりなさい」
 琉架は兼続の帰宅を喜び出迎える。
「ただいま」
 出迎えの挨拶に、兼続は素直に帰宅の挨拶を述べた。
「兼続くん。少し話があるのですが、よろしいでしょうか?」
「あ、はい」
 断る理由など何も無い兼続は、琉架の申し出を素直に受ける。
「少し込み入った話なので、礼拝堂に移動しても大丈夫ですか?」
 そう言い、歩き出した琉架の後を兼続は素直に着いていく。
 礼拝堂は、ステンドグラスの色鮮やかな色彩で室内を染め上げている。その中を、琉架は質素な十字架の前まで優雅に歩いて行った。
「兼続くん。私と一緒にヴァチカンへ行きませんか?」
 質素な十字架の前で足を止め、琉架はゆっくりとそれを見上げる。
「へ?」
 突然告げられた琉架の言葉に、兼続は思わず間抜けな返事をしてしまう。
「あの、それって旅行とかですか? 学校あるし、それに父さんがなんて言うか……」
 とりあえず、思い付いた疑問を琉架の背中に向ける。ヴァチカンというよりは、イタリアへは行きたいと思う。それはもちろん、父親が居た国であり、もしかすると母親の国かもしれないからだ。だが、夏休みならともかく現状では学校を休んでまでの旅行は許されるはずがない。
「いえ、旅行ではありません」
 兼続を素直に連れて行けることが出来れば、手間暇が省けるというものだが、そうスムーズに事が運ぶはずもないかと琉架は内心ため息を吐く。
「え? 旅行じゃないなら、何なんですか……?」
 琉架の返答は、兼続に更なる疑問を与える。琉架は、目の前の十字架から視線を反らし、振り返る。
「ヴァチカンへ行けば、貴方の母親の事が分かります」
 十字架とステンドグラスから差し込む色鮮やかな光を背に、琉架は厳かな雰囲気の中そう告げた。兼続の鼓動が一瞬、高く跳ね上がった。
「それって、どういう事ですか?」
 思いもしなかった事に、兼続の疑問が益々深まる。
「何で、ヴァチカンへ行けば俺の母さんの事が分かるんですか?」
 無意識に、兼続は琉架へと歩み寄った。それは、母親の事を知りたいという思いが、心理的にも物理的にも琉架との距離を縮めようとしていたのだ。琉架は、近づいてくる兼続に向かって手を差し出した。
「行けば、総て分かります」

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