とばされた日9
「……それが、俺?」
俺は夢の中に居る思いで呟いた。
語られた真実はあまりにも信られないような内容で、そして重いものだった。
…そりゃ、つまりはその…信託で現れた奴が王の后になるってことか?
で、信託どうり現れた俺…いや、でも俺女じゃないぞ!?
ついてるモノはついてるし、生物上はちゃんとした男だ。
そして普通に女の子が好きだ!
別にホモに偏見があるわけじゃないけど、それは俺に関わらなければの場合であって、俺本人としては遠慮したい。
てか避けたい。。
てか嫌だ!
俺は女の子と純愛がしたい!!
「お前の世界ではどうだったか知らないが、この国では同姓間の婚姻が認めれれている」
何じゃそりゃ!?
んな好都合な理由があんのかい!
「しかし、まだお前と決まった訳ではない。その証拠に、お前の体には文様がなかった」
おぉ!そうだ!!
そんなの俺しらねーぞ!
おれの体はごくごく普通の好青年。
刺青もしてなければ、変な形の痣だってない。
「カラヤが風呂に入ったときに確認したそうだ。お前の体の何処にも、それらしきモノは見当たらなかったと」
カラヤさん何時の間に…
そうか、だから風呂に入るときやたらと女官が構ってきたわけだ。
あれは俺の体に、その文様とやらがあるかどうか確かめたのだ。
「んじゃ俺じゃあない?」
あれ…
んなら、俺は何でここに居るんだ?
「お前でないとも決まっていない。お前は確かに夜の女神が最も輝く時に現れた。だからお前かもしれないのだ」
…んなアホな……
結局はそっちが重要かい!
俺はかけていたソファーの背もたれに深く沈みこんで、頭を抱えた。