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【R15・番外編】爽やか美青年の、ひどく重い執着

作者: 唯崎りいち

『結婚したのに6年間無視され続けた私、本当の理由』 (44話「原作ヒロインが選ぶ、本当に好きな人」の続きです)

※本編未読でも読めます。本編主人公クレアが知らない、ルークの内面と想いが分かる番外編です。





 ルークとの行為が終わって、マーシャルはボーッと天井を見つめていた。

 初めてだから、痛みを覚悟していたけど、痛みはほとんどなく、とっても気持ち良かった。


 夢見心地でいると、どうしてルークはこんなに上手いんだろうって疑問が浮かぶ。

 現実感が戻ってくるとルークに対しての微かな怒りが湧いた。


「マーシャル?」

 自分に背を向けたマーシャルにルークが声をかける。


 そっと背中から抱きしめられて、マーシャルは言う。

「ルーク、初めてじゃなかったのね」


 ルークはマーシャルの怒りを含んだ声に面食らう。


「マーシャルは初めてだったんだね。あんなに慣れた風に誘ってきたのに」

 ギュッと抱きしめながら、マーシャルの嫉妬の可愛らしさに笑みを含んでルークが言う。


 マーシャルはカッと赤くなった。

「恥ずかしいから、やめて〜!」

 ルークを抱きしめて誘った自分が恥ずかしくなる。

 ルークの腕の中で顔を手で覆ってジタバタする。


「可愛いかったからいいのに。マーシャル、好きだよ」

 耳元での甘い囁きがマーシャルの身体をまた熱くする。


「他の人としてたくせに」

 マーシャルは恨めしそうにルークに言った。


「マーシャルに会う前の事だよ。マーシャルと会ってからは誰ともしてないよ」

 ルークの言葉にマーシャルがルークの方を向く。

「い、1年以上前から! ルーク、な、何歳の時から!?」

「4、5年前かな」

 と、なんでも無いことのように言う。


 ルークはとんでもない美青年で、数年前はとんでもない美少年だっただろうから、そりゃすっごくモテたでしょう。


「な、何人と?」

「4人かなぁ」


 意外と少ない。

 でも、

「それって、4人は本気で好きになった子がいたって事よね!?」


「嫌いじゃなかったけど、特別好きってわけじゃ……」


 マーシャルは驚いた。


「好きでもないのに! ルークって、ルークって」

 ルークから離れたマーシャルは異質なモノを見る目でルークを見た。


「好きな子とはもう会えないと思ってたから、嫌いじゃない子を断る理由ないだろ?」

 そう言って、ルークはマーシャルを押し倒した。


 好きな子とはもちろんマーシャルの事だ。

 幼い頃に引っ越して、2度と会えないと思っていた女の子。


「マーシャルに会ってすぐに、その時にしてた子とはもう会えないって言ったよ」

「そんなの、その子が可哀想よ……」

 でも、ルークの言葉にマーシャルの胸はキュッと締め付けられて、喜んでいる。


 次の瞬間、マーシャルはルークの左手で両手を自分の頭の上で押さえつけられる。

 足もルークの足に押さえつけられて、動く事が出来ない。


「ル、ルーク!?」

 驚いて声を上げる。

 少し怯えた目が、ルークにクレア様を思わせた。


「俺の傷を癒してくれるって誘って来たのに、逃げるの? 傷つくな」


 身体を操られてクレア様を襲ったルークは、一部始終を覚えていて深く傷ついていた。

 自分がマーシャルに相応しくなくなったと、離れようとするルークを誘ったのはマーシャルだった。

 同じ事を自分で再現させて記憶を塗り替えさせようとしていた。


「うっ、だって」

 ゴニョゴニョ、口の中で何か言っている。


 目の前で慌てているマーシャルの反応に、あの時のクレア様の面影はない。

 ひたすらに愛しいマーシャルがいる。


「はは、嘘だよ。本当に可愛いな、マーシャルは」

「な、もう。ルークって意地悪だったのね」

 マーシャルがルークから顔を逸らして言う。


「ごめん。もう、これで嫌な記憶はマーシャルに塗り替えられたから、ありがとう」

 ルークがマーシャルの手を押さえていた右手を離して、身体を離す。


 でも、マーシャルの手がルークに伸びる。

「ルーク、ダメだよ。ここまでしたら、最後まで気持ち良くしてくれなきゃ」


 そう言ってキスする。


 ルークは笑ってマーシャルを見る。


「本当にマーシャルは初めてだったと思えないな。すごく、誘うのが上手だ」


 ルークの手がマーシャルに伸びた。


「ル、ルークにだけよ」


 言い終わらないうちに、2人の影は重なった。




 本編ではただの爽やかな美青年だったルークの、内側が見える番外編でした。


 読んでいただき、ありがとうございます。

 この話を読むと、本編でのルークの印象が少し変わるかもしれません。


 番外編をより深く理解するための本編エピソードを紹介します。

◆20話「運命の分岐点、運命の歯車」ルークの正体が分かります。

◆25話「夜に揺れる静かな幸せ」・32話「転生者の“致命的”な失敗」操られた顛末

◆36話「操れなかった心が壊したモノ」地下牢でのルーク


 これらを読んでおくと、マーシャルとルークの番外編の心情や関係性がより深く楽しめます。


 原作にいない主人公•クレアと原作ヒーロー・アイゼルが活躍する本編もよろしくお願いします。


追記


 44話後を、ふと思いついて書いたらこんな感じになりました。

 書いてみたら意外に大好きな感じのキャラになったので、同じ様に感じてくれた人がいたら嬉しいです。

 コメント貰えると嬉しいけど、良ければ評価やブクマ等で存在だけでも教えて下さい。


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