表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします  作者:   *  ゆるゆ
本編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/87

だめらしい




 ほんのちょっぴり、ちらっとだったら、たぶん法的にもだいじょうぶだと思うな!


「合意なので!」


 きらきら期待の目で見あげたノィユに、ロダとエヴィの口が縦長に開かれた。


「契約しましたから! 違反したら、ヴィルおぼっちゃまの額に『契約違反 凌辱』出ますから! 時刻と回数まで王家に報告が上がって永代保管されますから!」


「ありえないぃいイイ──!」


 ロダとエヴィが絶叫してる。



「ご、ごめんなさい! 僕、僕、我慢します──!」


 号泣しながら誓う。



「……俺も。……ごめん、つい、口から、本音、出た」


「うわあん、ヴィル、僕、ちっちゃくてごめんなさい──!」


 泣きながらお膝に抱きついたら、真っ赤なヴィルが首を振る。



「……ちっちゃいノィユ、だから、俺の、伴侶に、なって、くれた。

 ノィユがおっきく、なるまで、ずっと、傍に、いられる。

 ……うれしい」


 真っ赤な頬で、笑ってくれる。



「うわあん、ヴィル、あいしてる──!」


 ぎゅうぎゅう抱きついたら、ぎゅうぎゅう抱きしめてくれる。



「……俺も」


 ヴィルのあまいささやきに至上のしあわせを噛み締める息子に、両親が生温かい目になってる。




「いやもう僕も、おかあさんの攻撃をかわすのが大変で──! 鼻血と自制で死ぬかと思ったよ。なつかしいなあ」


 父が、うむうむしてる。

 そんなことを3歳児の息子だけじゃなく、息子の伴侶とそのご家族とロダにまで打ち明けていいのか、父!


「……はァア──!?」


 母の後ろにおどろおどろしい闇が出現してる。

 こわい。



 ノィユはきゅっと、拳を握る。


「ぼ、僕、誘惑しないように、がんばるね!」



 ………………。


 ちょっと沈黙したヴィルは、ふるふる首を振る。


 朱い頬で、ささやいた。



「……ゆうわく、して」



「──っ!」


 最愛の伴侶が凶悪に可愛いです。



 3歳児の理性を殺しにきてる──!







 ありがたすぎる至福なお野菜たっぷりご飯を食べて、皆でおっきいお風呂に入ったら(ヴィルとふたりで入ろうとすると、絶対にエヴィとトートが割り込んでくる仕様だよ)ヴィルと一緒に眠ります!


 これぞ伴侶!


 枕を持って、ヴィルの寝室(ノィユが襲おうとしてると判断されたのか、部屋を分けられた。しょんぼり)に行ったら、枕を持ったエヴィが来てて、枕を持ったトートまで来てた。


「お兄さまを犯罪者にしないためだよ、当然でしょ!?」


「僕はエヴィと一緒に寝るために」


 …………………………。


「……皆で寝る……?」


 あぅあ──!

 伴侶になったばっかりなのに──!


 今が蜜月なのに──!

 いや死ぬまで蜜月だけど、はじめての蜜月だよ!


 居候で寄生してる最底辺の極貧のくせに態度がでかいと叱られそうだが、ノィユがジト目になるのは仕方ないことだとゆるしてほしい!


 だって、ちっともヴィルとふたりきりでいちゃいちゃできないよ……!

 伴侶になったばっかりなのに!


 しかも!

 義弟伴侶と一緒に寝るだなんて──!



「……僕とヴィルが寝てるとなりで、えちえちはじめないでくださいね……」


 釘を刺してみた!



「な、ななななな、な──!」


 噴火してるエヴィが、かわいい。









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ