4刀爆誕
曹操と別れた後、俺と関羽は劉備の元に戻った
「関羽、蓮殿、素晴らしい戦いだった。黄巾賊と戦う同志を救ってくれた事を感謝する。先程の彼は何者だったんだ?蓮殿」
「彼は曹操殿です。何か先を急いでいるそうで、すぐ行ってしまいました。」
「そうか、黄巾賊と戦っていればそのうちまた会えるだろう。それよりこの辺にはもう黄巾賊はいないようだ今のうちに兵の訓練をしよう。」
街に戻り、劉備達と兵の訓練をして3ヶ月が経ったある日の朝、俺は朝から関羽と兵士たちの訓練をしていた。午前の訓練が終わり関羽と休憩しながら兵士達を見ていると関羽が顎髭を撫でながら話しかけてきた。
「ただの農民だったもの達だったが武器の扱いにも大分慣れて来ているこれなら黄巾賊との戦もなんとかなりそうだ。都の方で黄巾賊の討伐軍を募っていると言う話があるそろそろ我々も動き出してをよさそうだ。そうだ蓮殿前に鍛冶屋に新しい武器を頼んでいたがここのところずっと訓練に付きっきりだったから取りに行ったか気になってな」
「あっ!!そう言えば頼んでいましたね忘れてた。」
「なら今から取りに行ってきたらいい今日は午後から劉備の兄者達と大事な用があるので訓練は午前中だけだ」
「ありがとうございます。早速行ってきます。」
鍛冶屋に向けて歩き出した。しばらく歩くと鍛冶屋に到着した。
扉を開けて中に入ると数人の男達が熱して赤くなった鉄を金槌で叩いていた。棟梁を探そうと周りを見ていると1人の男が近づいて来た。
「すみません何か御用ですか?」
「前に刀の製作をお願いしてたんですけどちょっと遅くなりました」
「もしかして蓮さんですか?奥の部屋に棟梁いるのでご案内します」誘導され奥の部屋に入ると刀をお願いした人がいた。
「おう遅かったな何本か作ってみたから見てくれ」
棟梁は太刀と小太刀を三本ずつ持って来た。その内の一本を手に取ってみると中々にしっくりくる
「試し切りって出来ます?」
「そこの鎧でやってみろ」
木に鎧をつけた物がそこにあった。太刀と小太刀を手に取り構えて鎧を切ったすると鎧と中の木まで真っ二つになった。刃を見てみると刃こぼれは無かった。
柄から刃を外し、刃の付け根の方を指さしここに名前を彫ってほしいと棟梁にお願いしてみると不思議そうな顔をしていたが、引き受けてくれた。
「おい、蓮珍しいことを考えるな。俺も長いこと鍛冶屋をやっているが、武器に文字を掘ってくれって言われたのは、初めてだ。それで何と彫れば良いんだ。」
(そうだな。太刀には、宮本武蔵の愛刀と言われた。了戒にしよう。小太刀は、俺がこの時代に、いた証拠を残したいから、そのまま名前を彫ろう。
「そうですね。こっちの長い方には、了戒短い方には、宮本蓮と彫ってもらって良いですか。それから、残りの四本も名前は彫らなくて良いのでそのまま貰って良いですか?」
「よし分かった。これぐらいならすぐ終わる。しばらく待っていてくれ。」
しばらく待っていると。刀を持った棟梁が来た。
「ほれ、このふたつが名前を彫った刀だ。残りはどうする。今持っていくか?」
「できれば明日、義勇軍の訓練所に持ってきてくれませんか?」
「分かった。明日うちの若いのに持って行かせる。」
「それで、刀の代金の方なんですけど、いくらぐらいになりますか?」
「金はもう劉備さんから貰ってるから大丈夫だ。」
「そうなんですか。棟梁いろいろお世話になりました。ありがとうございます。」
「おう」
刀を腰に刺し、棟梁に挨拶をして、後で劉備殿にお礼を言わないとなぁと思いながら鍛冶屋を出ると外に見覚えがある。若者が立っていた。
(あれ?この人は確か義勇軍に入った。村人だったよな?確か名前は、趙さんだったっけ?なんでここにいるんだ?)
「蓮さん用事は終わりました?劉備さん達が蓮さんをお呼びなので来てください。」
「用事は今終わったからもう大丈夫だよ。じゃー行こうか。」
趙さんについて行きしばらく歩くと桃の木がたくさん植えられている広場に来た。
(ん?俺はなんでこんなところに呼ばれたんだろう。と思いながら劉備達を探した。