15 呼ばれた真実
謎の女性は蓮一人だけを案内すると言って密林の指差し先に進むよう促した時、趙さんが遮った。
「ちょっと待ってください。この人を簡単に信用していいんですか?この前の男の手下かもしれない可能性があるのでお一人で行かせるわけには行きません。」
「あなたは確か趙様でしたね。以前都では伝言ありがとうございました。しかしこれは蓮様の今後に関わる重要なこと蓮様をお待ちの方は絶対に蓮様お一人だけをお連れするようにとのことなのです。以前の戦いのことがあるので蓮様をお守りするために警戒をするのは理解できますが、あなた様を一緒にご案内するわけには行かないのですどうかご理解をお願いします。」
女性が手稲に説明するが、この時代は乱世何が起こるか分からない趙さんはなかなか納得しなかった。話が平行線のまま進まずどうしたものかと困っていると密林の奥から一人の老人が出てきた。身の丈ほどの杖を持っていて髪も髭も真っ白な老人は俺たちの前まで来た。
「蓮殿ですな。そろそろ来る頃かと思い弟子に道案内を頼んだのだが、遅かったので様子を見にきたら何か揉め事ですかな?」
「お師匠様申し訳ありません。蓮様お一人をご案内しようとしたのですが蓮様の部下の方が一緒に行くといい譲らないのです。心配なのは理解できますがお師匠様からの言いつけですのでなんとか納得していただけないかとお話ししておりました。申し訳ございません。」
「なるほどのう、ならば彼も一緒に連れてきてもかまわんよ。見たところ彼らはお互いに信頼してるみたいだしのう。」そういうと趙さんが腰にさしている刀を見た。
「あなたは確か趙さんですね?来ていただいてもかまわんよ。しかし今日聞いた話は他の誰にも言ってはならん。それを約束できるのならの話ではあるがな。」
趙さんは即座に他言しないことを約束した。
「これで問題は解決じゃな。ではわしの家に案内するこっちじゃ。」そういうと謎の老人は密林の中に入っていった。後に続いてしばらく進むと一軒の家がありその中に案内され老人と向かい合って座った。
「蓮殿色々聞きたいことがあると思うが先にこれだけは言わしてくれ。急にこの時代に呼び出してすまなかった。」謎の老人は頭を下げ謝罪をした。
「頭を上げてください。先ほどの女性の方から以前に何かしら理由があってこの時代に来たことは聞いています。ただなぜ私を呼んだのでしょうか?以前の黄巾賊との戦いの時、佐々木小次郎を名乗る男と戦いました。この時代の人が小次郎の名前を知っているはずがありません私がこの時代にいるということは、小次郎を呼ぶこともできることは理解できるのですが、以前戦ってみて小次郎ほどの歴戦の猛者相手にすると全く歯が立たないことが身に染みました。小次郎を倒すなら私の先祖の武蔵を呼んだり他の戦国武将を呼べばよかったはずです。そうしなかった理由はなんですか?」
「そうだな。蓮殿の疑問はもっともだ。まずは自己紹介をしよう。わしの名は左慈自分からは言わんが蓮殿に分かりやすくいえば仙人じゃよ。わしがなぜ蓮殿をこの時代に呼んだかじゃったな。それはわしの他にも仙人と呼ばれる男がおりその内の一人男が仙人の力を良からぬことに使い。佐々木小次郎を呼び出しおった。小次郎は元々世直しのために結成された黄巾賊の頭領の張角を力でねじ伏せ自分の思いのままに動かしておる。その男を倒しこの荒み切った世を正しき道に戻すには力だけではダメなのじゃよ。お主は誰に対しても対等に接し、困っている人には手を差し伸べる優しい心と幼い頃から学んだ武両方を持ち合わせている。そのような男ではないと佐々木小次郎と同じことになってしまうとわしは思っておる。」
「話はわかりました。でも小次郎を倒すには今の私では無理だと思います。以前の戦いで彼と戦いましたが小次郎は本気ではなかったそれでも勝てませんでした。」
「お主は何を言っておるのだ。仲間を集めればいいではないか?お主には人を惹きつける魅力がある。それにこの時代の歴史書があるではないか。どういう性格なのか直接合わないと分からないがまだ誰にも知られていない。この時代の英雄達を仲間にすればきっと佐々木小次郎のにも勝てるはずじゃ。」




