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エラー  作者: 馬鹿面
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序章1

 

  私は目を覚ます。


 枕元に置いてある、目覚まし時計が「ジリリリン、ジリリリン」とやかましく鳴いている。


 カーテンを閉め忘れていたみたいだ。朝日が、部屋に差し込んでいる。


 私はゆっくりとベッドから上半身を起こすと、「ふわーっあっ」と大きなあくびをしてから


 目覚ましの上部についたボタンを、力強く叩いて黙らせる。

  

 ドアの上に取り付けた、壁掛け時計は7時半を指している。


 今日は、記念すべき高校生活の初日、入学式が8時40分からある。


 「もうちょっと寝よっかな」


 学校までは10分とかからないが、二度寝をすると


 遅刻してしまうことを知っていたので、渋々布団から出る。


 「はーっ。もう春だってのに何でこうも寒いのよ!」


 太陽のバカヤロー!と心の中で変な暴言を吐きながら、自分の部屋がある2階から1階へと降りる。


 両親が死んでから、私を引き取った警察官の叔父は、すでに仕事に出かけているらしい。


 ポップコーンが散らばったリビングを通り抜け、洗面所へ向かう。


 歯を磨きながら、洗面所についた大きな鏡を凝視する。


 「びひょびひょでゃにゃー」


 一応言っておこう。びしゃびしゃだなー。と言ったつもりだ。


 パジャマが、体にくっついてしまうほど寝汗がすごかった。


 よく夢の内容は覚えていないが、恐ろしかった、ということだけは覚えている。


 一度濡れたパジャマ持ち上げ、こりゃダメだな、と確認してから、


 歯ブラシを口に入れたまま、風呂場に入り、給湯器をつけ、湯はりのボタンを押す。


 早起きしたので、いくらか時間に余裕がある。 


 二階に戻り、棚の下部を改造して作った箪笥から、下着とハンカチ、


 壁に掛けてある真新しい制服を取り出し、もう一度洗面所に向かう。


 台所に寄り道し、水をがぶがぶ飲む。脱水症になったら大変である。


 「ふっふーん。さすが私ね!」


 と、自分の頭の良さに感服する。


 今度こそ洗面所に向かい、濡れた服を一気に脱ぐ。


 



 「ブルブル、あ、あれも抗体ってやつ?」


 寝汗を洗い流そうと、湯船のお湯を体にかけると、なんと水だったのだ。


 どうも給湯器が壊れていたみたいだ。これも修行よ!とそのまま風呂に入ってこのありざまだ。


 あと、抗体の話はまた今度。


 今日まで生き残った、正月の餅と、ホットミルクで体を温めてから家を出る。


 時刻は8時5分。大分早いようにも思えるが、このくらいの時間がちょうどいい。


 これから、とてもとても楽しいことが、始まるんだから!


 私が、家を出てからすぐ次の曲がり角をのんびりと、


 セーター着てきた方が良かったかな、と思いながら歩いていると、後ろから声をかけられる。


 「おいカワイコちゃん。俺たちと遊ぼうぜ」


 野太い声の大男が、私をナンパしてきた。後ろにひょろいのが2人控えていた。


 ビンゴ!と心の中で叫びつつ、


 早朝からナンパをするという、真面目?なチャラ男達に優しく微笑みかける。


 「今から入学式なのでお断りします」


 「「いーじゃん、いーじゃん遊ぼうよー」」


 後ろの二人が声をそろえて言う。少し似てるし双子なのかもしれない。


 だけどそんなことはどうでもいい!


 「それじゃあ、そこの公園で待っててください。入学式が終わったらすぐに戻りますので。」

 

 「エッ!いいの!」


 これだからバカは面白い。


 「私が戻ってくるまでずっとこの公園にいてください。戻ってきたときにいなかったら、承知しませんから!・・・クスッ。」


 「「「はい!分かりました!!」」」


 よし、オモチャ完成!全然帰ってこない私に対して、どこまでこの寒い中待てるのかなーっ。


 ・・・わたしは、いつからここまでSになってしまったのだろうか・・・

 

 さーって、冷水に浸かった憂さ晴らしも終わったし、ポップコーンでも買い食いしてからさっそく学校に行こう!





  


 

  


  

 さっそく主人公の設定が腐りだした。

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