表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦艦越後太平洋戦記  作者: 賀来麻奥
軍と言う暴風
48/115

雷撃ポイントはあいつだ!

 越後の直上に敵機が来た。ここまで高いと高角砲も届かない。機銃員が仰角を引き上げ銃弾をぶっ放すが爆弾は既に落とされていた。

 それは甲板中部目掛けて落下してきた。回避運動はしていたが間に合わない。ズシンと衝撃が通じる。甲板員が吹っ飛ばされた。煙により視界を悪化させ赤い血糊がペンキとなり降り注いだ。


 遅れて越後は回りだした。


 さらに飛騨に魚雷が第2主砲前部部分に命中した。バルジに魚雷が吸い込まれる。ドンと音がして機銃員がこけた。普通浸水により隔壁はドンドン破られるのだが、バルジに備え付けられた吸水材質により海水は吸い込まれ隔壁を突き破る速度は落ち浸水は1000トンで止まった。


 高角砲の砲身が前後に動く。機銃の細い砲身から盛んに火を噴いている。

 しかし…中々当たらない。飛騨は対空機銃が増強されている。これにより越後より弾幕をはれる。

「1機撃墜!」確実に1機1機落としていくがこの分では焼け石に水だ。


 大型巡洋艦「松浦」「狩野」は越後型の対空機銃/高角砲を備えており、対空射撃統帥システムというのを備えていた。これは対空砲の方角をコントロールするためのシステムで、横が厚さ30ミリの装甲で守られた露天の見張り場所がある。

 そこで敵機の動向を見て、手元の方向レバーをそこに持っていくと、高射砲の底部に目盛りが有る。そこで赤い針が動く。これを基針と言い。これに青い針を動かす。指針と言いこれは高射砲の角度を動かすと動く。これが一致したときが理想の角度である。機銃はほとんどが単装のためすぐに調整できる。このため機銃の命中率は高い。


 効率は越後より良く実際の門数より多い効果があった。巡洋艦の利根、最上、三隅、熊野も一斉に放つ。


 この集中砲火により攻撃隊はひるんで結果的に7機撃墜で海中に爆弾を投下し逃走した。他の爆撃機もほとんどが被弾した。雷撃機も4機が落とされた。爆撃機30機、雷撃機10機の攻撃を吸収したがたいしたことが無くよかった。


 一方越後はすっかり赤く染められた甲板の近くで消火活動が行われていた。火災が起こったのだがこれは小規模なものだった。


 死者9名、負傷者1名が出た。有毒ガスが出たのだがこれは充満しなかった。爆弾が250キロだったため200ミリの装甲はゆがんだだけだった。


 

 一方機動部隊には戦闘機20機、爆撃機31機、雷撃機18機が襲い掛かった。 

  

第5戦隊 空母「赤城」「加賀」「飛龍」 

       小型空母「龍驤」「隼鷹」新型軽空母「天鶴てんずい」 

       大型巡洋艦「木曽」 駆逐艦8隻


 大型巡洋艦と駆逐艦の弾幕は激しかったが爆撃隊は空母目掛けて突っ込んだ。しかし錬度が微妙なものだった。


 狙いを付けられたのは空母赤城だ。またたくまに回りに機銃と爆弾の水柱が立った。鼓膜を破るような爆音が次第に大きくなっていき兵員の緊張感は絶大なものだった。


 対空機銃群に爆弾が命中した。これにより3基の機銃座がつぶされた。爆風を甲板が突き抜けるが機体は飛んでいっているためなんともない。続けて艦尾にも爆弾が命中した。これは甲板を滑るような格好で爆発し艦尾甲板を吹き飛ばした。また艦本体の艦尾の手すりのようなものが木っ端微塵になりそこにいた数人の兵士を殺傷した。また日章旗に銃弾が刺さりこみ裂けさせた。


 この行為を行ったグラマン戦闘機乗った搭乗員エドーワド・マイケルはさらにロケット弾を見舞わせた。加えて他の戦闘機員もロケット弾を甲板にぶつけた。

「でかい奴はバンバン当たるぜ」赤城は前長250メートルほど有り242メートルの戦艦越後より長く命中しやすい。

 

 

 もうひとつ標的である空母を雷撃隊は見つけ出した。

 「あれは空母なのか?」

「空母じゃないのか。クレーンも着いてるし…艦橋も横だし。だが、かまわん」攻撃隊が見つけた空母とは輸送船日向だった。陸揚げが終わった日向は攻撃のため戦列に行っていた。

 

 これに目をつけた米軍爆撃機が6機編成で駆けつけ1機の爆弾が命中した。

 しかし日向の甲板は55ミリ+30ミリの装甲である。30ミリは空母のため付けられたものだ。計85ミリの装甲に250キロ爆弾が命中した。


 高度500メートルでの急降下爆撃では85ミリの装甲を完全に貫くことは出来なかった。米軍の爆弾はやや柔らかく火薬の量が多いため爆風が甲板を襲った。


 兵員はあわてて伏せた。伏せていないものは熱い爆風によりやけどを負いながら海に投げ出されただろう。


 さらに日向に雷撃部隊が襲い掛かった13機が襲ってきたが錬度が低いためほとんどの魚雷は変なところへ遁走してしまった。

 

 ただ1発を除いて…。


 その1発はまっすぐ日向をめざしそして直撃した。空母よりは頑丈だが世代の古い戦艦だ。たちまち右舷へ4度の傾斜を起こした。

 しかしもうすぐ空母になる船を沈めてたまるかと左舷に人間を集めた、そして必死の排水作業を開始した。


 他に巡洋艦にロケット弾が命中し機銃破壊が行われたが陸から97式戦闘機が援護にやってきた。陸軍は初めての海上での攻撃だ。

 しかしそんなことは関係ない。格闘戦に持ち込み雷撃機、爆撃機を簡単に攻撃した。戦闘機戦巴戦を行なった。錬度が低い米軍機は次々撃墜され逃走した。



 第1時攻撃隊は壊滅したが第2時攻撃隊が向かっていった。第1時攻撃隊で戦闘力を奪えていると思っていたため第2時攻撃隊は雷撃部隊が多い。



 陸上ではアメリカ第2個軍団が行く手を阻んでいる。

 第6軍団 

  第6師団、第3師団、第2機甲師団

 第9軍団 

  第8師団、州兵団、第3機甲師団

 予備   

  州兵団、第1海兵師団 (この2個師団は南部にいる)


 そしてロサンゼルスからいつでも援軍がよこせるようになっていた。

 第3軍

  第11軍団

   第16師団、第31師団、第32師団

  第12軍団

   第37師団、第39師団、州兵団


 

 またこのあたりの陸軍機は500機だ。だがこれは航続距離を前回にしたものも含まれているため200機で、まだ日本軍の方が有利である。



  

 機動部隊は迎撃戦闘機をほとんど飛ばした。第2次がくることを察したのである。そして予想通りそれは来た。



 96式戦闘機、97式戦闘機は第2時攻撃隊より800メートル高空である6000メートルにいた。そして日本搭乗員は目が利くらしく先に編成を発見した。

「あの新型は気をつけろ!結構手ごわいぞ」そして来た。こっちは艦載機43機失ったたが陸軍機30機を増強し70機で、向こうは60機だ。

 日本戦闘機部隊は高空から一斉に降下し襲い掛かった。F6Fは案外機動性がいいため避けれた。しかしF4Fは3機、雷撃機が目標にされたため5機が落とされた。

    遅れをとった米軍部隊はあわてて翼を翻してF4Fを攻撃隊の援護に着けF6Fはこちらに来た。13ミリの機銃が火を噴く。これは20ミリ×2+9ミリ×2と同等だ。そして速度、防弾は向こうが優れている。機動性も96式戦闘機は同等だが、軽戦闘機の特性上昇力は負けない。


 

 機動部隊に襲い掛かった攻撃隊は実は空母でなく他の艦艇が目標だった。

「第1時攻撃隊は何してたんだ。空母燃えてないぞ!」文句を言う後部機銃員に対し

「まあ、そういうな。目標はあいつだ」と雷撃手は言った。

 1隻の小型艦艇が視界に入った。

「雷撃ポイントはあいつだ!雷撃ポイントはGirl(女の子)だ!」

 小型艦艇に魚雷が放たれた。40機中30機がそれを狙った。



 空母艦長は予想外の行動に狼狽した。



 「奴らの狙いは轟水か!!」そして1隻大きく揺れ動いた。

 受験のため下手すれば9月までこのまま延長するかもしれません。

 もう夏休み中は無理なので…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ