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戦艦越後太平洋戦記  作者: 賀来麻奥
軍と言う暴風
47/115

米機動部隊の攻撃

 前回カーチスP40と書いていましたが、カーチス社が作ったという意味です。愛称はウォーホークと言います。


 近衛師団が破竹の勢いで進んでいき瓦礫の山を粉砕しつつチハが進撃している。

 時刻は24時間制で二〇〇〇。すっかり夜になり。恐怖の日も終わりを告げようとしていた。ここで米陸軍は本格的抵抗のため拡散されていた軍隊を集めた。

 山岳地帯に兵力を集合させることを決定した。

 米国は進行先はカリフォルニアの油田かサンフランシスコ方面の制圧と見てこの2方向に軍備を固めた。配置されたのがロサンゼルスに5個師団と州兵軍が1。カリフォルニアの方に3個師団と州兵軍が3、機甲師団が2個師団である。アメリカ陸軍師団/州兵は1個師団は大体1万9000名である。機甲師団は1個師団1万5000名カリフォルニア油田方面に人員だけで15万名近く配備されたことになる。

 さらに日本軍は西海岸の市民の治安等のため兵力を割かねばならない。おまけにアメリカ陸軍は師団で戦車が150、ジープが1000、自動貨車が750と日本軍とは比べ物にならない。


 しかし今日本軍が優勢なのは制海権と制空権を握っているからであろう。海上からの艦砲射撃は沿岸部にあった軍事施設を完全に壊滅させ、航空機は内陸の施設さえ破壊しまわった。

 

 この攻撃で敵は1000名近くが死傷しており近衛師団は短時間で進めるようになった。


 一方米空軍は占拠されていない飛行場にP‐36/38/39/40など各種が多数後方より配備され、海軍のF4Fワイルドキャットは空母に乗せられ現在南下中である。


 潜水艦部隊は轟水が場所を感知するとそばにいる駆逐艦/巡洋艦が主砲を発砲するため接近できず、三隻が損傷、一隻が沈没と言う被害を被っていた。


 夜中は両軍攻撃を緩める気でいた。近衛師団は2万人が上陸し既に、騎兵などで警備をしており機関銃などを備え付けており橋頭堡が完成していた。


 そして現在1個連隊を上陸させている。この1個連隊は最寄の飛行場へ突入し友軍を援護するのと同時に敵の反撃部隊を迎撃するのが目的である。


 住民はどうやら避難しているらしく逆に制圧しやすい。ただ1部の地域ではライフル銃や拳銃で抵抗してくるため全く心配ないというわけにはいかない。


 

 そして日が再び立ち上った12月25日最悪のクリスマスが訪れた。飛行場を2つにそれぞれ800名の大隊が来たため、特殊滑走路から97式戦闘機が橇を外して飛び立った。


 ひとつの飛行場が米軍の小攻撃を受けていたが7名を射殺し1人を捕虜にすることでとりあえず鎮圧できた。

 捕虜はそのまま飛行場施設の中に入れられ尋問などを受けたが、これといって大した情報は得れなかった。胸元に入れていた煙草を日本兵にやるなり後は何もしなかった。米兵はそのうち味方が来てくれることを願いながらただ施設の中で待っていた。脱走しようとしたところで12名がドアの前の通路で待ち構えているのだから脱走しようとしたら今度こそ殺される。


 日本軍はこの日の午前中までにサンディエゴを占領し4万名の上陸を終了させた。サンディエゴにはアメリカ陸軍2000名がいたが戦車や重火器を持っていないため航空支援とチハ戦車により壊滅させられ500名の死傷者を出したところで降伏した。日本軍の損害は航空機2機と戦車3輌と人員60名だった。



 ルーズベルトは現在海軍のアーネスト・キングと話していた。それによると海軍は12月26日すなわち、明日には日本海軍に対する抵抗が可能であるとしていた。それに対し陸軍は12月28日に日本軍が第1防御ラインに到達すると見ていた。


 コンクリで固められたトーチか陣地が日本軍を阻み、その後ろには重火器が構えられ最終ラインには10万名にも及ぶ新鋭軍がいる。


 すなわち日本軍の制海権を奪った後陸軍は攻勢に出ても失敗し後は補給で困ったところで、一気に撃滅するというところだった。

「だが気をつけろジャップの連中は死を恐れずに向かってくるからな」ルーズベルトは堂々とした態度でそういった。


 「心配要りませんよ。肝心の新型戦闘機F6Fといい戦艦/空母と言い全て完成間近です。ジャップは全員全て焼き尽くすまでですよ」そういうと書類にルーズベルトは目をやりしばし考えにふけた。



 一方の越後では海図室で神重徳が海図を眺めていた。ただ呆然と見つめているのでなく敵の反抗路を見極めるためである。アメリカにはまだ空母がある。そのため航空機で攻撃されるのは必至だろう。



「長官また潜水艦を発見しました。今度は撃沈を確認しました」と鴨田のところに連絡が届いた。

「敵はいたずらに消耗をはやらせているな。やはり北部方面からか?」

「はい。偵察が目的なのかもしれませんが…よく送ってきますね」

「いやいや。血の気の多いやつがいるのかもしれん。それより神はまだ海図室にいるのか」とあきれたように問うと

「どうやらそのようです」と予想通りの返事が返ってきた。



 そうしてこの日運ばれてきた97式戦闘機は占拠した1つの米軍基地に60機が置かれた。もうひとつのほうはせっかくなのだが爆薬を仕掛けて故障がひどく修復できないものや、カモフラージュ用の機体などが置かれていた。


 いわば"囮"である。一応日章旗が掲げられて人員もそれなりにいたが危険なため誰も飛行場によりつこうとしない。まあ当たり前だが。



 12月26日 この日米海軍の空母が日本艦隊のいる海域まで攻撃隊が出せるところまで迫っていた。機動部隊をしきいるのは最初の予定通りニミッツが指揮をしている。


 空母4隻で機体は新鋭のF6Fに加えドーントレス爆撃機の2型、アヴェンジャー雷撃機が乗せられている。

「ジャップが気づく前に撃滅してやろう」内心ミッドウェーを叩いてマッカーサー部隊を上陸させたのだがカリフォルニアに日本軍が来ているのにそんな悠長なことを言ってられない。


 

 エンジンの爆音は次第に強くなっている。今回F6Fは史実とは違い急な製造だったため翼が史実どおりのサイズに折りたためない。そのため搭載機数が減少している。


 

 F6Fヘルキャット 80機  F4Fワイルドキャット 80機 SBDドーントレス艦爆2型 80機 

 アヴェンジャー雷撃機 70機  他偵察機用として10機程度   合計310機+10機程度

  


 それで、第1時攻撃隊

 F6F 32機  F4F 40機  SBD65機  TBF30機 

 

 第2時攻撃隊

 F6F 32機  F4F 30機  SBD15機  TBF40機 


 

 そして他の基地から海軍機がこの空母へと飛んでくる。そこで補給を受けさせればいいのだ。つまり搭載機の2倍程度の兵力があると考えても良い。   


 そして300海里離れた場所から潜水艦が沈められる前に送られてきた場所へ第1次攻撃隊が向かっていった。


 

 そのごろ日本陸軍は米軍のやや本格的な抵抗を受けていた。2000名の兵士が近衛師団お前に立ちは向かってきたのだ。無論こちらには戦車部隊も有る。


 しかし敵は徐々に兵力を増やしてきた。近衛師団はこの日1時撤退し第33師団と第56師団に攻撃担当が切り替えられた。



 


 海上では空で旋回する96式戦闘機が何かを見つけた。小さなゴマ粒のようなものだ。歴戦の猛者たちはそれが何かすぐに悟った。陸の97式戦闘機も慌てて出撃命令が出されたのはそれから10分後のことだった。


「それ日のミートボールを撃ち墜とせ!!」アメリカ軍戦闘機F6Fは猛然と96式戦闘機に襲い掛かった。すぐに戦闘が始まった。

「なんだこいつは?」日本のパイロット達はいつもの機体でないことを悟った。

「それぇ!」上空に昇った日本機は60機と数の上で劣っていた。F6Fは最高速度で96式戦闘機を100キロも勝っている。


 

 しかし米軍パイロット達は距離が遠いためあまり時間をかけていられないのだ。おまけに新米パイロットは第1時攻撃隊にいないが第2時攻撃隊は新米が3割である。しかしこのF6Fに乗っている時間は多い搭乗員でも100時間も乗っていない。だがF6Fの機銃の合計火力と96式戦闘機の20ミリと9ミリ機銃の火力はほぼ同じ火力であり、防御力は96式戦闘機が後方の防弾版しか備え付けられていないのにF6Fは全体に防弾装甲が張り巡らされている。


 やはり数が物を言った。いくら2機、3機と落とせるものがいても同時には落せない。次第に両者賞もしていく中爆撃機、雷撃機は横を素通り知っていった。

 追尾してくる日本機もいたがいかせん数が少なく、90機程度の7,7mmの防御火器の洗礼を受けいくら命中率が悪い旋回機銃でも当たる当たる。


 こうして攻撃隊は3機の損害しか受けず空母部隊に向かった。そして空母部隊の前にいたのが越後である。他に飛騨と巡洋艦4隻と駆逐艦4隻である。


 「鴨田長官来ました」双眼鏡を除いて航空参謀がつぶやいた。

「神の言うとおりだ砲門は全てそちらを向いている。どうせなら山城防空戦艦も持ってくるべきだった」

「距離1万メートルです」

「よぉし対空戦闘開始」


 一斉に赤やオレンジ色の閃光がパパッと輝き噴煙が艦を覆った。


 「2機撃墜!」越後の射撃で2機なら艦全体では10機くらいが今ので墜ちたのではないかと鴨田は判断した。


 そして機銃が一斉にぶっ放される。槍のように突き進む弾丸がアメリカ機に突き刺さり貫いたり、爆発したりするが1発では墜ちたりしない。

 それでも敵機は何機が墜ちた。


「何であいつらは下を飛ぶんだ」とある米軍爆撃隊の隊長が言った。

「たぶんあの船を狙ってるんじゃないですか?」と同じ組のものがいった。

「フン。まあいい。こちらは空母を狙うまでだ」とその組は空母のほうへ向かっていった。


 しかし何隊かはこちらに来た。

 そして遂に…

「艦直上!敵急降下!」悲鳴のような報告を打ち消すように爆弾が越後をめがけて落下してきた。

 

 遂に始まった機動部隊VS機動部隊



 戦艦越後が空母を守るために対空戦闘を開始した。そこに爆弾が落下!?



 作者の日常

 「唐辛子を台所からリビングへ持っていくな!」と親父

 (持ってきたのは"あなた"なんですが…)困る自分。参ったな…。

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