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戦艦越後太平洋戦記  作者: 賀来麻奥
変わり行く戦局
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作戦進路

 「マッカーサー中将が指揮をとりアッツ・キスカを奪回する。それにニミッツ提督が艦隊を指揮するというわけだな。マーシャル参謀長どう思う」ルーズベルト大統領はマーシャル参謀長に尋ねた。

 「はい。いままでマッカーサー中将は南方からの奪還を計画してましたが、アリューシャンを奪還しそのまま一気に占守島まで占領しようという計画です」ルーズベルト大統領は一番気になっていることを聞いた。


 「ソ連はどう動くと思う」マーシャルの眉間が少し動いた。

「ソ連は現在ドイツの攻撃で今手も足も出ませんし、完全に日本を手助けする気など無いでしょう。恐らくいつか日本を叩き潰す気です。日本もそれは同じと思われます。それより…」と述べるなり手に持っていた書類を渡した。



「マッカーサーをどうやって足止めするのかだな」とルーズベルトは深刻な顔で告げた。それは大統領選挙の書類と国民の人気な人物などの明細なものである。

「なんとしてもマッカーサーを大統領にするのは防がなくてはならない。次期大統領も私が取らなくてはならない」アメリカの大統領は4年ごとに選挙があり2回連続まで当選が許される。ようするに3回目は禁止なのである。



 次期選挙は1940年で今は1937年10月20日である。それまでに日本をねじ伏せかつドイツも黙らせてソ連の問題をどうかは難しい。ルーズベルトは不機嫌そうに書類を見ていた。




 

 そのころ日本軍部隊はアッツ・キスカ島の棒煮を固めていた。輸送船などがちょこちょこ来るが護衛も駆逐艦であり、湾には心細いことに占守型海防艦2隻と快速艇(8ノットで2人乗りの小型船舶。9mm機銃が備え付けられている)が8隻というものだ。

 航空隊は精鋭の陸軍部隊が置かれていた。97式戦闘機36機と海軍の97式陸上攻撃機5機が配備されていた。それに加え97式大艇が1機である。



 地上兵力は最終的に第7師団の第28歩兵連隊を抜き取り97式戦車も20輌が置かれていた。コンクリートでトーチカ陣地が気づかれつつあった。大本営はアメリカが反撃を起こす可能性は少ないが将来的に危険な場合があるということだ。

 陸軍兵は合計で3000名である。これに加え海軍の部隊が500人近く張り付いていた。


 

 

 10月22日 ニミッツは新たに編成した第5任務部隊の編成が行われた。

 重巡洋艦 ヒューストン、オーガスタ(旗艦)、ソルトレイクシティ

 軽巡洋艦 リッチモンド

 駆逐艦  ベイリー、コグラン 、モナハン 、デイル

 この時、ニミッツは直接指揮を執らなかった。指揮を取ったのはチャールズ・マクモリス少将である。


 これにマッカーサー自ら指揮する輸送船団がついてくる。


 

 作戦発動は来年の1939年1月である。それまではデスバスターやドーントレス爆撃機で大爆撃を行紆予定だ。


 

 


 欧州ではドイツ軍はソ連のスターリングラードをほぼ占領したときに赤軍のゲリラ攻撃を受け補給路が一部停止したが、戦況にはさせいてさしつかえなかった。また制空権の取得にも成功した。英国では輸送が途絶えつつある今ドイツからの攻撃が無いことを祈るだけである。


 イタリア海軍は地中海を我が物として30万人の兵力をリビア、エジプト、チェニジア、アルジェリア、モロッコの国々がイタリア陸軍に制圧されつつあった。モロッコは艦砲射撃で完全に海の方面に敵軍が牽制されたのである。そこでチェニジア方面から大群が押し寄せた。海のほうからも1個師団が上陸し混乱の末降伏した。アフリカ北部はイタリア軍の手中に収まった。ただイタリア軍だけでは兵装的に疑問なのでドイツ軍が8万名と戦車200輌が送られていた。

 ヨーロッパでは次々が米英中露日仏印蘭などの国々に宣戦布告した。ハンガリー軍、ドイツ軍、トルコ軍はバルカン半島を制圧した。ドイツは来年からイギリス本土の爆撃を行う予定であった。


 ソ連軍は97式戦闘機を西部戦線に送り込みモスクワ防衛に当てていた。ドイツがほしがっていた油田地帯は強固な抵抗により逆に撃退される結果となった。


 

 日本陸軍は中国で連戦連勝を繰り返していたが補給が行き詰まり次第に泥沼化してきていた。 

 


 日本海軍は米軍の通商破壊作戦を轟水で駆逐していたがそれでも損害があり建造中の軽空母は4隻で行き詰まった。


 

「防空艦上戦闘機ですか?」堀江技師は海軍からの要求を聞いた時きょとんとした。

 1.高度5000メートルにおいて 速度270ノット以上

 2.敵爆撃機を短い時間で撃墜できること

 3. 離着陸性能良好なること。離艦距離 合成風力10m/sにおいて80m以内

 4. 必要により30kg爆弾2個携行し得ること

 5.十分な防弾装備を得ること

 6.航続距離は巡航速度で3時間飛行できること。全速1時間。上昇力優秀

 7.武装は20ミリ機関銃2挺 9ミリ機銃2挺~3挺

 8.20ミリは携行数は1挺につき60発。

 これが大体のものである。


 用途としては防弾装備で敵の攻撃を受け付けず敵を撃墜することだ。航続距離を重視せず敵をとにかく撃墜することが第1目的である。

 運動性は軽視したのは日本軍機では非常に珍しい。

 南雲中将が進言したものだ。次回より南雲が指揮を取る。


 新型機の名を98式局地艦上戦闘機。"震電"と言う。

 各国は着実に行動を決めていた。日本はどのような戦略をとるのか?

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