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戦艦越後太平洋戦記  作者: 賀来麻奥
南方の決戦
25/115

MO炎上

〇二〇〇 日本軍は目が飛び出るかのごとく睨みながら、ひたすら突進してくる。森林に逃げ込んでいたアメリカ・オーストラリアの連合軍が襲撃に気づいた時は月の光を浴びている銃剣に刺し殺され赤い液体が飛翔した。

 「He was [ very ] absorbed (なんてこった!)」アメリカ兵士が小銃の引き金を引くまもなく後ろからまた別の日本兵が後ろから思いっきりその兵士を刺した。

 

 米豪陣地からはパッと光の線が上空に駆け上り赤々とした小型の太陽のような明かりが上空に広がった。するとあたりは昼のような明るさになるのだった。しかしもう遅い日本軍は目の前に来ている。さらに今までの日本軍とは比較にならないほどの射撃が来ている。98式歩兵銃のおかげだ。98式は今までのボルトアクションとは違い引き金を引いただけで弾が発射されるのだ。さらに9ミリ弾は発射音が大きくないのだ。これを利用してくぼみか何かに隠れこっそり射撃を行うという戦法を使用した。ゲリラ戦法に近い。

  

 さらに後方より88ミリ砲が援護射撃として撃たれる。飛来音が聞こえ米兵がなぎ倒され戦車が紙のようにふきとばされ砲塔がひしゃげ爆発し、周辺の物資は無数の破片へと形を変えた。

 紅蓮の炎が照明弾に負けずおとらず明かりを照らす。第1防衛線、第2防衛線などは10分足らずで突破された。


 連合軍は雪崩を打ち南方向へ敗走した。日本兵は死体を乗り越え追撃戦に入った。



〇二二三 B-17が突如として日本艦隊への爆撃を中止した。ポートモレスビーへ戻ったのだった。長門がこの野郎と主砲を編成へぶち込んだ。この射撃で一機が破壊され回転しながら下のもう一機を巻き添えにして海中へ墜ちた。この射撃は長門最後の射撃だった。

 戦艦日向は後部の火薬庫が艦砲射撃のため残り少なかったため誘爆を複数回起こすことは無く火災も何とか鎮火できそうだった。

 駆逐艦は一隻爆撃を受け停止したところにもう1発が命中し主砲の射撃音より大きな音を海中で轟かせつつ轟沈していった。

 戦艦長門は第2砲等に直撃弾を受けるが汚れて、少しへこんだだけで別に問題は無かった。


〇二二五 日本艦隊は陣形を組んで当海域より離脱した。長門最後はあまりにも悲惨なものだった。偵察員が何か言ったのが見えた。瞬間…ものすごい音がした連続だった…徳永艦長はその音が二度と聞けないほど右耳を強く床に打つ付けられ船の傾きと共に壁に転がった。

 参謀がおこしてくれたがどうにも助かりそうに無い。

「弾薬庫に火が回るぞ」という声が聞こえたような気がした。突如下で何かが暴れているような感覚に襲われ第2主砲の天蓋が吹き飛んだ。赤い炎が砲塔から出てきて艦橋にぶち当たった。網膜を焼かれた艦長は唸り声を上げると、次の衝撃でガラスに倒れ掛かかった。次の瞬間ガラスが2度目の爆風で砕き割られそのまま無数のガラス片に突き刺され転落死した。前代未聞の最悪の死に方であろう。

 長門は20度傾いた。次第に激しく傾斜がついていった。日本艦隊は敬礼をしもう沈むものと考えそのまま撤退した。

 しかし長門は3日間その姿を残していた。どうやら破壊された材質で穴がある程度ふさがれたようだ。

 

 その長門を発見したのはポートモレスビーを制圧した日本駆逐艦が発見した。曳航しようとしたがとても出来る状態ではなかった。その次の日いくと長門の姿は無かった。

 つまり長門の姿を見たものはいない。


 潜水艦用の駆逐艦が二隻沈んだのが直接的な問題でないとかはどうでもよいが、今回の海戦で戦艦3隻中一隻沈没、一隻大破した。日向と伊勢は内地に戻っていった。


 多大な被害は被ったものの大戦果を収めたため大本営は例の誇大報告を行った。


 ポートモレスビーを制圧したため事実上オーストラリアと米軍は連絡がかなり困難となったのであった。米・豪軍は2万500名中1万名が戦死した。いまだ数百名がゲリラなどで抵抗を続けたが主力はほとんど捕虜となった。4月20日高速輸送船が連合軍捕虜を内地へと連れ帰った。決して悪いように扱わずむしろ客人のように扱われた連合軍は日本側の尋問に若干ためらいながら話したのであった。客人のように扱ったのは情報を聞き出すためであった。


 鴨田はこの結果を聞き。勝ち誇ったように低い声で笑った。

「ここまでくれば後もう一息でオーストラリアを制圧でき、ドイツがイギリスを占領すれば中国を占領でき、アメリカも講和に応じるだろう。いや降伏してくれるな」とその次の日の会議で言った。

 一方山口は例の問題をいった。

「長門の潜水艦の問題ですが…」すると鴨田はじっと山口を見るなり

「まだそんなことを言っているのかね君は。…だが確かに考えが必要だ」

「では、対潜用の装備を…」

話は続き海軍は1週間後対潜レーダーの作成を正式に要請したのであった。

 5つの作品をローテーションをして書いているためなかなか更新できないんですが、冬休みだとすばやく更新が出来ますね。

 さて対潜レーダーはどうなるのか?日向の修理はいかに?

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