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戦艦越後太平洋戦記  作者: 賀来麻奥
侵攻と暗雲
23/115

MO制圧作戦=2=

 前回戦艦「陸奥」を勝手に復活させていました。すいません。訂正しておきました。

 ポートモレスビー方面のアメリカ・イギリス軍は実に2個師団を配置していた。そこにP-38やP-36などの戦闘機や新鋭爆撃機B-17が総合で120機近く配置されているのである。

 この部隊の殲滅は決して容易ではない。

 しかしそれを突破し無くてはならないため島伝いに97式戦闘機を30機と哨戒機2機、97式重爆撃機6機が続々とニューギニアの日本軍滑走路へ足をつけ着陸してきた。


 日本軍は南海支隊と歩兵第216連隊が陣地を突破するため森林を突き進むのだ。そして97式戦闘機を中心として上空警戒を行う。また山砲兵第33連隊の88ミリ砲の支援も受けられるため指揮を挙げつつ1万3000名ほどの日本兵はスタンレー山脈を超えていくのだった


 スタンレー山脈とは正式名所オーエンスタンレー山脈といわれ4072メートルという標高を持ち、後にスタンレーの魔女がいるといわれる場所だが、それはまたの機会に説明しよう。


 ニューギニアという前線基地で「長門」「伊勢」「日向」と駆逐艦を第2艦隊の一部の第3戦隊として訓練を行っていたのだった。40センチ砲8門搭載の長門と35センチ砲10門を搭載した伊勢型戦艦は堂々とした姿を沖で走らせた。

 そして97式戦闘機などは上空の警戒に当たり又訓練をしている。


 伊勢型戦艦は燃費が非常に悪かったため配置される前に改良をしていて少しばかりの改善が見られている。


 一方の同じく第2艦隊の越後は飛騨の練習期間終了まで日本での待機を命令されており後1週間ほどの期間を過ごすこととなる。


 そのころ空母部隊は航空機優先論を鴨田から無視されて大規模な演習を行うことも無かった。


 そして4月20日ポートモレスビー総攻撃の準備がされていた。長門型戦艦と伊勢型戦艦の計3隻はポートモレスビー側に船体を進めた。またアメリカ軍の奇襲を受けながら進んだ日本軍もいつでも攻撃できる状態にあった。この補給を可能にしたのは大八車だ。第八車とは日本で荷物の輸送に使われていた総木製の人力荷車である。江戸時代から使われているものだ。人力での輸送で小回りが利き重量が少ないためこういう場所の輸送にはもってこいなのだ。


 駆逐艦4隻が四角形を作成し中心に戦艦部隊を置いている。


 〇〇〇〇 月が海に映りゆらゆら揺れている。その上を戦艦3隻が白波を蹴飛ばしながら進んでいることは既述のとおりだ。

 「長官 後30分ほどで砲撃地点に付きます」と徳永栄大佐へ言うと「そうか」と表情を変え無かったが、満足そうな顔になったような気がした。


 その時だった爆音がしてきてピカリときらめく物があった。オレンジ色を帯びた赤色の火線が銃声をなびかせている。「やれやれ。航空支援などしてくれと言った覚えは無いぞ」とあきれたように空を見上げてきた。そのとき徳永艦長は銃声がなっているということは只の航空支援ではないことを悟った。

 そして背中に凍る寸前の冷水をぶっかけられたような寒気を覚え武者震いをした。

 「アメリカ機です」「2時の方向から戦闘機と雷撃機接近」「何!?」敵が気付いたのだろうか?


 とりあえず指示を出した。「対空戦闘開始」「左40度 仰角10度 2000」一気に高角砲が一気に咆哮し、空中に黒煙がバット出てきて数機が海中に落下した。「副砲を海面に撃ち敵の進路を妨害しろ」艦長の命令どおり副砲に俯角がかけられて一気に左側の副砲が咆哮した。巨大な水柱が立ち上り3機が翼をもがれ撃墜された。

 それでも30機ほどが突っ込んでくる。「取り舵30度!」



 伊勢型戦艦には20機が襲い掛かってきた。起工してから30年ほどの老朽艦ではあるが太平洋戦争の

やや標準的な機能であった。

 「引き付けろ…よぉし撃て撃て!」空気を切り裂く甲高い音と水面で砲弾が炸裂する音戦闘機の機銃掃射の音、対空気銃の音、高角砲の音が絶え間なく聞こえた。


 そして遂に戦艦長門に砲弾とは又違う水柱が立ち昇った。

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