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戦艦越後太平洋戦記  作者: 賀来麻奥
TOTAL EDITING (REBUILDver) 
115/115

インド洋の大勝

航空母艦

「赤城」(九六式艦上戦闘機一五 九六式艦上爆撃機二一 九六式艦上攻撃機二四) 

「加賀」(九六式艦上戦闘機一六 九四式偵察機乙八機 九六式艦上爆撃機三二)

「龍驤」(九六式艦上戦闘機一八 九六式艦上攻撃機一二)

「詳鳳」(九六式艦上戦闘機一八 九六式艦上爆撃機九)

「瑞鳳」(九六式艦上戦闘機一八 九六式艦上攻撃機九)

「龍鳳」(九六式艦上戦闘機一八 九六式艦上攻撃機六)  

 計 二二九機 (戦闘機一〇三機 爆撃機六二機 攻撃機五一機 偵察機八機)


戦艦「榛名」「比叡」「霧島」「越後」

重巡洋艦「妙高」「那智」「足柄」「羽黒」「高雄」「愛宕」「摩耶」「鳥海」

軽巡洋艦「川内」「神通」「那珂」

駆逐艦「睦月」 「如月」「弥生」「卯月」「皐月」「水無月」「文月」「長月」「菊月」

「三日月」「望月」「夕月」


 イギリス東洋艦隊はマレー沖海戦で機動部隊と戦艦越後に壊滅させられてしまった。旗艦のネルソンと巡洋戦艦レパルスを喪失し大損害を追ったイギリス艦隊はインド洋セイロン沖にて停泊していた。

 イギリスは一ヶ月前大規模な艦隊を増援として向かわせていた。

 航空母艦「インドミタブル」「フォーミダブル」

 戦艦「リヴェンジ」「ロイヤル・サブリン」「ラミリーズ」「レゾリューション」「ウォースパイト」

 巡洋艦「エンタープライズ」「コーンウォール」「ドラゴン」「キャルドン」

 駆逐艦八隻

 以上航空母艦二隻・戦艦五隻・巡洋艦四隻・駆逐艦八隻を派遣した。大艦隊となった英

国極東艦隊は演習を度々行なった。


 潜水艦などから東洋艦隊の情報は収集しており、東洋艦隊の脅威を排除するために機動部隊を向かわせた日本海軍は四月七日遂に東洋艦隊が潜伏している軍港二〇〇海里にまで接近した。


今回の目標はコロンボ基地の壊滅だった。コロンボには東洋艦隊の港以外に飛行基地もあり、日本から見れば邪魔なものでしかなかった。


 九時に南雲機動部隊がコロンボ西部基地空襲のために一二〇機を発進させた。


 イギリス側は完全に不意をつかれた。唯一上空にいたのはイギリス機ソードフィシュだった。雷撃機である。案の定これは九六式戦闘機に簡単に蹴散らされてしまった。


 こうして上空を制圧した日本攻撃隊はそのまま飛行場ならびに湾を空襲した。戦艦ウォースパイトがこの時停泊していた。たちまち狙いをつけられウォースパイトは雨あられと爆弾と魚雷の攻撃を受け、五分とたたずに転覆し赤い腹をむき出しに横たわった。さらには仮装巡洋艦と駆逐艦も撃沈。飛行場も徹底的に叩き四〇機を破壊した。対して日本機の損害は僅かに二機のみだった。


 さらに午後には航行中の重巡洋艦ドーセットシャー、コーンウォールを発見し急降下爆撃隊がまっしぐらに飛び掛った。

 日本機の攻撃は異常なほどの命中率を上げた。右に左に旋回する二隻の巡洋艦の動きを完全に把握しているかのように攻撃を続けた。

 対空機銃も必死に咆哮するが日本機はひるむ様子もなく爆撃を敢行した。投下された爆弾はまるで誘導されるかのごとく二隻の船に直撃する。五発中四発をが命中する脅威の攻撃にさらされた二隻はやがて深い海底へと沈んでいった。



 翌日も機動部隊はコロンボ東部の空襲を行った。総勢一〇〇機の大空襲である。

 一四〇〇 対空砲火をくぐり抜けた攻撃隊により、急降下爆撃と水平爆撃の両攻撃が容赦なく南部基地を襲った。これにより三〇機あった航空機はすべて地上撃破された。停泊していた商船も一〇隻のうち三隻が撃沈、二隻が大破した。

 兵舎や高射砲なども爆撃により破壊され、地上掃射をする戦闘機もあり基地としての戦闘力を喪失させることに成功した。


 一六〇〇 攻撃隊も戻ってきた。南雲はこれまでの戦果を考慮し本国に帰還することとした。コロンボの基地を壊滅させたのみならず戦艦一隻と重巡洋艦二隻を撃沈。十分な戦果だ。

 

 無論本心としては完膚なきまで東洋艦隊を叩きたいと思っていたがここまで損失がほとんど無いため、できるだけ無傷で済ませたいという気持ちが生まれたのである。


 

 一方の東洋艦隊は空母二隻で南雲機動部隊への接触を試みたがいずれも失敗するという結果に終わってしまった。



 一六三〇 南雲機動部隊は撤退を命じた。東洋艦隊に大損害を負わせ、基地を壊滅させたのだから作戦としては大成功である。


 東洋艦隊はなおも接触を試みようとしたが南雲機動部隊は撤退した後である。接触できるはずがない。


 

 一方そのころ本土の呉湾では新たな戦艦が艤装を終えその姿を水兵に見せた。越後の二番艦である。越後同様過剰ともいえる装甲、四〇センチ九門の主砲、航空母艦に追随可能な速度。


 訓練期間は二ヶ月とされ実戦には早くても11月にならなければ参加できないようである。


 

 この頃相次ぐ戦闘で日本軍は連戦連勝。まさに日本にかなう敵なしと大本営は大々的に報じて、軍の上層部も「作戦決行日には戦勝祝いをしても良いのではないか」などと考える有様であった。


 この慢心が後に静視するに耐えない惨劇をうむのだった。

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