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蔵に眠る毛 あらすじ
祖父の死から三日後、俺は母の頼みで、誰も近づこうとしなかった実家の蔵の扉を開けた。そこには、幼い頃、祖父に強く止められた麻桶があり、蓋を開けると一本の長く白い毛が落ちていた。
その瞬間から、不可解な現象が始まる――枕元に、部屋の床に、そして自分の頭にまで白い毛が現れ、日に日に増えていく。しかも、自分の髪は抜け、白髪は皮膚の奥から押し出されるように伸びる。夢の中で祖父の声が響き、無意識のうちに繰り返す「まだ、足りない」という言葉。恐怖と好奇心に引き寄せられ、俺は再び蔵へ向かう。
そこに待っていたのは、異様に増え続ける白い毛の“量”――祖父の警告の意味と、自分自身が巻き込まれる異常の兆しだった。




