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脳筋ピアニスト  作者: ぺみ
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ピアニストの始まり

AIが書いた。おれはわるくない


ある明け方の宿で、妙な噂を聴いた。なんでも、この辺りには盗賊団がいるらしい。その話を聞いて、僕はこう思ったんだ。


―――きっとこれはチャンスだと!


だってそうだろ?


盗賊団の討伐なんて名誉なことじゃないか!


だから、僕はその日を境にして、その盗賊団を探し始めたんだ。


だけど、なかなか見つからない。


まぁ、当たり前か。そもそも、盗賊団の噂自体デマかもしれないしね。それでも、諦めず探し続けた。

すると、ある晩のこと。ふいに声をかけられたんだ。


「お兄さん。こんな時間にどうしたんです?」


振り返るとそこには、一人の少女がいた。歳は僕と同じくらいだろうか。彼女は、不思議な雰囲気をまとっていた。まるで月のような神秘的な美しさを持っていた。思わず見惚れてしまった。


「あの……大丈夫ですか?」


心配そうな声で我に帰る。いけない、いけない。初対面の女性に見蕩れてしまうとは。紳士として失格だな。反省しよう。


とにかく、いつまでもここで突っ立っているわけにもいかないから、彼女に話しかけてみることにした。


「えっと、君は一体誰だい?」


「私は、アニマって言います。」


「アニマちゃんっていうのか。素敵な名前だね!」


「ありがとうございます。それで、あなたの名前は何というのでしょうか?」


しまった!まだ名乗っていなかったな……。


「ああ、僕の名前はノニアだよ。よろしくね、アニマちゃん!」


「はい、こちらこそよろしくお願いしますね。ところで、ノニアさんはどうしてここにいるのですか?」


「実は、盗賊団を探してるんだよ。ほら、最近この辺りにたくさん出没するだろう?」


「なるほど……確かに、ここ最近は盗賊の被害が増えていますもんね……」


「うん、だからさ。少しでも力になりたいと思ってね。こうして探しているんだよ。」


「そうなんですね。とても優しい方なんですね、ノニアさんは。でも、あまり無理はしない方がいいですよ?体を壊したら元も子もないですから。」


彼女の言葉は、優しく僕の心に響いた。


でも、その時僕は同時に気づいたんだ。彼女が盗賊団の一員であるということ、そして、彼女が盗賊団のリーダーであるということに。


...だって、胸元のバッジに「アニマ盗賊団」って書いてあるから。それを見て確信に変わったよ。間違いない。この子が例の盗賊団なんだと!


よしっ、そうと決まれば早速捕まえなくちゃ!幸い、周りには誰もいないみたいだし、絶好の機会だ!彼女を捕らえて、盗賊団を壊滅させるぞ!!


そう意気込んで、彼女に飛びかかった瞬間だった。


パチンッ!!!


頬に衝撃が走った。


突然の出来事に呆然とする。


数秒後、ようやく状況を理解した。


――彼女にビンタされたのだ。


気がつくと、ぼくは数10mは軽く吹き飛んでいた。全身に激痛が走る。


おそらく骨が何本か折れたようだ。


しかし、そんなことよりも重大な問題があった。


――彼女のビンタが強烈過ぎたのだ。


あまりにも強い一撃に意識が飛びそうになる。


だが、なんとか堪えることができた(出来てない)。


そして、すぐさま立ち上がり、彼女にこう言った。


「いきなり何をするんだ!!」


「それはこっちのセリフです!!!(?)」


怒声が響く。


「私の話を最後まで聞かないで襲いかかってくるなんてどういうつもりですか!?」


「そ、そんなの君を捕まえるため以外にないだろう!」


「私を逮捕するためにわざわざこんな所まで追いかけてきたと言うんですか?」


「そうだとも。悪いけど、大人しく捕まってもらうよ。」


「……わかりました。そこまで言うなら仕方ありませんね。」


彼女は観念したように俯く。


「では、一つだけ条件を出しましょう。私が勝ったら、あなたは二度と私たちに関わらないと約束してください。」


「いいだろう!受けて立つよ!」


「ふふふ、その威勢の良さだけは褒めてあげます。」


そういうと、彼女は構えを取った。

その姿はとても美しく見えた。


「いきますよ!」


「こい!」


「せーのっ!」


バシン!

強烈な平手打ちを食らう。

ぼくはその場で3回回転し、ピタッと停止した後、ワン!と叫んだ。


・・・はっ。しまったしまった、場末の酒場で身につけた処世術が、無意識に出てしまったな。・・・まぁ、それは置いといて。

とりあえず、状況を整理しよう。


まず、僕はアニマ盗賊団を探していた。


そして、ついに見つけ出したんだ。


アニマちゃんに勝負を仕掛け、

ビンタされ、今に至るというわけだ。


あ、丘の木の葉になめくじがいるぞ!かわいいなあ〜。(視力10.0)


あれ、違う違う。盗賊をビンタするんだったっけ。


よし、行くか。


「ふぅ……」


深呼吸をして、心を落ち着かせる。


大丈夫だ。僕は天才ピアニストだ。


どんな相手だろうと、絶対に負けるはずがない。


僕は自分に言い聞かせるように呟いた。


「さて、始めるとするか」


「ふふ、その余裕そうな表情、いつまで続くでしょうかね?」


「ふん、すぐに終わらせてやるさ」


「では、始めましょうか」


「ああ」


「いざ尋常に……」


「「勝負!!!」」


「せーのっ!」


パチンッ!



「「イェーイ!」」

見事なハイタッチだった。




こうして、意気投合した2人の旅が始まったのだ。

次回から無茶苦茶になります(諦め)

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