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#20 ルーン
彼女は「ルーン」というらしい。目隠しをしているところ以外は普通の少女だ。ただ、ずっと動かないでいたせいか、体は冷たい。
「あの人は、いつも言っているんです。『最高を描くためには見本がいる』と言ってるんです。私や私の母に目を付けたのも、それが理由みたいです。動いている瞬間を固めるんです」
その後も淡々とルーンは話していたが、半ば「目的のために使う奴隷」のようだった。『終わりの地』にいるみんなと一緒だった。
「ルーンはどうしたい?」
「ここから出たいです」
ルーンの言葉は震えていた。
僕は誓った。絶対に助けるって。
「ここから出よう、絶対に。僕が君を助ける。今日はもう部屋に帰る。ここから出るまで、元気で」
「ありがとうございます、ルラさん」
目は見えないけれど、笑っているように感じた。
最後まで読んでくださりありがとうございます。




