14/31
#14 旅立つ友
城から帰ってきた。
豪華な食事を他の弟子が用意していて、マシロも荷物を地下への階段の近くに置いている。
「おめでとう、マシロ」
「お前と離れるの悲しいな~」
そう言いながら、頭をグチャグチャに撫でる。
「僕は子供じゃない!」
「ざんね~ん、オレがいなくなれば、お前が一番年下だ。でも、ありがとな!」
「うん」
「……なあ、ルラ。オレ、これからの人生でリコに会えるかな?」
「会えるよ。意外とこの世の中で何が起こるか分かんないもん」
「そ、そうだよな。それじゃ、ルラ。じゃあな」
「うん、バイバイ」
マシロは荷物を持って、地下へ降りた。そして、他の弟子たちも自分のキャンバスへ戻った。
僕はいつも隅で描いていたので、すんなりと地下へ行くことができた。
自分の作品とデッサンする対象と睨めっこする。それも大切なことだと思うけど、これじゃ限界がある。やっぱり、気になるな。
足音を立てないでゆっくり降りていく。
ちょうどマシロが部屋の中へ入る瞬間を見た。
マシロはドアをちゃんと閉めたつもりなんだろうけど、ドアの立て付けが悪くて、少しガタついている。
そのおかげで中の様子が分かった。
最後まで読んでくださりありがとうございます。




