表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
光と色の世界N  作者: 八八十
差別と陰謀と契約・後
47/50

47

空からホークアイが降ってきて地面に突き刺さったのが見えた。

今回のことは反省しなきゃ。

自分に甘えてみんなを危険に晒したんだ。

泣いている女子たちを尻目に、少し離れた場所に深く突き刺さっているホークアイのところに向かい、力一杯引き抜いて背中にある杖と持ち替える。

杖を見ると先端についている大きな魔法石が光を失って深いくすんだ青色になっていた。

それとまたひとつ気がついたことで、僕の体に空色の玉がついた。

黒く縁取られているから、たぶん色の空の玉だ。

他の玉と同じように動かせるか試したらら、難なく自在に操れる。

あと、何か体に違和感を感じるけど、それが何かわからない。

パレントさんにならわかるかな。

みんなの方を見ると、パレントさんが村長に肩を貸して、王様のもとへと近づいていくのが見えた。

何か話しているみたいだ。



「流石は陛下ですね。ここぞというときに頼りになります。」


「ふううう、一時はどうなることかと思ったが、なんとかなったな。パレント、顔も力も衰えを知らんようだな。もうしばらくはこのようなやつを相手にしたくない。しかし、これほどの魔獣がどうしてこんなところに。」


疲労困憊と片膝を立てて地面に座っている王が2人を見上げる。

パレントとキエフが互いに視線を合わせ、パレントから口を開いた。


「かの者は帝国の犬だったようですね。あれが陛下を討っていたとしても、封じ込められていたケートスを放って王都を殲滅する算段だった、というところではないでしょうか。」


「ルエットたちが仕えていたのは帝国の侵略部隊。私が地獄に送っておきましたが、次はどんな手を使ってくるか。まあ、かの者とこのケートスを退けたのですから、すぐに攻め入ってくるとは思えませんが。」


「キエフ、貴殿やはり・・・。ともあれ、街に戻り少し休息しよう。ああ、橋が壊れているのだったな。ううむ、東も西も、どちらも遠いな。」


王の前に2人の姿が突如として現れた。。


「どこかと思えばこちらでしたか。」


「ああ、スカイル。いいところにきたな。」


「陛下、傷だらけではありませんか。回復魔法を使える者を呼んでまいります。」


スカイルが魔法を使うのを制止する。


「いやいい。それよりも、このままユニオンに向かいたい。皆でだ。スカイル、できるか?」


王の言葉を聞き、頼られたスカイルの表情が自信と輝きに満ち溢れた。


「お安い御用です!皆のもの!陛下がお呼びである!直ちにこちらへ集合せよ。」


スカイルの大きな声は誰よりも一番彼から離れているエクシルにも届いた。


大きな声でスカイル様がみんなを呼んでる。

僕も急いで向かわなくちゃ。


心とは裏腹に、体が動こうとしないエクシルの足取りは遅い。


「無茶言わないでよね!ケートスとやり合ってヘトヘトなんだから。ちょっとは労りなさいよ。今からこんなじゃノーラさんも大変ね。」


リタの悪態にスカイルは顔を真っ赤になる。

ノーラはリタのそば、何かを抱きしめへたり込んでいるヨシュアがどうしても気になり声をかけた。


「ヨシュア、どうした。」


「・・・。」


立ち上がり、無言で差し出してきた手の中のものを見て、ノーラは咄嗟に口に手をあてた。

見覚えのあるインシグニア、これは南門を任された門兵のもの。

ヨシュアと一緒にいた男の胸の勲章。


「・・・そう。こんな時こそ泣いていいのよ。我慢する必要はないわ。」


目の周りを赤く染めたヨシュアが自虐的に微笑んだ。


「ああ、散々泣かせてもらった。不甲斐ない。」


項垂れるヨシュア。


「そんなことない!ヨシュアさんは強いよ!」


一緒の顔をしているセシリアに励まされ、ヨシュアは顔を上げた。


「セシリア、ありがとう。お前も、もう少しで幼馴染を失うところだったもんな。しかも知らない場所で。でも助かって良かったな。私は最期を見られただけでも良しとしなければ。」


セシリアの頭を微笑みながら撫でる。

表情がいつものヨシュアに戻り、元気よく声を上げた。


「さあみんな、陛下のところに行こう!ん?エクシルはどこだ?あんな遠くにいる。ん?」


エクシルが杖を片手に歩いてくる。

その姿は怒気と落胆をはらんでいるように見える。

急にスカイルとノーラが身を寄せ合い、震え始めた。


「な、なんだ!?この寒々しく禍々しい気配は!」


「お前たちは、平気、なのか?!」


エクシルが近づくにつれ、スカイルとノーラが苦悶の表情を強くさせる。


「いや、私たちは何も・・・。少し殺気は感じるが。」


気配が消え、スカイルとノーラの体の震えがおさまる。


「なんだったんだ・・・?」


エクシルはもうすぐそこまできていた。


「ヨシュアさん、大丈夫?」


「あ、ああ。心配をかけたな。私はもう大丈夫だ。お前がいてくれるだろう?これは形見として持っておく。これからエクシルと、幼馴染とできなかったことをするつもりだ。」


屈託ない笑顔がヨシュアに向く。


「ところで何かあったか?」


「うん、これ。」


エクシルは体から空色の玉を取り出すと、手の上に乗せるようにしてヨシュアに差し出した。


「これは・・・赤い球と何か関係が。それと先程の殺気は?」


「ちょっと実験。王様のところに行こ。」


エクシルがヨシュアの手を強く握る。

もう悲しませない、そんな決意を感じさせる力と温もりをヨシュアはつないだ手に感じていた。

王までの距離はそれほど離れておらず、すぐにたどり着く。

ロビンもマリーとメリーを両手に繋いでやってきた。

全員が王のもとに揃った。



「やあ、エクシル。遅かったね。うん?」


パレントさんは何か気がついたみたいだ。

ヨシュアさんから手を離し、パレントさんの前で目を瞑り、自然体で立つ。


「ん?何してるんだい?」


「プレッシャー、感じる?」


「出してるのはわかる。だが恐怖で足がすくむとか以前のようなことにはなっていない・・・?」


「スカイル様はどう?」


ノーラさんと一緒に震えてる、メリーも怖がってしまっている。

やめやめ。


「体に違和感があって。」


「新しい技法だね。でもなんだ?プレッシャーをなぜ受けなかったんだ?スカイル殿下と我々との違い、パーティを組んでいるかいないか、か。新しいわけだからケートスの、うーん、思い当たるのは。」


「ケートスが声で攻撃する前の一斉に鳴いたやつ。」


「奴らは音の攻撃を食らっていない。パーティを組んでいれば食らわない。エクシルとパーティを組んでいる者には影響しない。魔法でも選別して私の放った広範囲の魔法でも味方に影響がないのと一緒か。もしそうだとしたらこれはいい技法だね。エクシルがプレッシャーを放つ中で私も本領を発揮できる、化け物の仲間入りだ。」


はあ、化け物か。


「はは、そんな悲しい顔しない。ほら、ケートスの魔石だよ、大きいだろう。」


「おいおい、我らを実験台にするとは何事だ!ノーラに何かあったら!」


「私は大丈夫です。エクシル、また強くなったな。」


ぐぬぬぬ、と声がする。

本当にそんな声出す人初めてみた。


「うむ、話し合いは終わったか?エクシル、後でいろいろ聞きたいことがある。うん?いや、ケートスとのことではなくてな、その、もうちと別の話だ。余と2人でな。」


「ふん!陛下、よろしいですか?ユニオンに参ります。光の空、転送。」


僕たちはユニオンの中に飛んだみたいだ。

大所帯がいきなり現れたからみんな驚いてる。

受付嬢が特にアタフタしている。


「うわあ、てうわあああ、陛下!陛下がお見えです!チーフ、ちいいいふうううう!」


王様が原因だった。


「なんだ、騒々しいいい!こ、これはこれは、国王陛下、今日はどのようなご用件で?」


階段を降りてきたチーフと呼ばれた人が途中で階段から落ちそうになって手すりにつかまって降りてきた。

腰も抜けてるみたい。


「ここにケートスが現れたな。街の外に誘導し、この者たちで討伐した。その報告だ。」


「は、はあ、ケートスを見たのもはたくさんおりますが。討伐の等級は如何程とお考えで?」


「特級はかたい。特級以上に定めはあるのか?」


「はあ、魔獣の等級について説明しますと、初級、下級、中級、上級、特級、伝説級となります。」


チーフは、等級ごとにカウンターの上で手を左から右にトントンと置いて説明している。


「伝説まではいかないだろうな。海では比較的出会う魔獣だ。ただその大きさ、戦い方は通常のそれとは違った。パレント、そうだな?」


「ええ、陛下。あれは戦い方が全く違います。等級は特級より上、伝説より下、と言ったところと判断しています。この魔石をどうぞ。」


カウンターに特大の魔石が置かれた。

パレントさんの持っていた魔石をちらちら見ていたチーフも、ああ、やっぱりそれね、なんて顔をしている。

表情の変化が目まぐるしい。


「おそらく陰謀も絡んでおる。チーフ、後で王宮に来い。それと、此度余とパーティを組んだものの昇級をさせておけ。」


「そ、それは私の独断では。」


「良いな。この街の、この王国の危機から救った者たちだ。任せたぞ。」


ロビンたちが王様の前に出てきた。

メリーがモジモジしている。


「わたし、プレートない。」


「オヤジ様、プレート頼むわ。」


「おお、そうだったかメリー。そこの、良いか?」


「は、はい!ただいま!!この水晶玉に触れてください!・・・む、むぞ!」


王様が受付嬢を睨むようにみてる。

これは怖い。


「し、失礼しました!」


順番に受付嬢にプレートを預けていく。


「あ、あなた、このプレートは・・・。いえ、なんでもありません。」


単純に渡す人数が多くて結構時間がかかった。


「プレートは一度お戻しいたします。明日、またプレートを受付にお持ちください。そのときに昇級していれば新たな色のプレートお渡しします。」


カウンターに置かれたプレートを受け取ると受付嬢が深々とお辞儀をした。


「皆準備は良いか?メリーはプレートもらったか?よし!スカイル!」


「は!光の空、転送!」


転送先は見慣れた風景だ。

王様の座る細かい装飾が施された椅子が一段上の上座に置かれている。


「はー、着いたわ。ただの買い物がこんなことになるなんてね。」


リタさんが大きく伸びをする。


「リタ、セシリア、ヨシュア、わたくしの部屋に行きますよ。スカイル、遅めの夕食になりますがそのときに今日の報告をしていただきます。わたくしも、少し体を休めたいと存じますので。」


「は、では後ほど、ノーラ、我々も行こう。」


呼ばれた3人がエリザ様のあとに続いて謁見の間から出て行った。

スカイル様とノーラさんも魔法で飛んだ。


「陛下、私も今回は流石に疲れました。お先に休みを頂戴します。」


パレントさん、今日は大活躍だったな。

魔法がすごかった。

魔力もすごく使うのだろう、目が閉じそうで猫背のままドアから出て行った。


「私たちも休みます。ルエット、ちょっと手を貸してくれないか?」


村長もフラフラしてる。


「キエフ様、大丈夫ですか?」


ルエットさんの肩にもたれて、少し辛そうだ。


「わーい、そんちょーちゅーしてあげるね。さっきできなかったからいっぱいしようね。魔力回復は今はできないから今度ね。」


そんな村長に構わずライムさんが抱きついた。


「ライム!」


「ぶー、別に独り占めしてるわけじゃないもん。ルエットもそんちょーとちゅーすればいいじゃん。」


さっきまですごい形相していたルエットさんの顔が真っ赤に変わって焦ってる。

ライムさんはニヤニヤしてるだけ。


「ちょ、私は、その、まだ。」


「まだあ?なあに?」


「いいから行きます!キエフ様、おつかまりください。」


謁見の間に僕と王様だけになった。

みんながいるとそうでもないけど、いなくなったら途端に広く感じる。


「さて、エクシル、話というのはだな。此処ではあれだから余の部屋に行こうか。」


僕らも謁見の間から出て王様の部屋に向かう。

廊下はどこも同じ風景で迷路のように入り組んでいる。

誰かについていくと道を覚えようとしないから、王様の部屋からひとりで出ることになったら、また迷子だ。

そうこう思っているうちに王様の部屋についたみたい。


「さて、話というのはだな、今日のエリザの姿なのだが、あれは今まで見たことのない、とても艶やかで良い姿であった。」


部屋に入るなりドアを鍵までかけて閉めたから、もっと大事で重要な話かと思った。


「うん。かっこいいよね。」


「そうだな。まああれだ、惚れなおしたというやつだ。だが悔しいことに、エリザを変えたのは余でなく、エクシル、お前というところだ。」


本当に綺麗でかっこよかった。

やっぱり、いくら多夫多妻だからって、最初に知り合った人を後からさらうようで僕も少し後ろめたい。

王様、きっとすごく悔しいんだろう。


「それで、本当に良いのか?」


「えっと、何が?」


「エリザと誓ったのであろう?」


「うん。誓ったけど。」


「エクシル、お前が16になる時、エリザは40を越える。それでも良いのか?」


「うん、いいよ。僕なんかでいいのかなといつも思ってる。でも好きって言ってくれるなら、僕は全力で応えたい。それだけ。」


服を買いに行って、僕にリカバーをかけてくれた時のエリザ様はとても魅力的でドキドキした。

きっとこれは好きってことなんだろう。

セシリアとは、身分が全然違うし、王様の言うとおり年齢も、子どもがいることも、何もかもが全然違う。

でも、セシリアとエリザ様は僕の中では同じ、好きなんだろう。


「そうか、エクシル。今お前さんに嫉妬しているのだよ。王が無属性になど世間でいえばありえないことと思うだろうな。だが余もエリザも、エクシルの良さを知っている、そして認めている。今回のケートスもその後ろの武器がなければ、危険を顧みず実行していなければ、勝利はなかっただろう。ヨシュアの件はとても心苦しいが、犠牲者が今わかっているのでたったのひとりだ。街中で暴れ回り少々の怪我人は出たが、あれだけの魔獣なのに、だ。エクシルだけではない、パレントやキエフ、ロビン、セシリア、リタ、偶然キエフを呼び、相次いで我々を襲う脅威を退けてくれたことには本当に感謝している。」


偶然、闘技場の餌にされて、護衛になって、戦って、パレントさんやリタさんは戦うことには慣れているだろうけど、僕ら幼馴染は今年修行を始めたばかり。

みんなが居たから勝てた。

王様も、ケートスへの最後の一撃は凄かった。


「本当は、エリザはやらんと言いたいところだが、お前に対して強く主張する気にならん。余が居てやれない時間をエクシルに任せたい。良いかな?」


代わりになるなら良いけど。


「あ、うん・・・。王様、ちょっとそのことで。エリザ様だけならいいんだけど、4人同時に相手をするのが大変なんだ。どうすればいいかな。」


時が止まった。


「・・・そんなこと余に聞くな。喜んで受けてやれ。」


そんな、エリザ様のことはわかったけど。


「・・・そんなに大変なのか?」


「うん。」


王様も困った顔になってしまった。


「・・・そうか。人が聞けば羨ましい悩みであるのだろうが。こればかりは余でもどうにもならん。負担を減らすため、エリザを余が呼び出し楽しみを取り上げたら、後で何を言われるかわかったものではない。エリザを怒らせるようなことだけは、そのようなことだけは何としても避けたいのだ。悪いなエクシル。」


不意にドアを叩く音がして、王様が入るよう促した。


「失礼します!ユニオンのチーフがお見えになりました。謁見の間にお通ししております!」


背筋を伸ばして少し上を向きながら王様に報告している。

大きな声だ。


「わかった。すぐ行く。エクシル、話は以上だ。お互い、うまくやっていこうな。おい、この者をエリザの部屋に案内してくれ。」


「はっ!」


王様と僕は部屋を出て、ひとりで謁見の間に向かっていく後ろ姿を眺めた。


「エクシル君歩きながらで良いから話して良いかい?」


王様を呼びにきた兵が僕の名前を呼ぶ。

なんだか興奮してる?

リュックを背負っているのに笑顔で話しかけられたのは初めてかもしれない。


「うん、いいよ。」


「私もあの兵舎の中にいてね、君を見ていたんだ。陛下も殿下も君が助けた。震えたよ。それにあの攻撃、敵じゃなくて良かったって、失礼だけど思ってしまった。」


敵じゃないのは確かだ。

奴隷としてキマイラと戦わせられた時はこんな風に話す気さらさらなかったけど。


「助けてくれてありがとう。それから今日のケートスも。陛下が展望室からケートスを視認されて、そばにいた方々やっとの思いで制止して。民に危険が、と。空間魔法を扱いになる方が陛下と共に王都の外に飛ばれて、ともに戦ったのだろう?もう兵舎はその話で持ちきりさ。陛下は、留守にするから我々に此処を守れ、と指示されたけど、一緒に戦いたかったな。なあ!陛下の剣技見たか?!」


すごく喋る、すごく親しげに。

僕はこの兵にケートスでの王様の戦いぶりを、廊下を右往左往しながら話した。

今回は僕あまり活躍してないし見てる場面が多かったから、王様がどうだったかすらすら説明できた。

いつの間にか、前を歩いていた兵が横に並んでる。


「そうか!最後は雷神剣で!素晴らしい!ここまで詳しく知っているのは私だけだな。ぬふふ、兵舎に戻ったら皆に話そう。と、話し込んでいるうちに着いてしまったな。ここだ。」


ドアをノックして開けると、そこには誰もいなかった。

あ、メイドがいた。


「エクシル様ですね、王妃殿下は浴場に向かわれました。」


浴場か、ニルスでもそうだったけど、激しい戦闘の後は浴場に行ってお湯に浸かると疲れが取れていい。


「そっか、じゃあここで。」


「皆さま先に浴場で待っておられるとのことでしたので、直ちに向かってください。またそのリュックと中身、衣類を出してください。洗濯しますゆえ。お着替えは浴場にございます。どうぞこゆるりと。」


兵も聞いてしまっている以上、僕が行くのを拒んでも引きずってでも任務を全うするはず。

エリザ様、まさかこれを見越しての指示?

それに、リュックを置いてなんて、絶対逃さない、て強い意思が感じられて、体が震える。


「浴場に行こうか。」


逃げ場なし。

兵の表情がさっきよりも少し固い感じがする。

この王国はエリザ様がまわしてるんじゃないだろうか。

さっきまで饒舌だった兵が、汗を浮かべながら無言で歩いている。



私は聞いてしまった。

王妃殿下が浴場でこの少年をお待ちであるということを。

お連れしなければ私の首が飛ぶ。

それは何としても避けなければならない、絶対に任務を完遂しなければ!

浴場に到着した。

よし、少年も素直についてきてくれている!


「コこがヨクジョーだ。」


カタコトになってしまった。

少年がひとり、浴場に入っていく!なんて勇気だ!

私はその少年の背中が歴戦の勇者の如く大きく見えた!これから戦場に出向く、哀愁の漂うその背中のそれと一緒だ!見惚れてしまった!

中には美女がいる、だが全く羨ましくない、謎の感情が私に渦巻く。

もし私ごときが王妃殿下の裸を見るようなことがあれば、それは死を意味する。

ヨシュアさんも王妃殿下直属の護衛、此処にいるだろう。

そして今浴場に王妃殿下とともに寛いでいるのだろう。

門兵がああなってしまったのだ、王妃殿下が放っておくはずがない。

であれば尚更このドアから先を見てはならない。

もしヨシュアさんの裸体を見てしまったら、私は原型を留めていない肉の塊と化すだろう。

エクシル君!この王宮のため、君を差し出す!これは生贄ではない!

健闘を祈る!


浴場のドアが閉まるまで、兵は敬礼を続けていた。

エクシル(所持金:77ガルド500ジルバ)

種族:人間

階級:銅

武器:ホークアイ

属性:(NON) ((LIGHTS)赤黄、(COLORS)紫空赤)

才能:融合(FUSION)学習(LEARN)

技法:・威風 ・消失 ・選別

光玉:赤

色玉:紫、空

覚えた技

・光

赤:百花繚乱、屠龍

黄:サジタリウス

・色

紫:パイロクラスティックフロウ

空:アブソリュートゼロ

赤:シールドブロウ

契約:セシリア、リタ、エリザ、ヨシュア

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ