私の汚部屋
私の部屋は汚い。
溜まりに溜まったゴミ袋、壁についたシミ。
掃除しようとは思っているのだけれど、ゴミの処分、壁に付いたシミをどうしようかずっと考えているけど中々思いつかず今に至ってる。
普段は鍵を閉めて用がある時だけ入るようにしている。
友達を家に連れて来る事はあるけどこの部屋だけは何があっても見られたくない。
そう思っていると家のチャイムが鳴り響く。
どうやら学校の友人が迎えに来たようだ。
私は急いで扉を閉め学校へ向かった。
まさか鍵を閉め忘れたとは思いもせずに。
学校に着きチャイムが鳴ると担任のホームルームが始まる。
「皆さんにお知らせがあります。1週間前から隣の高校の生徒さんが友達の家に行くといってから行方不明になっています。警察の方によりますと事件に巻き込まれた可能性があると言うので皆さんも下校する時などは注意して下さい。」
と担任から話があった。
行方不明になった生徒は1週間前、授業が終わった後、一旦自宅に戻り、中学校の頃の友達と遊ぶと両親に告げたきり家に帰っていないそうだ。
警察は友達に事情を聞いたところ『家に来ていない。そもそも遊ぶ約束をしていない。』と言う。
目撃者もいなく警察も参っているらしい。
この話を聞いた生徒達は、『家出じゃない?』、『怖いねぇ』と言う声が聞こえたり、興味無さそうに聞いている者もいる。
私もその中の一人。
ただ興味の無さそうな顔をしてさっさと授業の準備をする。
放課後。
私は今朝迎えに来た友人と一緒に自宅へと向かっていた。
今日は友人が私の家で勉強がしたいと言ったので私はそれを承諾した。
家に着き、早速勉強をしようと思ったのだが友人がトイレに行きたいと言ったので友人をトイレ案内した後、私は筆記用具を机に揃える。
友人がトイレから中々帰ってこないのでトイレの方向へ向かってみると、鍵を閉めたはずの汚部屋の扉が開いている事に気付く。
私は汚部屋に行き、中を覗くと友人が部屋の真ん中で辺りを呆然と見回していた。
私も中に入り扉を閉める。
扉を閉めた事で友人が驚き、私の顔を怯えるように見つめて来た。
壁には夥しい血。
血まみれのゴミ袋。
部屋には人の血やバラバラにされた体が入ったゴミ袋が無残に置かれていた。
友人はもう一度周囲を見渡すとあるものに気づいた。
とある高校の学生証。
そこに記載されていた物は1週間前行方不明になった生徒の物であった。
友人はその学生証を眺めて何かを察した様なので私は全てを事を話した。
家族を殺した事。恋人を殺した事。そして1週間前に行方不明になった友達を殺した事。
その全てを聞いた友人は震えて立てなくなり床に座り込んでしまった。
ここの部屋を知られてしまったらもう二度とここからは出さない。
何度かこの部屋を知られてしまった事はあるけどその人達はこの部屋からは出た事がない。
私の部屋を見た者達は皆そこのゴミ袋に詰められている。
今回も知られた以上はここから出すつもりはない。
私は近くに置いてあったナイフを取り友人に向けた。
また部屋が汚れるのは困るけどこのまま返す訳にもいかない。それに私の欲望を抑えきれそうに無かった。
家族、恋人、友達、どれが誰の血なんて一々覚えていない。
覚えているのはこの人たちの最期。
一途は必死に生きようともがくが徐々に弱っていく姿を見るのがたまらなく楽しい。
私はその快楽が癖になり人を殺めている。
1週間前も私の家に遊びに来た中学校の頃の友達にこの部屋を見られた。
その時友人は悲鳴を上げてしまいすぐに処理をしてしまったので楽しむ暇もなかった。
今回は楽しみがいのある人が来てくれた。
この子はどのぐらい頑張ってくれるのだろう。
頑張る子はやりがいがあってとても楽しい。
そう思いナイフを友人に近づけた。
「あなたはどのぐらい頑張れる?」
こうしてまた私の部屋は汚さを増して行った。
初めまして遥斗といいます。
小説は今回が初めての投稿になります。
『仕事の休日にやることないかなぁ~』とネットで趣味一覧を調べていたところ、小説を作るというのがありましたので試しに書いてみましたw
初心者なのでアドバイスや感想をくれたらとてもうれしいです!