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その仇花で撃ちぬいて  作者: 橘こっとん
第3章―そのまなざしに名をつけて
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76/84

作中用語おさらい

ややこしくなってきたので作りました。読み飛ばしても問題ないです。



・エーレンフェルト軍国

 本作の主な舞台。単に「軍国」とも。

 約60年前の革命により軍が政権を握っており、国民皆兵制度を敷く軍事国家となっている。

 敗戦により絶望的な不況に陥っていたが、10年前アルバートらによる<雇用革命>にて経済は回復に向かう。その裏で国民とポモルスカ移民の対立が深刻化しており、情勢は極めて不安定。



・特別措置小隊

 ヴィルヘルミナたちが所属する、軍国で唯一の女性兵の部隊。訓練の傍ら将校の妻子の警護を担う。

 設立して10年ほど経つが、十月会戦以降の旧態依然とした男女観により未だ「実験的に設置された部隊」として扱われている。なお女性兵は士官になれず、昇進も遅い。

 前身は婦人鉄剣大隊。小隊長以下、複数の女性兵により立ち上げられた。



・ポモルスカ共和国

 軍国と仮想敵国・クラスニィ連邦の間に存在する国。

 両国の間で緩衝地帯の役割をしていたが、22年前、連邦に譲歩する政府とそれに反発する軍部の対立により内戦が発生。そこに連邦と軍国(+その同盟国)が介入することでのちに「大陸大戦」と呼ばれる戦争が引き起こされた。

 大戦中に蹂躙され土壌も破壊されたポモルスカはもはや未来を望める国ではなく、多くのポモルスカ人は労働者として近隣諸国への移民を選んでいる。



・十月会戦

 20年前、諸国を巻きこんだ大陸大戦中に起こった一大会戦、もしくは災害。

 前線となっていたポモルスカの鉱山地帯で地震が発生したことをきっかけに、脆くなっていた地盤が崩壊。多数の死傷者を出すと同時に「敵国の新兵器」の噂が流れていた両軍をパニックに陥れた。現地軍は疑心暗鬼のままに戦闘を繰り返し、両軍ともに深刻な被害を出す。

 戦場となった鉱山地帯は汚染され、現在は立ち入り禁止となっている。



・婦人鉄剣大隊

 軍国にかつて存在していた女性歩兵大隊。十月会戦の代表的な「犠牲者」。初陣の直前に地震に遭い、その多くが地盤崩壊に飲み込まれた。

 もともとは女性の権利を勝ち取る運動から生まれた部隊。だが皮肉にも、彼女たちの死によって軍国の男女観はさらに硬直化することとなった。

 小隊長ツェツィーリアをはじめ、特別措置小隊幹部たちの数人はこの部隊の生き残り。



・貴族派

 軍国に存在する派閥。軍国の軍政革命以前、帝国だった時代に貴族だった家系が多い。

 政治感覚に優れる一方、階級意識が強く市井への理解が薄い傾向にある。近ごろは秘密警察たる憲兵警察を取り込んでおり、その勢力を増しているものとみられる。

 なお貴族制そのものは廃止されているが、軍政革命に協力した軍閥貴族らは未だに力を保っている。



・市民派

 軍国に存在する派閥。軍国成立後に地位を得た将校を中心としている。

 中下層階級の出身者も多く、国民の生活に寄り添う姿勢を見せている。そのため一般市民からの支持率が高い。

 アルバートもここの所属であり、その人気から市民派の広告塔と見なされている。



・衛兵隊

 要人警護に特化したエリート部隊。政治的には中立を掲げ、貴族派にも市民派にも肩入れしない。

 特別措置小隊とは分野がかぶっており、また衛兵隊員の多くが女性兵を見下しているため互いに反目気味。が、ツェツィーリアと衛兵隊中佐の交渉により、現在はひとまず協調している。


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