二つの名
私は時に美しく人を酔わせ
時に人へ希望を見せる
まばゆき光
私は時に醜く人を酔わせ
時に人に絶望を見せる
深き闇
両極 反目
相容れぬものに見えるやもしれぬ
否
見え方や呼び名が変わろうとも
本質は同じものなり
私を掲げるならば
私を振るうならば
覚悟せよ
人の数だけ私があり
人の数だけ姿形を変える
どの私も正しく
どの私も間違いである
私に酔うな
私に憧れるな
眩しすぎる光は眼を焼き
深すぎる闇は狂気を呼ぶ
私を振るうなかれ
私を掲げるなかれ
ただ胸の内で燃やし
糧とせよ
私は二つの名で呼ばれる
私は正義であり
私は悪である