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0.プロローグ

 ことの始まりは僕のお茶碗だった。なのでこの話をしよう『奇妙なお茶碗の物語』というものを


ガシャン

 キッチンで何かが割る音がした。気になって行ってみると「ごめ〜ん」母親に謝られた、その傍らには僕の割れたお茶碗。

 またか、これで今年3回目だ。まだ5月というのに...

 1回目は自分で割ってしまった、ただただ落としてしまった。自分で落とすのはなんかいいと思うけど、2回目は妹が皿洗い中にほかのものを滑られてぶつかって綺麗にそこが抜けた。そして、今回の3回目は母親が食洗機に入れる際ほかのものをぶつけた

 ほかの家族のは割れないのに自分のだけが割れていく、何の因果だよ。まぁ仕方ないと割り切るしかないしこう言ってはなんだが、お茶碗に深い思い入れがある訳でもない

 そんなこともあって翌日お茶碗を割った母親が「これ昨日のお詫びとして行ってきなよ」とチケットを渡してきた

 それは、先週出来たばかりの科学館の無料チケットだった(近所にあるので近所特典として広告に混じって入ってるあれだ)どうせみんな行く気がないから暇そうな僕に様子でも見てきて欲しいんだろ

 でも、せっかくなので今日行ってみることにした




「くっそー、混んでやがる」やっぱり混んでいた。別に待つのは嫌いじゃないが人の多さは嫌いだ

できるだけ人を見ないようにとスマホとにらめっこして時間を潰し30分くらい待った時やっと入口にはいれた。そこの看板に


『今日の特別実験は放電実験です。間近で小さな雷を見てみましょう。 ※午前10時より整理券を1回第1通路によって配布します。参加可能人数は10名までです

時間のご確認の上お集まり下さい 注:金属製のものを外す必要があります、外すことができない人はご遠慮下さい』

 その下に実験の様子の写真が載っていた、テレビで見たことがある様なやつだ。檻の中に人が入りその檻に向かって激しい放電が起きているやつだ


 なかなか無さそうな体験が出来そうなので行ってみよう

 そして、入場したらすぐその通路に行き10時まで待った(そこまで見たいものも他になかったし、10人は少ないし、ゲームしてればいいしね)


 ゲームしてると時間の流れは早いもんだ後ろに人が並びだした。ずっと待ってる僕は一番だったけど...

そうして時間が来て整理券を貰った

2時から実験開始とかっこよく書いてある、4時間もあるし館内を見て回ろうかな


 1時まで見て回ったがどれもこれも見たことがあるようなものだった。でもそれは楽しくないわけではなく男として心揺さぶられた 時間を忘れるほどで気がついたら1時になっていたので慌てて食事を取り(館内にある有名ファストフード店のものにした)


 午後2時、特別実験室にて白衣を着た(似合ってない)おじさんがなんか長ったらしい説明をしているがほとんど頭に入ってこない、なぜなら周りの10人が気になっていたからである

 男女比はぴったし半々で5人ずつガチガチにガタイのいい人やたるんたるんに太った人誰がみても美人な人や自分的に可愛いと思う子、それと2組のカップルと僕と同じぼっち男子

個性が色々で素晴らしい まぁ、そんなこと本心では思ってないけど

さてさて、教授?先生?の話が終わりいよいよ実験開始らしい流石に10人はいっぺんには入れないので半分になることになった。そこで整理券を受け取った順にはいるらしいのだが「ヤダヤダー、まさとと一緒じゃないとヤダー」このビッチめ(別に縁もゆかりも無いないのでリア充は嫌いじゃないのだがここでは思わずにはいられないだろう)

カップルの1組の女が文句を言い出した。そこでその彼氏まさとは「ねぇ君、先を譲ってあげるよ」もう1人のぼっちに話しかける やはり爽やか笑顔だ。

もう一人のぼっち(もうひとりって言っても1人は僕だからこれからはぼっちでいいや)は無言でこっちの早い組の方へ来た「ありがとう」まさとがお礼を言ったがぼっちは無視だ ただそこに無視しない奴がいる、それは「別にあんな奴にお礼なんて言わなくていいのよ、まさとは私だけみてればいいの」これが絵に書いたようなリア充なのだろうか?


「さぁこの部屋に入って中の檻の中に入ってね、携帯など金属製のものは外してここに入れといて外しなくて危ないのはあなた達だからさ、それとあと、檻の下にある魔法陣は僕の趣味だ そういうの憧れててねなにか起きないかとワクワクするよ、案内は彼女がやるから」と言って先生は鍵付き(銭湯でもあるような木の札のやつだ)のロッカーを叩いて奥の制御室?に入っていった まぁ魔法陣ワクワクするのは分からんでもないがこんな所に描くなよ

「はーい、私は教授の助手をやってます、はるかです。さぁ前半の皆さん檻の中に入ってください安全のため二重構造となっており誤って外に出ないように鍵をかけますんで」教授だったんだ...

何回もやってるんだろうものすごく作業が早い、鍵といってもただ内側から開けれないように締めるだけのようだ、わかりやすく言うと観覧車の扉をしめるようだ

檻も外側のやつはしっかりしてるものの内側はただの硬いゴムみたいな感触のやつだ、電気を通さないのにはいいのかもしれない

はるかさんは鍵を閉めたあと部屋から出ていった

「では、放電を開始します」上の方から教授の声が聞こえる

「3、2、1、ポチッとな」古い、古すぎる

ピシ、ピシピシ、ピシ、ピシピシ、ピシピシ

間近で見るとほんとに怖いな内側に檻があるのに1歩引いちゃったよ、テレビで見てると芸人さんリアクション上手いなぁとか思ったりしたもんだけど実際感じてみると違うもんだ いい体験いたな

30秒と短めだったがこんなもんかとも思う「はい、じゃあ今から鍵を開けますんではるかさんよろしくね」そこははるか君とか助手っぽくしろよ、でもなぁこんな科学館に助手なんてなー バイトか?

「分かりました、今開けますので少々お待ちください」はるかさんが実験室に入ってきた

そして鍵を開けようと手を伸ばした瞬間、雷が彼女を襲った

ドカン!!

目を疑った、演出か?でも今まさにはるかさんは骨だけになり血肉が床を濡らしてく そして描いてあった魔法陣は白なのだが赤く染まっていく

「おい、何があったんだ、これはサプライズ演出か?こんなのいいから終わったんならここから出してくれ」ガタイのいい男が大声で上に向かっていうが何も返ってこない

上では僕達には見えないがこうなっていた「おいどうなってる、なんで、なんで、なんで、なんで、僕は何もしてない、僕は何もしてない、僕は殺してない、殺してない、殺してない、殺してない」特殊な窓が付いていて教授からしか見えないので気づくわけもない

まぁ、誰も来るわけなく教授以外彼女が死んだのを認識していないまま魔法陣は完成した

突然眩しく光るとともに魔法陣があった場所は全て無くなっていた しかし僕達はまだそこにいる、つまり床が抜けた まぁ当然

「きゃああああああああああああああ」

「うわぁあああああああああああああ」落下していく

嫌だまだ死にたくない、死にたくないよぉ

なんで、なんで、嫌だよー最後の思い出っていうか記憶がお茶碗なんて嫌だよー

目をつぶって泣きごと呟くしかできなかった

「お茶碗?」え?僕の独り言聞こえたの?と思い目を開けてみるとそこには母親に割られた筈のお茶碗があった、なんで!?

「おいら最後ならさっき沢山ご飯食べたのにー、お茶碗があるならお米だったあってもいいのにー」

!?、目を疑った。僕のお茶碗にいきなりご飯がはいっているのだ、そして!??お茶碗が消えた

ご飯は残っているのにお茶碗のみが消えたのだ

「どうなってんのよ。なんで私たち落ち続けてんの?そしてなんで、物が出たり消えたりしてんの?」さっきの美人さんだ

「これやもしや異世界の予感、さっきの魔法陣がキーとなり...」ぼっちが口を開いた うん、僕と同じ考えの持ち主だ

アニメで見たようなものとは違うがこれは異世界召喚っぽい、着いたら『勇者様ー』だ

はるかさんは残念ながら生贄とされたのだろう、そういうものではよくある事だ、さてどうなる事やら?

さぁて異世界召喚と考えるならさっきの出たり消えたりしたのは魔法だな、僕はさっきお茶碗のことを考えていた、だとしたら考えていたことを現実に反映出来のではないか?そして、今落ち続けているのは次元、世界を超えているから、さぁ楽しくなってきた

「光だ、光が見える」「いやー、このまま落ちるの?」「おいらのご飯!!」「異世界への扉...」

それぞれ思ったことを言っている、ご飯は消えたようだ。あの光を抜けたら王城で立っているんだろう

さぁ目を閉じ5秒後に開けようかな。5...4...3...2...1...「いやーーーーーーーー」?

ああ、空だ、空が近いな〜、地面が遠くに見える、けれどさ、落ちたまんまなんだよなぁ

「はぁ、...うわーーーーーーーーーーーーーーー」

ど、ど、ど、どうすればーー ヤダヤダ死にたくない、まだ異世界生活楽しんでないー

飛べよ、飛べよ飛ぶんだよー、そして檻の中でジャンプした 当然「ぐへっ」気絶した





「はっ夢か」夢ではないと分かっていたんだけど、何となく、そうしたら自分のベット寝ているような気がして

しかし、そのせいで起きた瞬間周りの人からジト目で睨まれた

「ちょっと黙れ」その筋肉でそういうこと止めない?冗談だよね?

「そうやって威圧かけるのやめなさい、じゃあ3人も起きたことだし自己紹介でも始めるわよ」

仕切ってきれるのはありがたい、そういうのは向かないから

「私は佐藤、はい次」苗字だけの簡単でいいらしい

「俺は富田」首だけでお前やれっていってくる筋肉、

「僕は吉野です」ぼっちに無言の頷き、あいつなら意図を分かってくれる

「僕は濱口です...」無言の頷き返しからの自己紹介、うん、いい連携

「最後はおいらだね、おいら杉山、ねぇなんか食べるもん持ってない?」

「よしじゃあここから出よう」筋肉富田が杉山を無視して自分勝手なことを言いやがる

「ちょい待ってよさっきまで気絶してたんだからなんでこんなとこにいるのか分かんないじゃん」

「それは僕も知りたい...」賛同してくれるは嬉しい

「お前ら仲良さそうだな、そうやって数でいけば意見が通ると...」「あんたは黙ってて」やーい筋肉、佐藤さんに睨まれてやんの「はぁ、こいつらの方がが問題だろ、まとまりが無くてクソくらえだ」

お前もまとまりを作らない原因のひとつなんだけどな

「じゃあみんな意見があるなら私に言って全部まとめるから まず、出るのは後、みんなをまとめてから」「なっ、」「次にここに落ちた理由は吉野君が気絶してから濱口君も気絶して(同じふうに気絶したらしい)杉山君がなんか『でっかいハンバーガーが最後に食べたかった』って言った瞬間檻の下にでっかいハンバーガーが出てきてクッションみたいになった瞬間ハンバーガーが消えて杉山君が気絶してたの」「おいらのハンバーガー食べ損ねた」

「で、最後にみんな勝手に行動しないでね、ここがどこかわからないって言うか何も無いし」

王城でも魔法陣の上でも無く何も無い砂漠の上にひとつの檻が置いてあるだけ、いや正確には見たくはないが人ひとりの骨がある しかし、凄く遠くに山みたいなものは見えるような気がする

「だからあの影みたいなに向けて歩いていくことにするけど、なにか意見異論ある?...ないなら富田君の言うようにここから出よう」鍵は簡易的なものだったので檻から手を出せば開けることは出来た


さぁここから異世界の第一歩だ

長いの書いてみようかなっと、書いてみた

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