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Gradually  作者: 残像?
2/4

始まりの日〜物語的な意味でw〜

初期設定と読者の方々にキャラ背景を把握してもらいため、コメディは少なめ、いや皆無でふw

人は一個の有機体である、と学者は言う。つまり、組織体、一緒に作用しある結果をもたらす器官の集合体だと。


すなわち、人は機械と対比することもできる。周囲独立型の時計、周囲適応型の温度計。そのどちらも人は兼ね備えていなければならない。もしどちらかでも欠落しているならば、その人は社会的に不適格と見なされる……






俺はこんな科学的な思索にふけっていた。なぜ、記念すべきあけぼの学園の入学式にこんな事をしているか…


それはあまりにも入学式が長すぎるからであった。


『皆さんの進むべき道は光あふれるものに…』



校長…お願いだからお口をチャックしてくれないか…。埋めるぞ…。



そんな危険思想を抱き俺は突然睡魔に襲われ、気が付くと、式は終わりかけていた。










自分の教室に戻り、俺はまた一人で今日の過ごし方を考える。




また生活費が足りなくなってきたな…山さんとこいかなきゃ…




教室に入ってから、担任の解散の号令まで、俺に話しかけてくる奴は誰もいない。友達はいない、いや作る必要もない、と俺は考えている。




学校が終わると、家に帰り、着替え、俺はまっすぐに町の裏通りに山さんの経営する雀荘『一発』に向かう。



「うぃス」

俺は、煙草をふかしながらテレビを見ている山さんに挨拶した。

「おぉ!俊坊!今日も稼ぎにきたのか?」


「山さん、人聞きの悪い事言わないでくださいっスよ!で、今日はどの卓すか?」


「あぁ、奥の二卓でやってるぞ。俊、ほどほどにな。」


「わかってますよ。」

俺はてけとーに返事をし、奥に向かった。

その卓にはゴルゴ風サングラスの男と、いかちい男二人がいた。

「ここ、いいすか?」

俺はゴルゴ風サングラスの男に尋ねる。


「別に構わんが、ここは…」


「大丈夫、わかってるから。でレートは?」

ゴルゴは顎の辺りをいじりながらしばらく黙っていた。そして



「そうだな…点5でいくか」



「おっけー了解。じゃあやりましょう。」







1時間後…


「坊主、強いな…」


「たまたまです」


「俺ら三人で回してる事に気付いてるんだろ…」



「はい」


「それを読んで俺一人を狙いうちとは、相当場数踏んでるな。どうだ?うちの組の代打ちやってみない…」


「興味ありません」


間髪入れずに言ってやった。度々誘われるんだが、めんどくさそうなので断るようにしているのだ。



「そうか…ほら、負け分だ。」


そう言って、ゴルゴは諭吉を五枚出した。



「どうも、場代は払っときますんで」


俺はそう言い残し、山さんの所へ行く。




「今日も…どうやら勝ったみたいだな?」



「当然、ほら、場代」



「…毎度。なぁ、まだこんな生活続けるつもりか?」



山さんは、真剣な表情で俺に言う。


「高校生にもなったことだし、バイトとかも色々あるだろ?」



俺はこの稼ぎの良い麻雀を捨てるつもりはないし、麻雀をやってる時の気持ちの高ぶりは、俺にとって人生の楽しみなのだ。辞めるわけにはいかない。


「まぁ、考えとくわ…」


「そうか…、気をつけろよ。」



「あぁ、じゃあまた。」そう言って俺は家に向かう。


もちろん貧乏学生である俺が住む家は、おんぼろアパート。風呂トイレ有りで家賃二万ってんだから、時々、アマゾンでしか見られないような虫が現われる事を除けば、これは優良物件である。



「あぁ疲れた疲れたっと」


俺はため息をこぼしながら部屋に入る。


「学校…たりぃな…。まぁでも、しゃあねぇか。おやすみなさいっと」


俺は裸布団にくるまる。


が、隣りからどうも音がする。壁に何かが当たるような音だ。



「隣りは空き家なはずじゃ…まぁいいや、寝よ。」




こうして入学式の日は終わった。

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