少女はこの状態についていけない part1
少女side
目が覚めるとそこは、見覚えのない真っ白い天井が広がっていた。………ここは、どこだ?………父様が死んでから一生縁が無いと思っていたベッドに寝ていた。一度ベッドに寝ると恋しくなってしまう。取り合えず、自分の置かれている状況を理解しなくてはいけないな。
「ここは………?」
人がいるかもしれないので声を発して見る。………返答無し。気を取り直して今度は辺りを見回して見る。この場所全体が白い。そして、ベッドが多い。
「病院?」
思っている事をそのまま口に出してしまった。それにしても、病院にしては小さいような……
「違う違う。病院じゃなくて保・健・室。」
どっから沸いて出てきた!声がした方を見ると、金色に近い茶髪の肩甲骨辺りまで伸びた長い髪を、後ろで緩く結った、目が緑眼の白衣を来たイケメンがニッコリ笑っていた。大事な事なので2度言おう、イケメンがいた。……ん?今保健室って言ったか?言ったよな?!
「はじめまして。僕は白夜 軌。さて元気そうだし、自己紹介も終わったし、早く保健室から出ていってくれるかな?仕事するのに邪魔くさいから。」
むっ。感じ悪いな。………うん?保健医の仕事ってなんだ?いや、そもそもここはどこだ?保健室だということは学校?そういえば学校がどうたらこうたら言っていた気がするな。「はぁ、訳がわからないって顔してるね。……ここはエバンズビル高等学園。獣人族や半魚人、ハーフエルフに竜神族。君の様なハーフヴァンパイアーと言っても君だけだけどねー吸血鬼等、人外を対象とした特別な学園なんだよ。」
物凄く気だるそうに説明してくれる。意外と親切なのかも知れない。
「ちなみに生徒会長は獣人族で、副会長は吸血鬼だよ。…ファァ眠。」