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ドーナツ

作者: 黒宮杳騏

ドーナツ越しに君を見る

甘い香りは誰のせい?

丸い穴から見た君は

ほんの少しだけ私のもの


唇に触れた白い生クリーム

君の唇とどっちが柔らかいかな


甘いだけじゃ物足りない

ほんのりと苦いコーヒーが合う

そんな感情を込めて

君を閉じ込めていたドーナツを一口

この途切れた環状が君に繋がればいいのに


ドーナツ越しに君を見る

甘い監獄 誰の為?

丸い窓しかないけれど

ちょっと今だけ捕まっていて


唇に触れた淡いカフェ・マキアート

君の唇とどっちが温かいかな


甘いだけじゃ物足りない

ほんのりと苦いコーヒーが合う

そんな感情を込めて

君を閉じ込めていたドーナツを一口

この途切れた環状で君を繋げればいいのに

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