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無回答
「あなたが落としたのはこの金の角砂糖ですか?
それともこちらの銀の角……ちょ、ちょっと待って!
せめて用意していた台詞を最後までいわせて!」
コーヒーカップの中に角砂糖を落とした途端に姿を現した妖精だか女神だかを、おれは無言のままスプーンの先で真上から押し潰すようにしてコーヒーの中に沈めた。
「ちょっと本当お願い!
止めて! 止めてってばっ!
熱い熱い! 本当に熱いんだから……」
第一、金の角砂糖とか銀の角砂糖ってのは一体なんなんだ?
金や銀でできていたら、そもそも角砂糖として使えないじゃねえかっ!




