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猫目
HRが終わって、
いつもなら和兄に会いに保健室に行くとこなんだけど
今日はそんな気分になれなかった。
なんとなく、成瀬先生に会っちゃいそうな気がした。
だけど、その選択は間違ってた
「大宮、さん?」
「三橋さん・・・」
まさか、彼女のほうに会うなんて。
想定外だった。
「話し、したいんだけど。」
「・・・私にはないです。」
あ、かわいくないこと言っちゃった。
「私には、あるの。」
猫目で私を見てくる
──可愛い子。
そんな目でいつも、先生を見てきたの?
そう思ったら、
今まで忘れかけていた嫉妬の渦が
また、顔を出す
「どうしてもダメ?」
「・・・」
「少しでいいの。」
「・・・」
「話しをしたいの。」
「・・・先生じゃなくて?」
「なるちゃんじゃなくて、あなたと。」
───絶対今、なるちゃんを強調した
なんとなく、だけど・・・
「・・・わかった。」
「じゃあ、そこのファミレスで。」
「うん。」
私を見つめる彼女の瞳に
なぜか、逆らえなかった。
彼女の瞳には、それだけの威力がある。
引き込まれるような
誘惑するようで、ちょっと突き放すような
温かそうで冷たい瞳。
私は、彼女に少しの恐ろしさを感じた。
この時から、悟ってたのかもしれない。
彼女と話しちゃ、ダメだって。




