スーパームーン
久しきや
全きこころ
恋ひ寄らむ
しばたたせむとも
ただに見まほし
<訳>
いつ以来でしょうか
欠けるところのない(満ちた)こころで
あなたを恋い慕い、そっと寄っていきましょう
しきりに(こころを)波立たせてしまうかもしれないですが、
ただ、私だけを見て欲しいのです
<込めた思い・解説>
以前から、月と地球の関係って、どこか哀しいロマンがあるな~と思っていました。
遠巻きに眺めることはできても、決して触れることはできず、ただその周りをずっと回るだけ。それでも諦めきれないその人は、いつまでも一途に思いを寄せ続ける。
これを純愛と呼べるのかどうかは人それぞれでしょうが、私はそう感じずにはいられませんでした。
まあ、ちょっとだけ執念みたいなのもあって少し怖いかもですけど……(^ω^;)
ですが、そんな月にも、数十年(?)に一度だけ、いつもよりほんの僅かに近づくことが許される瞬間が訪れます。ご存じ、スーパームーンです。
自身を、いつもより鮮明にあの人に見てもらえるかもしれない。
例え、それで相手の心を落ち着かなくさせてしまうかもしれないけど、それでも願わくば、いつもより綺麗な自分を、より近くで感じて欲しい。
月が近づくことで起こる「潮の干満」と「相手の心のざわつき」を、
そして、最後の「まほし(~してほしいの意)」と「星」を密に掛け合わせつつ、
そんな月と地球の切ない関係を、川柳という形で表現してみました。