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二階層へ

さて、第一層はどうやらこのスライムだけしかいないようだ。

第一層は冒険者紛いの素人が複数人パーティを組んでやってくるレベルだそうだ。

これで俺は素人冒険者より強くなったのかな?


もはや蹴り上げるだけでスライムを倒せるようになった俺は、スピードを上げて先を急ぐことにした。

スライムはまだ、ちらほらいるがなぜか襲ってこない。

俺には勝てないと本能的に理解しているのだろう。

本来なら相手にして経験値を獲得したいところだが、スライムはスキル持ってないからコピー能力も生かせないし、同じ敵、同じレベルだと次第に経験値が上がりにくくなってくることに気付いてやめた。

もうスライム相手じゃレベル1も上がらない。

さっさとダンジョンポリスをクリアしたいしね。



ぽつ。

洞窟内は暗い。

当然だが松明を持ってきているわけだが、松明の日が消えそうである。

「おいいつ洞窟出るんだよ?そろそろ洞窟出ようぜ。!松明の火もやばいし、」ペンタゴンは言ってきた。

だが俺にはわかる。

「ペンタゴン、お前烏だろ。」

「は、それがどうした。」

「暗視能力持ってるだろ。」


合成しているから片目はペンタゴンの目なので、片目で洞窟内を見れば問題ない。

ペンタゴンはこれを口実に帰りたかったようだ。

強くなりたくないのかな、こいつは。


テクテクと進んでいくと、階段みたいなものがある。

おそらく二階層への入口だろう。

俺は、なんの躊躇いもなく階段を降りていく。


ペンタゴンは何か言いたそうにしていたが諦めた。

どうやら俺に何を言っても無駄だと言うことを学習したらしい。偉い偉い。

そして階段を降り切った時、明らかに雰囲気が変わった。

「ペンタゴンここは?」俺は一応確認を求める。

「ここからはかなり難易度が上がる。

二層で間違えない。」

「やはり。」

「ここはな、Dランク冒険者が来るレベルだ。」鑑定を発動させかながらペンタゴンは言った。

「遊び感覚できて、二層に入って命を落としたやつを俺はたくさん知っている。

生半端な気持ちで入ってはいけないところだ。」

「お前二層に行ったことあんのか?」ペンタゴンは俺の記憶が正しければ戦闘力皆無のガリ勉野郎だ。「俺も二層は初めてだ。」未知の領域だ。まぁこのダンジョン自体未発見で未知のものなのだが。

改めて気を引き締めよう。

先ほどまでとレベルが違うのだから。

するといきなり目の前に何かが横切った。




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