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暗澹の国のアリシア  作者: Luna(ルナ)
第1章  暗澹の国
6/21

6話  新しい国への道

夢を見た。

一人の人が何かをしている夢だ。


その人はとても楽しそうに何かに打ち込んでいた。

しかし、だんだんと元気が無くなっていった。


何があったのか、そこまではわからなかったが、見ているだけで辛くなった。




目が覚めると、太陽はもう登っていた。

時計を見てみると、時刻は7時。


周りを見回すと、商人は出発するための準備をしていた。



「おはよう。もうすぐ出発するから準備をして。後、明日からはもっと早く起きなさい。そうじゃなきゃこれから先はやっていけないよ。」



どうやら寝坊してしまったらしい。


(もっと早く起きなきゃやっていけないなんて、ちょっと盛りすぎなんじゃ…。)


商人の仕事や、普通朝何時に起きるかなどアリシアは知らない。

ここであーだこーだいってめんどくさいことになるのも嫌なので、素直に『わかった。』とだけいっておいた。


ーーー


「これから行く国はどう言うところなの?」


自分の国から出たことのないアリシアは興味津々で訪ねた。



「あぁ、これから行く国はとても自然が豊かなところだよ。秋なんかは紅葉が美しいと評判でね。その国には暗澹の国から逃げ出した子供もいるらしい。」


「本当!?」

「あぁ。その子供はとても有名な作家になったんだそうだ。君も一度は見たことがあるんじゃないかな?」



『秋になると紅葉が美しい』その言葉だけでもワクワクする。

早くカメラが欲しい。


カメラさえあれば、その美しい風景を閉じ込めることができ、いつでも見れる。

映像作家の仕事をするにしろ、今から行く国の紅葉は写真に収めたい。



それに、自分のように国から逃げ出した人にもあってみたかった。


その人は作家。


(一体どんな本を書いているんだろう?自分も見たことがあるのかな?)



「その人の本はなんて言うの?」

「代表作は確か、『夢の花』だったかな。他にも色々あるけど、一番有名なのはそれだよ。」



読んだことこそなかったが、アリシアはその話を知っていた。


(国についたらその本を読んでみたい。)



「あの、その本を読んでみたいんですが…。」

「あぁ、今回の商品取引は1日で終わるし、滞在期間は3日だから読む時間はあるよ。」


「ありがとうございます!」

「他にも色々読んでみるといい。本は読んでいると幸せな気持ちになるしね。」



今日さえ乗り切ってしまえばあとは自由みたいだ。

読みたい本もいっぱい読めるし、初めて行く国の自然も堪能できる。


カメラがあれば一番いいのだが、あいにく今はないため、自分の記憶の中にしっかり刻み込んでおくことにしよう。


国に着くまでの時間、アリシアは国についたらすることを考えていた。

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