2話 学校卒業
夢を見た、争い事のある世界の夢、そんな中でもやはり普通というものがあった。
私の世界では否定されるような普通であった。
「んん〜、もう夕方か。」
(今日見た夢が本当にあったのだとしたら普通なんてものはないんだろうなぁ。)
[家にて]
「ただいま。」
「お帰りなさい。明日は卒業式でしょ?早く寝なさい。」
[自室にて]
「さてと、必要なものでも確認しますか。」
財布、寝袋、サバイバルナイフ、缶詰、スマホ、充電器、本、水
(っと、確かここら辺に……あった!やっぱ地図は大切だよね〜。)
(必要なものは揃ったが…深夜でも人は多いしなぁ…午前3時ごろが最適だな。)
必要なものなどの確認をした私はおとなしく眠ることにした。
[翌朝]
「行ってきます。」
[時は飛び、卒業式]
「ご来賓の〜……。」
(つまんないなぁ。)
どうせ見せる為だけにやっているのだろう。
先生たちもご苦労なことだ。
[卒業式後]
周りの人たちは自分のグループメンバーのところに集まっている。
(まぁ、私にはグループなんかないけどね…。)
人の顔色を伺っていてばかりで疲れないのだろうか?
それとも、群れることが普通のように思っているのだろうか?
6年間学校に通っていたが謎のままだった。
[帰宅後]
「明日はあなたの誕生日ね!やっと大人の仲間入りよ!」
「うん!」
正直何も嬉しくない。
大人になって働きずくめになることが嬉しいことだと思ってるんだろうか?
もしそうだとしたら………とても変わった趣味ですね…。
[自室にて]
「学校やっと終わったー!」
授業中にスマホを使ったりする愚か者がいる空間は最悪だった。
「もう行かなくて済む!二度と行ってやるものか!」
「うるさいわよー。」
「はーい。」
社会と違って、安心して友達が作れる空間と言われている学校だが…。
(あんなに腹黒い奴らがいるのに安心なんかできるものか!)
その夜、私は学校から解放された喜びと、明日のことに対する不安の中眠りについた…。
快適な眠りの中で夢を見た。
学校に通っている4人が国から逃げる夢だ。
どうやら国のトップの人たちの普通は4人からしたらおかしかったそうだ。
国から出た4人は故郷の国を正すために色々な種族にあっていた。
この夢の中にも普通はあった。
国のトップたちが思う普通と、4人が思う普通の2種類があった。