表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
涙と蟲達  作者: 白
1/1

悪魔との出会い

〈…私は、何故暴行を受けているのだろうか。

?「キャハハ!まだ意識あるの?ウケるww」

?「…どーでもいい。まだ終わんないの?」

?「アレ?芽衣は今日やんないの?」

芽「…乗り気じゃないだけ。早く終わらせないと、華が怒るよ?桃子」桃「それも、そーだね!…じゃあね、白チャン」(コツ、コツ)…どうして、私は酷い目に合わさられているの?…誰か…教えて…。〉


(ガバッ)『…何で、今更こんな夢見るんだろ』

私は懐かしい夢を見た後、少し眩しい窓の外を見た。

『…もう、太陽が真上まで来てる。結構寝てたな』もうすぐ12時となる事を確認すると、下の階に向かった。…私のご飯はカップ麺と決まっている。誰かに決められた訳ではない。ただ、作るのが面倒臭いだけ。

それに、誰かに作ってあげるという事が無い。

だから、簡単で美味しいカップ麺にするのだ。

『…いただきます』少し熱いが、やっぱり美味しい。

『…今度は珍しい味のモノにしてみよう』そう呟き、黙々と食べ続けて30分。『…ご馳走様』ゴミを分別して捨て、自分の部屋に戻る。…すると、あるはずの無い視線を感じた。『…?』その時は、気にもしなかったが、少々怖かった。…私は少し小走りで自分の部屋へと逃げ込んだ。すると、視線は感じなくなった。『…気の所為、かな』なんて事を呟き、私はPCに電源を入れた。…見るのは大抵、学校の裏掲示板かYouTubeだ。『…ん?…またか。』掲示板には、こう書かれていた。〈女王に刃向かった愚か者が今日、罰を下された。名前は…〉『…まだ、こんな事をしてんだ。あの3人。…チッ』(カタカタカタ)〈名無し: そんな酷い人達、いなくなればイイのにねw〉こんな事をして、イジメが無くなる訳では無い。むしろ、私だってバレれば家まで乗り込んで来るだろう。だから、"私"だってバレない様に口調を変えて書き込みをする。〈女王: 貴方は誰かしら?〉おっと、女王から返信が来てしまった。だが、これは無視をする。だって、これ以上書き込めば、私の生存だって危うくなる。『…はぁ。コイツ等を殺れる方法があれば…。』だが、殺人を起こせば一応家族の父にまで被害が及ぶ。それに、"姫野財閥"を敵にすれば、タダでは済まないだろう。そんな馬鹿な事はしない。だが、コイツ等をどうにかしなければ桜華高校は終わりだ。…別にヒーロー気取りとか、そういう訳では無い。私もこの"蟲"共の被害者なのだ。…そう、コイツ等のせいで私は絶賛引き籠もりなのだ。…今思い出すだけでも忌々しいあの3人。

『…死ねば、いいのに』…どうやら無意識に言っていたみたいだ。だが、その呟きが聞かれているとも知らずに…。?「ほぉ、貴方でもそのような事を仰るのですね」…私以外誰もいないハズの家に響いた少し低音の声。父の声ではない…誰かの声。『…!?誰っ!?』ドアの方に目を向けてみたら、見知らぬ男性が立っていた。『…泥棒?殺人鬼?』…私は男性に聞いてみた。冷静に考えれば、聞かれた事に答える訳ないハズなのに…。

だが、答えは返ってきた。…想像もしない回答が。

?「私は悪魔。貴方様の負の感情を辿ってここにやって来ました。宜しくお願いしますね、白様(ニコッ)」そいつは、普通の女子が見ればキュンとするような笑顔を私に向けた。だが、私からしてみれば"冷酷"なその笑には殺意を感じられる様に思えた。『…悪魔?そんなのを信じろと?そんな…馬鹿な事を…』私は少し挑発した口調でそいつに話しかけた。すると、目の前にいたハズのそいつは私のベットに腰掛けていた。扉から1番遠いベットの上にだ。?「これでも、信じられませんか?」そいつは、得意気に言った。…私は迷信や、噂話を信じない。だって、それは"見ていない事"だから。だけど、私は"見たもの"は信じる。だから、そいつが悪魔だという事も信じた。『…わかった、信じる』

?「よかった。貴方様に信じて貰わないと、話が進みませんので。」『…どういうこと?』そいつは、何故か私に向ける視線は殺気や敵意ではなく"尊い"又は"愛しい人"を見る様な優しい視線を向けてきた。?「私は、貴方様の様な人が悲しみや憎悪に塗れている姿は、見たくないのです。」『…はっ?』私は訳が分からなかった。だって、初めて会った奴にそんな事を言われてビックリしない奴はいないだろう。…まぁ、ナンパとかそういうものの類いなら納得はするが…。『…何が目的なの?』そいつの目的を私は聞いてみた。すると、また想像もしない様な事を言い出した。?「私を使い、憎い人達を潰して下さい」『…はっ?』言ってる意味が分からなかった。それに、もしそれを了承して私の憎い奴等を潰したとしても、コイツにはまったく利益等無い。…あれか?"全て終わったら地獄へ突き落とす"みたいな。『…全て終わったら、私は死ぬの?』一応聞いてみた。すると、そいつは…?「いえ、私は貴方の剣となり盾となります。」『…つまり?』?「私は、貴方の為に生涯共にいましょう。」こんな事があるか?いや、有り得ないし絶対無い。こんなアニメみたいな事が有り得る訳が無い。…だが、コイツが嘘を言っているとは思えない。…イチかバチか賭けてみよう。これは、アイツ等を潰せる"最初で最後"の事かもしれない。『…了解した。』

?「有難う御座います。して、白様」『ん?』

?「その…私は"名前"というものが無いのです。ですから、付けて頂けませんか?」『…わかった。じゃあ"クロ"。』ク「!!有難う御座います(ニコッ)」

…私は、悪魔のクロとあの学校へ行こうと思う。

そして…この恨みを晴らすんだ。

…待っていろ、姫野華、笹川桃子、佐藤芽衣。

お前達の時代は終わりだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ