第8話 覇という名の国! (4)
(本文)
……チラチラ……
ふぅ……さてさて、どのタイミングで言おうかな?
僕先程からね。回り……この場?
定評の話の流れをね、確認しているの。
先程さぁ、僕なりに考えた、この街、この国、そして未来……
子供達を保護して、教育を受けさせる事を、提案したいのだけどね……
でもさぁ、僕。先程からチラチラと、見るんだけどね。
筆者奥さまをさぁ、僕の熱い視線に全く持って、全然気付いてくれないのよ……
だから、どうしよう……?
……元々さぁ、基本引っ込み思案の僕だからね。中々声を掛けることも出来ないし。回りには知らない人達も、沢山いるから、何かを意見する事も出来ないの……
やはりこの様子を見る限りではね。僕やっぱり、飾り物の王様なのだと、思ってしまったよ……
でもさぁ、自分自身を変えないと、いけないと思うんだよ?
違う世界にきたのだから……それにさぁ、何も僕に王の資格なければ、項羽があれほど、嘆願しなかったと思うの。僕に婿になってくれとさぁ……
皆が平和に暮らせる、天下泰平の世を作ろうと、言ったのよ。
僕の奥さん、項羽がね……
だから、何処かに王の資格があるのだと、信じたい……
だから、僕の出来る事で、やってみようと思うよ……
「……あのさぁ、ちょっといいかな?提案しても?」
「……え? あ、はい。何ですか、殿?」
「あ、あのさぁ、国の子供達のために、学校を作るのはどうか?」
僕が提案を出し、声を出すと━━皆が注目したよ。一斉に……
だから思わず緊張したよ。僕……
皆が余りにビックリするからさぁ……
まさか、まさかと、思ったのかな、皆はね?
だから、本当にビックリしてるのよ。大広間が静まりかえるぐらいにね……
「……子供の為に、学校作るのは、この街のみですか? それとも国全体ですか?何処で学問を教えるのですか?そんな場所はあるのですか?それに学問を教える先生はどうするのですか?その辺りも考えましたか、殿?」
「……え?いや、まだその辺りは、全然考えてないけど……ふと思いついたから、言ったまでだから……」
いきなり問われたよ。それもかなり低い声でね……
筆頭奥様怒っているのかな?
何も考えなしで言った、僕に……
筆頭奥様こと、張を見るとさぁ、座った目で僕を睨んでいるよ。
とても冷たい目をしているね……
だからさぁ、その後は黙り込んだよ。僕……
何も意見出来ないし、答える事も出来ないよ。だって……あくまでも、思い付きだから……
回答など出来ないよ……
「そうですか、思いつきですか。ではちゃんと計画書が出来ればば、私に提出してください……」
……え?
もしかして、ちゃんと計画して書き留めれば、良いのかな?
そう思ったよ。僕は……
だから、張に……
「うん、わかっよ。計画書出来たら、提出するね……」
「はい、お願いします……」
「では、他に何か意見はないですか? 無いようなら、今日の定評は終わりにしますけど?」
「……あの、もう一つ良いかな?」
「……ん、今度は何ですか?」
「……ぼ、僕も戦に出たいし。力になりたい……だから自分といか、僕の兵を持たしてくれないかな……?ど、どうだろう?いけないかな?城で悠々と過ごすばかりでなくて、皆の力になりたいし、遊撃用や皆の補助が出来る、手勢の兵が欲しいんだよ……」
するとさぁ、今度はざわめいたよ。皆がね……
奥様達が戦に出てるのに、悠々と城で転がっている、だけの生活は嫌なんだよ。僕も……
だから、持たせて欲しい。兵をね……
これだけは、引く事はできないよ。僕はもう飾り物はいやだ!
だから強い意思で回りを見る僕だよ……
◇◇◇◇◇