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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

いじめられっ子すぎて世界最強

 ぼくはいじめられっ子だった。


 何のスキルもないからだ。ぼくだけ何のスキルもなかった。他の人は魔法とか武器とか使えるのにだ。だからいじめられた。毎日殴られた。蹴られた。刺された。焼かれた。何年も。


 それで最強になった。


 はじめは毎日死ぬほど痛かったが、やがて慣れた。防御力があがったみたいだ。鑑定スキルもないぼくは、ステータスすら確認できない。でも防御力が身についても痛いものは痛い。だから相手の攻撃を、常にズラす様にした。痛くないポイントで外して受ける。


 それで動体視力もアップして、攻撃が見えるようになってきた。


 それから、攻撃力も上昇した。したと思う。ぼくも、毎日ものに当たってたからだ。その辺の何かに。八つ当たりだ。木や岩を殴って蹴って、それからモンスターとも戦った。モンスターは本来、子供に倒せるような相手ではなかったが、防御力と反応速度とスタミナが鍛えられたぼくには、充分戦いになった。大ケガもしたが、生き残った。


 そして。


 復讐した!


 俺をいじめていた奴らは、ある時森へ入っていった。危険な場所だ。集団なら、深入りしなければいけると思ったのか。かたっぱしから殴ってやった。


 殴ってやった!


 一撃で吹っ飛んだ! 最初の奴は、下半身しか残らなかった。こいつ名前なんだっけ。まあいいや。向こうも俺を見つけて、ヘラヘラ笑いながら攻撃してきた。楽しむつもりだったんだろうが、そうはいかねえ。


 二番目に死んだ奴は、最初の奴とほとんど同時に攻撃してきた。弓だった。完全に殺す気だ。俺は手で矢を払った。そして石ころを持ち上げると、奴めがけてブン投げた。「二番目」は身じろぎもせず、腹に大きな穴をあけ、倒れた。


 二人とも、こちらに反応もできなかったようだ。自分も、まさかここまで強くなってるとは思わなかったが。


 三人目は魔法だった。色のついた光が何発も俺を襲う。俺はフッと一吹きして、それらを散らした。それでもいくらか食らい、痛かったが……、我慢した。そして互いの距離を一歩で詰めると、魔法攻撃を帯びた拳で、相手を殴ってやった! どうじゃあ! これぞ、魔法拳!


 四人目は一番強い奴だ。何でもこなせる。ボスだ。デバフをかけてきた。賢いと思う。俺の身体が重くなる。更に自身にバフをかけ、俺を切りつけてきた。これはいい勝負になった。しかし向こうは剣と盾、あと軽装だが鎧を身に着けている。こちらは簡単でみすぼらしい服のみ、生身だ。だから剣を奪ってやった。そして刺した。相手は盾で受けきったが、俺は更に力をこめて、その盾ごと、鎧ごと貫いてやった。そら返すぜ。剣。


 かくして全員倒してしまった。ここからどうしたものだろう。考え込んでいると、狼や熊がきて、死体を漁った。これで、彼らの死はモンスターの仕業という事になるのだろうか。このまま村に戻る事も考えたが、思い直して去る事にした。


 身寄りもなく、スキルもなく、誰からも親切にされなかった俺だ。キッカケさえあれば、殺してしまいそうだ。


 そんなわけで村を出ると、すぐ、お姫様を魔物から救った。で姫がお礼をしたいというので、人殺しの俺が城に招かれていいのかと思案したが、まあ行くことにした。そしたら。


 姫は姫でも、魔王の姫だった。でも俺はこだわらなかった。どうせ人界で居場所のなかった自分だ。必要とされる場所に行こう。

 そんなわけで今、魔王の下っ端として、四天王っていう偉い人の補佐やってます。


 これがまた。邪悪な美人のお姉さんで、人間を虐殺したがるわ、魔王を滅ぼそうとしたがるわ。だけど、結局俺は人間族。虐殺も反乱も、何とか未遂に終わるように、日々頑張ってます。


 これでよかったんかなあ。

 俺はたまに昔の事を……、懐かしく思い返すのだった。

 思い付きと勢いで書きました。どうやって終わらせていいのかわからずこんな感じになりました。読んでくれた人ありがとう。

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