壁ドンの神様 ❀恋する巫女姉妹
「そ、そのしゃわせホールドで……」
噛んだ、見事に呂律が回っていない。その姿を見て妹は確信した。
姉は確実に恋していると……
しかしである、なぜ選りにも選ってこの方なのかと頭を抱えたくなった。こんな事態になっているのは二人が幽世で話した恋の話が原因だった。
時は少し遡って地球で言うところの一日前の幽世。
「はぁ」
「何よ溜息なんて、幸せが逃げるわよ」
「神様が幸せ云々なんて考えないわよ」
「じゃあ何よ……」
「ほら、私って可愛いっていう一応の外聞があるじゃない」
「あー」
「でもね……今風じゃないのよ」
こんな会話を繰り広げるのは二人の神様。姉妹の神であり勿論女性である。それだけに年齢は無く幾年たっても姿も変わらない。云わば年をとらないので年齢の話にはならないのだ、云わば永遠の〇〇歳を地で行く彼女たち。一方は花の様に可憐と言われた神、もう一方は醜女と言われた神。
だが時の移ろいとは無情なもの……
まさかの価値観の変化が二人に訪れていた。
「貴女は、うん、その、ほわっとしてて可愛いし、それで一回は結婚したじゃない」
「でも、幸せだったかといわれたら頷けないわよ? あれだったら結婚しなかった方が……」
「ま、まあね疑うとか最低だったわね……」
顔や美的感覚が変化するのと同じように価値観と言う物は時代を経て変化するものだ。
「そう言えばさ……最近姉さんってますます綺麗になってるわよね」
「フフ、そう?」
「ええ、なんだか……ハッ、まさか恋!」
「嫌だわ、もう、こ、恋なんかじゃないわよ、私は醜女のイメージよ」
「怪しいわあ……」
「あ、あのね、この間末社の宴に呼ばれた分霊からね……そ、それでちょっと下界に行ったのよ」
「ホウホウ」
確実に問い詰める妹にタジタジの姉といった構図。そして姉も満更ではない様子なのでこれは間違いないと更に追い込んでいく。
「そ、そこで、その壁にドンって、ドンってされちゃったのウフフフ」
顔を赤らめる姉であるが、余りにも内容が内容であった。
「ね、姉さんもしかしてそれだけ?」
「え? そうよ、ああ素敵だったわ」
ボーッと思い返す姉の姿。恋をしているのは間違いないのだろうが、壁にドンってなんぞと思う妹である。しかもそれだけで何を浮かれているのだと……姉が思った以上にウブすぎて心配になってきた為に決意する。
「判ったわ、姉さんの恋は私が応援するわ」
「えっ、え?」
「もう一度その壁にドンっとして貰いましょうよ、私も付いていって見極めてあげる」
「えー!」
こうして姉妹の神様達がお忍びで某コスプレイベント会場に現れる事になってしまった。そして冒頭の部分へと繋がる。
姉の名をイワナガヒメ、妹の名をサクヤヒメという、かの有名な姉妹である。
現代風基準で見ればイワナガヒメはキツイ系の美女である。彫りが深く南国風の顔立ち、すっとした切れ長の目、少し青白いと思うほどの顔色、眉はくっきりしつつも細く目つきを鋭く感じさせる、唇も少々薄いが切れ長の目によく似合い、顔を引き締めている。顎のラインもスッと引き締まった感じであるからこの二人の構図は一般人が見惚れてしまうほどに絵になる。
「お、お代は此方でも宜しいでしょうか」
そう言って姉が差し出したのは玉であった……
「えっと……君は以前にも来てくれたよね。大丈夫問題ないよ、どちらかと言えば前回もらった玉分で今回も問題ないからね」
「は、はい有難う御座います」
盛大に妹は頭を抱えた。なんで支払いが玉なのかと。下界の分霊に言えば少々の金銭は何とかなる筈である。それなのに玉って、姉の世間擦を確信してしまったのがまさか今だとは……
と言うよりである、玉を平然と受け取っていると言う事はこの方は気が付いていると言う事であって、と考えると更に頭が痛い。
まさか独神であられる方に恋するとは……報われない事をする姉だと嘆いた。
しかしだ、この上気して血色の良くなった為に頬に花がさいたような朱を滲ませて幸せそうな姉を見ると応援はしたい。例え叶わない恋であろうと。いや神同士ならば叶わぬまでも永遠に思い続ける事も可能ではあるし、寧ろ自分のような火をかけての出産などという事態には陥らないならば純粋な恋も悪くないのかもしれない。結ばれないが故に常に純粋で居られるのならば……
後日、喫茶店に姉妹は訪れる。ほぼ無理矢理に妹が姉を引き連れてきたのだが。そして決意を込めてサクヤは御仲へと頼み込む。そう姉の幸せを願って。
「あ、あの!」
「はい、何ですか花のお嬢さん」
「此方で是非とも姉を雇って貰えませんか」
「ちょ、ちょっと何を……」
驚く姉を手振りで遮ってサクヤは続ける。
己を“花の”と言われたのだ全てを見抜いているだろう。ならば真摯に頼むまでである。
「あ、姉は世間に疎くまだ多くを知りません……ですが私は姉に幸せを知ってもらいたいのです」
「ふむ……まあ玉を持ってこられる程ですから、そうではないかと思っておりましたが。私に幸せにできるかと言われると」
「いえ、傍に居るだけで姉は幸せでしょう。流石にあの会場の手伝いは仕事とは言えどなんとも言えませんけれど、喫茶店である此処ならば……私の姉は鍜治手伝いに関しては一流なので」
「かじって家事ではなく鍜治ですよね?」
「え?、ええ!?、一応一通りの家事手伝いも出来るけども、どうして突然サクヤはそんな事を言うの」
「幸せは自分から行かなきゃ駄目よ姉さん! 時代は違うの、この方は独神だけどお仕えするのならば問題はないわ、例え結ばれなくても幸せならば……」
「……そうね、御仲様にお仕えするというのなら私はそれだけで幸せで御座います」
「ふむ」
流石に御仲悠としてならば問題はないのか、そう考えるが、実際のこの喫茶店のオーナーは七緒である。
自分が問題は無くとも、事情を知る七緒が了承するかどうかは別問題。さて確認でもとるかと御仲は電話を取り出して七緒に掛ける。
「ああ、七緒、すまないね、突然なんだが、この喫茶店に一人従業員を増やしてもいいのかな、住み込みで」
「え? 住み込みの従業員って大丈夫なの」
七緒が心配するのは唯一つ、奉仕活動もする御仲の諸事情などである。それ以外はどうでもいいと言い切るのだから傑物というか大物というか適当と言えばいいのかは不明なところだが。
「事情を知る関係者でもあるんだ」
「ああ、なら問題なんて無いわよ、寧ろ歓迎しちゃうし、そもそもその店の事は悠に任せてるんだから好きにしてよ、余程の無茶じゃない限り問題ないし、あ! でもツーショットとか取らせてね、じゃあね」
プッと一方的に喋られて電話は切られた。まあ一条財閥の仕事もあるのだから忙しい事もあるだろう。
もの凄く簡単に話が纏まったが、七緒らしいとも御仲は思った。
「という事で、問題は無かった。此方からも宜しくお願いしよう」
「ハイ!」
「良かったわね姉さん」
花の咲いたような二人の笑顔は見ていて悪くないなと思った御仲、色々ありそうだなとは思ったが今はまず二人の喜ぶ姿をみて心を暖かくしていた。
こうしてイワナガヒメ改め大山八千代が喫茶プリモルディアの従業員として働き始める事になる。
そして大量の男性客が増えたのは余談であり、近隣の寿命が延びたのは後日談である。
このようにして姉が御仲に仕えた。巫女とは少々違うが貴人の周りの世話をするというのは昔からの価値観をもつ八千代には幸せである。見た目の美しさと違い非常に芯が確りしつつも控えめな女性(神)であった。鍜治が得意というのは云わばその出自の様な物で、実際に店の手伝いをさせれば気が利く素晴らしい女性である、にも拘らず、あの話でどうして実家に帰らせられたのかが不思議な程だった。
そんな素晴らしいと評価される八千代だが、八千代は玉を持ってくるほどに天然でもあった。そもそも八千代が撮影会へと赴いたのには理由があったのだ。そしてそれを今さっきまで完全に忘れていた。
「あ!」
「どうしたのかな、何かあったのかい」
優しく御仲が問いかける。それだけで舞い上がって忘れそうになったが流石に思い出した内容が内容だけに御仲の魅力に徐々に慣れていた八千代はなんとか踏みとどまった。
「あの、私が撮影会に行ったのには理由があったのです」
「ふむ、不思議には思っていたんだ、何故撮影会だけに来て帰ったんだろうってね」
「そ、その、ちょっと緊張して忘れてしまったのです……」
「フフ、まあそれは仕方が無いのかもしれないけど、相談か何かあったのかな」
「はい、実は……」
八千代が話したのは妹のサクヤヒメの事である。子供も生んでその後再度神として祭られたがニニギの元には居たくないので逃げ出してきたという。かれこれ何年前の話だという事だが、それでもニニギは諦めてないらしい。しかもである、妻としては当然帰るべきと主張しつつ、イワナガヒメとして一度は追い返したにも関わらず近年になって価値観が変わったのか、差し出されたのだからお前も自分の物だと主張しているのだそうだ。
困った事を最近言い出したのでならば一度お見かけした御仲に相談しようと下界を訪れたのだという。
「あー、それは困ってそうだね」
「ええ、一応お父様が一喝しましたから今のところは良いのですが、あの方のお婆様が大変孫に甘いので……」
ニニギのお婆様、云わば祖母はアマテラスで、その孫への甘さはまさに伝説級。祖父母が孫に甘いのは当たり前なのだろうが格が違う。
「えーと口を挟んで来ると?」
「ええ、最高神に祭り上げられておられるので参拝客も多くお力もありますので」
人様の家の諸事情に口を挟むのはと言われそうだが、神様の出来事でありその辺りは大昔から適当である。言い方が悪いがマザコンやなんだかんだと色々とあるのが神様の世界。古今東西何故か神様は問題だらけの存在なのである。
まあ、どうにかなるだろうが……
庇護下に入った八千代もそうだが、サクヤヒメもよく喫茶店に遊びに来ている。問題がありそうならば対処するのも吝かではないと考えていた。
「まあ、そのニニギさんにはあった事が無いから何とも言えないが、望まないのなら此処にいればいいさ、私に仕えているのだから」
「あ、有難う御座います」
「妹さんも、なんだったら一緒に居ればいいよ?」
「ほんとうですかっ」
八千代は喜んだ。この姉妹の仲のよさはあの出来事があったにも関わらず続いている。それだけに互いを思いやっているのだから、一緒に居られるならば望外の望み。サクヤヒメは姉の幸せがあるならばと送り出したが一人になるのは寂しいものなのだ。過去の事があるので送り出したサクヤヒメと妹を思いやる姉妹ならば一緒にいれば良いじゃないかと御仲は思ったのだ。
「あ、姉共々お世話になります」
いくら時代が変わって価値観が変わろうとも笑顔は花のように美しいと表現されただけあってふくよかなサクヤヒメも笑顔の似合う少女のようである。表現するなら日本人形のような顔である。嫁ぎ先で諸問題はあったがこうして二人の仲が良い事からも性格も良い。こうして二人に仕えてもらう事に御仲は問題も無い。まあ御仲には無くとも激しく腹を立てた人物というか神は居たのだが……
「此処に我妻たちが居ると聞いた、引き渡せ」
そう述べた男が一瞬にして投げ飛ばされ星となって飛んでいったのだが、これは流石に余談には出来ない。勿論投げ飛ばしたのは御仲である。まず扉を蹴り破ってきたという行動、そして居居丈高に述べた口上と向けられた視線に嫌悪感から自然に体が動いていた。「あ!」っと思った時にはもう投げ飛ばしていたので如何し様も無かった。
その事件に頭を抱えたのはこの喫茶店にいる三名では無く、ニニギの祖母であるアマテラスであった。
甘い甘いと言われようが孫は大切と甘やかしたが、まさか独身であり存在そのものが混沌という格上の神への無礼である。それに無謀としか言いようが無い態度で突撃したのだから戦慄しても当然だろう。
これが神代ならば無駄と知りつつも日を遮って岩戸へ逃げ込みたい程だ、弟に対して弓を構えるほどに剛毅に見えてその実は気弱でもあり虚勢をはっているのがアマテラスという女性であった。彼女の現在の心境を一言で言えば「勘弁して!」という心の叫びだろう。
投げ飛ばされたと言っても神として生きるニニギは一応は無事だった。流石に混沌に巻き込んでまで消滅はさせられていない……故に彼は祖母を頼った。神器をくれたときのように助けてくれと。
だが物事には無理な事もある。最高神と言われていてもそれは人間の定めた事。何をどう足掻こうとも、信仰で如何に力を得ようとも混沌に対して打つ手など無い。そもそも己のいる高天原という幽世を作り上げたりしたのは混沌たる神々と言われているのだ。
「無理、それは孫の頼みでも無理、本当に無理だからね、諦めて大人しくしてなさい」
故にこれ以上の無体を働かないようにとニニギを宥めた、が、しかしである、既に甘やかされて人格が形成されて長く時を経たニニギには通じなかった。これが不幸に繋がるのは言うまでもない。
「話ぐらいは聞いてもらおう! 我はニニギ、その二人の夫である」
そう、懲りずにまたもやニニギは喫茶店へとやってきた。
「フン、人の貞操を疑うような人とは夫婦でいる必要がありません、正式に離縁しますと告げましたでしょう」
「追い返されたというのに……」
「と言う訳だ、お引取り願おう」
二人を庇う様に前にでる御仲。にも関わらずニニギは続けてしまった。
「そう言われて素直にぃぃい?」
ギラリと目つきが鋭くなり睨まれて声がでなくなるニニギは畏れた。
後ずさって壁に追い込まれた上で脳に響くような壁ドンをされる。決して優しいあの壁ドンではない、怒りが現れるような壁ドンだった。
「消滅しますか? この二人は私に仕える巫女でもありますが、敵対するならば容赦しませんよ」
なんとか腰を抜かさずにギリギリ踏みとどまったニニギは悔しそうに逃げながら負け犬の遠吠えとばかりに叫ぼうとする。
「きょ今日のところは引いてやろう……だ、だがっ「まだ何か?」失礼する」
それすらも御仲に遮られてホウホウの態で彼は走り去っていった。
しかしである、このニニギの行為は完全に悪手であった。こうまで執拗ならばと流石に御仲も動かざるをえないのだ。その日の内に分社などで話をつける事も可能だが、一応の礼儀として御仲は本拠地へと赴く事にした。よって、翌日、新幹線に乗り名古屋から近鉄乗り換えて五十鈴川へ向かう御仲が目撃される。アマテラス側からすれば、まさかの一日も空けないでの急襲とも言えた。
分社から連絡は来ている、来ているだけに騒然となったのは致し方が無い。怒らせればどうなるのか考えたくも無いからである。アマテラスからすればできれば分社で話を付けたかったぐらいなのに、内宮へ来るという。もう本格的に岩戸に篭りたいと願った程に憔悴しながらも、せめて駅までは迎えに出ようと身体を構成して一族総出で駆けつけた。八百万が分霊とは言えど勢ぞろいした。こうなったら最高神がどうなどとは言っていられない。噂話などや報告から大丈夫だと思っていても基本的に何かあれば引きこもる事しかしない程に気が弱い。駅で待機する間、彼女は生きた心地がせず、構成した肉体の胃を作らなければと悔やむほどに胃が痛かった。
「あれ、こんなところで?」
目的の駅に降りて改札を通った御仲の目の前にはアマテラスが居た。内宮で会いましょうと伝えた筈なのにであり、少々予想外の事態に発展している。
「あ、天之「まって」はっ」
突然本名で呼ぼうとするほどにアマテラスは焦っていたようである。しかも平伏しているのは構図として宜しくない。いくら敷物を敷いていてもである。更に言えば小さな駅前のロータリーがタクシーの待ちが出来ないほどに多くの神々と乗り物で埋め尽くされている。本来は外宮から次に内宮となるのが流れだが御仲には関係がない。故にここへ直接きてしまったのであるが、この事態は想定していなかった。
「とりあえず、移動しましょう、お話はその後でと言う事で」
「畏まりました」
黒塗りの車や何故か牛車等がゾロゾロと出発し、御仲は内宮での話し合いの席へと通された。
「それでニニギさんの件ですが」
「この度はご迷惑をおかけした様で真に申し訳ありません」
とにかく平謝りするしかないと決めているアマテラスと話して大丈夫だろうかと逆に御仲は心配になってきた。
だが筋は通す必要もあると考えて続けた。
「えっとですね、イワナガヒメとコノハナサクヤヒメ、まあ今は大山八千代と大山咲夜と名乗っていますが二人を正式に私に仕えるものたちとして認めて欲しいのと、ニニギさんに己の所業を振り返るように説得して欲しいのですよ。神代の話とて傷ついたのは二人ですからね」
「はい、それはもう……」
簡単に言えばこういう話がされて、アマテラスが認めたとなりお開きである。
分社で済みそうなものだが此処まで訪れたのは敬意を払ってのものだ。
この地でならば全ての神が居る訳で、周知される事にもなる。捉え方次第となるが天地開闢に関わったと伝記される御仲が来たのは行幸とも取れるのだ。
それにイワナガヒメもコノハナサクヤヒメもオオヤマツミの娘であり、本来はアマテラスが強制する事の出来ない相手、ちょっと気の強さを見せようと父母の生んだとされる国譲りの流れで孫が結婚すると言って聞かなかっただけの話。その所業を責められれば弁明する余地は無かった。
見事にニニギはこの後にアマテラスの監視下に置かれる事になる。
どのようにしてニニギが矯正されたのかは一切公表はされなかったが、二度と御仲の前には顔を出していない。
「そう言えば嫉妬深いとか言われているけど……」
「あ、あれはお父様が……」
「そうですよ、一緒の山に祭られているのに、人間って勝手よね」
「もしかして、オオヤマツミさんの怒りとかが知らないうちにイワナガヒメがやったって伝わったとか?」
「ええ」
「あの時の怒りは……山が吹き飛んだから」
「豪快な怒りだなぁ」
「あ、でも今はそうでもないですよ、手紙も着ましたが今度挨拶に越させてほしいと言ってます」
「あら、珍しいわね、フフフ、今度こそお姉さまが幸せになるようにでしょうね」
「そうかしら、きっと貴女の事も気にしてるのよ、あんなのに嫁がしてしまったって悔やんで爆発したのだもの」
ケーキを食べながら話される真実。長閑に見えて一つの山が吹き飛んだなどとは大騒ぎだと思うのだが、御仲はこういった話が大好きであり、誰も止める者は居ない。七緒など写真を眺めてはご満悦である。
こうして今日も喫茶プリモルディアは平穏な時の中で華やいでいた。
もっと壁にドンって書きたかった……
内容は作者の想像ですので古事記などとは違う点が山程ありますがご了承ください。