一匹狼
わたしは『かわいい』になれないんだ。
幼心にもそう悟ったあの日。
僕は強くなることを決めたんだ。
12時30分。
4時間目が終えるチャイムがなると同時に、昼休みが始まる。
生徒たちは友人たちと楽しいランチタイム……のはずなのだが。
「……」
僕は今日も虚しく1人飯。
ーーーー別に寂しくはない。こんなの慣れっこだ。
チラリチラリと遠巻きに眺める女子が数人。
きっと僕を同情しているのだろう。
教室のあちこちで友達と仲良く談笑する声が弾ける中、隅の席で1人弁当を食べる女子。
自分でもさぞ虚しく、哀れに見えているだろうと思う。
「……間宮さん、誘う?」
「え…でも間宮さんてさ、笑わないっていうか感情が分かりにくいっていうか、なんか…」
「…だよね。…お弁当食べよっか!」
ヒソヒソと話す声が聞こえてくる。きっと話している彼女達は僕に聞こえていることに気づいていない。
ーーーー感情が分からない、か。
食べかけていたパンをじっと見つめる。
生まれてこのかた16年。『感情が分からない』
その言葉を何回聞いたのだろう。
小さな時はそっと傷ついたこともあった。
だが、もう今はそんなことで傷つかない。
ーーーーだって、僕は強いのだから。
はじめまして!
作者の愛谷です!
これが自身初の投稿ですので、至らぬところが多々ありますが温かく見守って頂ければ幸いです……!!!