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16.冒険者ギルド

お越しいただきまして、ありがとうございます♪

6月ですが、とても暑い時期になりましたね。熱中症にお気をつけて、楽しい読書ライフをお過ごしくださいd(^_^o)

アスクは、目を覚ますと見慣れない天井を見上げていた。薄いカーテン越しに、柔らかな光がアスクを包み込む。彼の周囲には豪華な調度品が並び、異国の香りが漂っている。この屋敷は、彼が知るどの場所とも異なり、彼の心には不安が広がった。チャンドラの屋敷だと記憶を辿り、アスクは急いでベッドから起き上がる。


アスクは慌てて身支度を整えた。執事に確認すると、チャンドラはもう冒険者ギルドに向かったようだ。チャンドラが既にダンジョンブレイクに対する計画を立てているのかと思うと、今まで寝ていた自分が恥ずかしく、居ても立っても居られなかった。胸の中から突き上げてくる焦燥感に突き動かされるように、アスクはドアを開けた。一瞬の戸惑いがよぎったが、それを振り払うように、外の世界へと飛び出した。


外に出ると、日差しがアスクの顔を照らし、街の喧騒が耳に響いた。人々が行き交い、様々な声が交錯する中、アスクはチャンドラの屋敷の真正面にある冒険者ギルドへと全速力で走り出した。道すがら、彼の心は高鳴り、これから起こるであろう出来事への期待と、その一方で拭いきれない不安が混じり合っていた。しかし、その根底には、どうしようもない申し訳なさと、ふつふつと湧き上がる恥ずかしさが横たわっていた。彼は深く息を吸い込んだが、肺を満たすのは、冷たい後悔の念ばかりだった。


冒険者ギルドも、チャンドラの屋敷ほどではないが、大きな建物で圧倒される。木製の扉を押し開けると、中は賑やかな雰囲気に包まれていた。冒険者たちが集まり、情報交換をしたり、依頼を受けたりしている。アスクは、チャンドラの姿を探しながら人混みをかき分け、ギルドの奥へと進んでいく。


「チャンドラさん!」アスクは声を上げたが、周囲の騒音にかき消されてしまう。焦りが募る中、彼は目を凝らし、チャンドラの姿を見つけた。彼は円卓を囲む仲間たちと話し込んでいる。アスクはその場に駆け寄り、息を整えた。


「遅れてごめんなさい!」アスクが言いかけると、チャンドラは微笑みを浮かべて振り返った。「おはよう。昨日は疲れていただろうから、ゆっくりして良かったんだぞ。」


その言葉に、アスクは心が和らいだ。しかし、ダンジョンブレイクの攻略が始まるのだと感じた。


チャンドラは周囲にいた仲間たちを見渡し、言葉を続けた。

「今回は三部隊に分かれて、攻略を進める。場所はラビの森の奥深くの滝つぼだ。俺たちの部隊は中級層から上級層まで進む。アニエス達の部隊は初級層を頼む。チカ達の部隊はダンジョン入り口付近のモンスター討伐を任せる。アスク、おまえはチカの部隊に入ってくれ。」


「大丈夫だ、アスク。俺たちがサポートするから。」チャンドラは優しく微笑み、アスクの肩に手を置いた。その瞬間、アスクは少しだけ安心感を感じた。周囲の仲間たちの視線も、アスクを鼓舞するように温かかった。


「ボクも、頑張ります!」アスクは思わず声を上げた。その決意は、周囲の冒険者たちにも伝わったようで、笑顔が広がった。彼はまだ弱いかもしれないが、この瞬間、彼の心には新たな光が灯ったのだった。


「いいぞ、アスク。俺たちは一緒だ。共に戦おう。」チャンドラはアスクに向かって頷き、仲間たちも彼の決意を称えた。これから始まる冒険に向けて、彼らの絆は一層深まった。


「まずは、ダンジョンの内部構造を把握する必要がある。罠やモンスターの配置を見極め、全員で戦略を練るんだ。」チャンドラは、引き続き具体的な指示を出した。彼の声には、明確な目標と目的が込められていた。


こうして、冒険者たちはダンジョンブレイクへの準備を進める中で、アスクの成長と仲間たちの絆が試されることとなる。彼の小さな一歩が、やがて大きな運命を切り開く起点となることを、誰もがまだ知らなかった。


「さぁ、出発の準備だ!」チャンドラの声が響く。その瞬間、アスクは新しい旅立ちの予感を感じ、仲間たちと共に一歩を踏み出すのだった。



⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ダンジョン講義 ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰



アスクは、昨夜、馬車の中でライアンに教えてもらったダンジョンに関する会話を思い出していた。


「おい、知っているか?」ライアンは声を潜めながら、アスクの目を見つめた。「通常のダンジョンは、地下1階から始まり、なんと16階までが初級層だ。そこを越えると、中級層が待っていて、17階から32階までがその範疇だ。さらにその先、33階から48階までは上級層だ。」


彼の言葉に、アスクは耳を傾けた。興味津々の表情が広がる。彼は続けた。「そして、各階層の最後にはガーディアンが待ち受けているんだ。16階、32階、48階にはそれぞれ強大な存在がいて、冒険者たちの前に立ちはだかる。彼らを倒さなければ、次の階へは進めない。」


アスクは一瞬硬直した。ガーディアンの存在は、アスクを震えさせた。しかし、彼の興奮がそれをかき消す。ライアンはさらに続けた。「でも、それだけじゃないんだ。歴史的に有名なダンジョンには、極大層、天層、神層と続く、さらに奥深い層もあるらしい。そこには、未知の宝物や恐怖が待っていると言われているんだ。」


アスクは、目を輝かせてその話に引き込まれていく。冒険心がくすぐられ、挑戦の欲望が膨れ上がるのを感じた。


「でも、注意が必要だ」とライアンは眉をひそめた。「一部隊は最大でも六人までしか組めないんだ。それ以上の人数になると、魔法やスキルの効果が効かない。だから、俺たちは部隊数を増やして分散させている。そうすれば、リスクを分散できるからな。」


次々とアスクの心に、ダンジョンの果てしない冒険が描かれていった。胸を高鳴らせながら、未知の世界へと足を踏み入れる準備を進めていた。


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